昭和58年版 通信白書

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15 電波音波共用上層風隔測装置(上層風ラス・レーダ)の開発研究

 大気汚染物質の分布状態の事前評価等に必要な上層大気中の風向風速・気温高度分布を地上から連続的に遠隔測定するための電波音波計測システム,ラス・レーダ(RASS:Radio Acoustic Sounding System)の開発研究を環境庁の国立機関公害防止等試験研究プロジェクトの一環として,55年度から3年計画で実施した。
 地上の音源から発射したパルス音波の球形音波面からのCW電波が反射され,地上にスポット状の集束像を結ぶこと,及び風による音波面の移動に伴い電波の集束像が移動する性質を利用して,アレー状(6×6)配列の電波受信アンテナで集束像を検出追跡することにより,上空の風向風速・気温高度分布を遠隔測定する装置を試作した。57年度に実施した性能評価実験により,高度約800mまでの気温分布及び高度約300mまでの風向風速分布が測定可能であることが確認された。

 

 

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