昭和59年版 通信白書

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14 電波音波共用大気隔測装置(ラス・レーダ)の開発研究

 上層大気中の風向風速・気温高度分布を地上から連続的に遠隔測定することを目的として開発した電波音波共用の計測装置,ラス・レーダ(RASS:Radio Acoustic Sounding System)の性能を評価するため,気象研究所構内において気象観測用鉄塔及びラジオゾンデとの同時比較共同実験を58年の夏・秋・冬の各季に実施した。ラス・レーダにより,風向風速については平均高度約300mまで,気温については平均高度約800mまでの測定データが得られた。鉄塔及びゾンデによる測定データとの比較結果は,風向について全般的に良いが,風速については強風時に悪くなる傾向を示しており,気温については高度約200m以下においてラス・レーダが系統的に1〜2°C低い気温を示すことを除けば比較的良い結果を示している。高度約200m以下における気温誤差の原因は明らかになっており,改善策に関する検討を行った。

 

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