昭和53年版 通信白書

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3 リンコンペックス通信方式

 郵政省電波研究所においては,リンコンペックス方式の陸上移動無線への応用について,48年度以来研究開発を続けている。51年度の実験から,この方式は現行FM方式と比較して周波数間隔を3分の1程度に縮小しても同等の性能が確保でき,周波数スペクトルの有効利用に対し,将来かなり有望な方式になり得る見通しがついた。
 また,実用的見地から見れば,フェージング抑圧器で再生できない深さを持つ信号変動に応ずるAGCの開発,周波数の高安定化,装置の小型化と簡易化による低コスト化等,解決すべき多くの問題点が残されていた。
 しかし,これらは新回路技術の応用で解決できる見通しが得られたので実回線における周波数割当間隔の技術的諸条件を獲得するために,新たに実用化を目指して送信装置2台,受信装置1台の設計,試作を行い来年度にはこれらの装置を用いた野外実験を計画している。

 

2 陸上移動業務の狭帯域化通信方式 に戻る 4 自己相関関数を利用した音声処理方式(SPAC) に進む