昭和59年版 通信白書

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14 自動車運送事業用

 自動車運送事業においては,顧客に対するサービスの向上,車両の効率的な運行管理を行い,経営の合理化を図るなどの目的で無線通信を利用している。自動車運送事業用の通信は,営業所等に設置した基地局と車両に設置した陸上移動局との間で通信系を構成し,配車指令,荷物の集配指令等を行っており,無線通信が有効に活用されている分野である。
 また,車両の一層の効率的運行を図るため,走行中の車両の現在位置や活動状況(動態)を基地局(運行管理センタ)において常時把握できる「車両位置等自動表示システム(AVMシステム)」が全国の主要都市に普及しており,自動車運送事業の効率的な運営に役立てられている。
 貨物運送事業では,主として,貨物の集配指示,配車指令等を行っており,近年,小口貨物の宅配部門の需要増加に伴い,トラック業者のこの部門への進出は目覚ましく,迅速な集配を行うために無線通信の必要性が認識され,無線設備を装備したトラックは増加の一途をたどっている。特に貨物運送事業者が集中する大都市における通信需要の増大に対処するためMCAシステムを導入し,57年から東京及び大阪地区でサービスを開始したが,58年には名古屋及び京都地区でもサービスを開始した。

 

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