昭和53年版 通信白書

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8 外国郵便

(1) 外国郵便物数の動向

ア.概   況
 52年度の外国郵便物数は,第2-1-15表のとおりである。
 これを対前年度比でみると,外国あてのものについては,航空郵便物は,8.2%の増加であったのに対し,船便郵便物は0.4%の減であり,外国あて郵便物全体としては6.9%の増加であった。
 一方,外国来郵便物数は対前年度比でみれば,航空郵便物は,5.5%の増加であったが,船便郵便物は2.8%の減少であり,外国来郵便物全体としては2.9%の増加であった。
 次に,外国あてと外国来の郵便物数を比較してみると,通常郵便物については外国来のものが外国あてのものより多く,小包郵便物にあっては外国あてのものが外国来のものより若干多い。
イ.船便航空便別の利用動向
 この10年間における外国あて通常郵便物の動きをみると,10年前に比べて航空便が36.2%増加しているのに対して船便は42.5%減少しており,航空便と船便の物数比は,42年度において航空便72に対して船便28であったものが,52年度では86:14になっている。また,小包郵便物については42:58であったものが,64:36に逆転している。
 一方,外国から到着する郵便物については,10年前に比べて通常郵便物で航空便が30.2%増加しているのに対して船便は5.2%減少しており,航空便と船便の利用比は,42年度において64:36であったものが,52年度では,71:29に格差を広げている。
 小包郵便物については42年度は33:67と船便で断然優位に立っていたものが,52年度では49:51にその格差が縮まってきている。
 このことは,外国郵便の利用形態が船便から航空便に移行していることを示している(第2-1-16図〜第2-1-19図参照)。

(2) 外国郵便の地域別交流状況

 52年度の調査によれば,外国あて郵便物中,通常郵便物については,北アメリカが前年度の26.4%から30.7%となり第1位を占めた。前年度第1位のアジアは29.5%から28.3%となり第2位となった。ヨーロッパは27.1%から27.0%とほとんどかわらなかったが,第3位となった。
 また,小包郵便物については,北アメリカが依然として第1位を占め31.8%から34.8%へ増えた。次いで30.4%のアジア,21.6%のヨーロッパとなっている。
 第1位の北アメリカと第2位のアジアあて郵便物数が全体に占める割合は通常郵便については59.0%,小包郵便物については65.2%である。
 一方,外国から到着する郵便物については,通常郵便物及び小包郵便物ともに,北アメリカからの郵便物が最も多く第1位を占めている。特に,小包郵便物は48.0%と圧倒的に多い。第2位は,通常郵便物及び小包郵便物ともにヨーロッパであり,通常郵便物で67.9%,小包郵便物で71.7%が,両地域から到着する郵便物で占められている(第2-1-20図参照)。

(3) 外国通常郵便物の種類別利用状況

 航空郵便物についてみると,外国あて及び外国来とも書状の利用が最も多く,それぞれ航空郵便物全体の約70%を占めているが,これに対して船便郵便物では印刷物の利用が断然多く,外国あて及び外国来とも船便郵便物全体の約90%を占めている(第2-1-21図参照)。

第2-1-15表 52年度の外国郵便物数

第2-1-16図 年度別外国あて通常郵便物数

第2-1-17図 年度別外国あて小包郵便物数

第2-1-18図 年度別外国来通常郵便物数

第2-1-19図 年度別外国来小包郵便物数

第2-1-20図 本邦発着外国郵便物の地域別構成(52年度)

第2-1-21図 本邦発着外国通常郵便物種類別利用比(52年度)

 

 

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