昭和59年版 通信白書

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2 万国郵便連合(UPU)

(1) 概   要
 UPU(加盟国166か国)は,国際連合の専門機関の一つで,郵便業務の効果的運営によって諸国民間の通信連絡を推進し,文化,社会及び経済の分野における国際協力に寄与することを目的とする政府間国際機関であり,1874年(明治7年)に設立された。
 我が国は,1877年(明治10年)にこれに加盟し,以来100有余年にわたり,連合の活動に積極的に参加し,その目的達成のため指導的役割を果たしてきた。
 現在,我が国は,UPU憲章の当事国であるほか,同憲章により締結が義務的とされているUPU一般規則及び万国郵便条約並びに締結が任意である小包郵便物に関する約定等UPU諸条約の当事国である。
 連合の機関は,UPU憲章及びUPU一般規則に基づき,第2-8-1図のように構成されている。
 UPU国際事務局は,スイスのベルンに置かれており,連合の活動を遂行するため,郵政庁間の連絡,調整に当たっている。この国際事務局には,我が国から職員2名が派遣されている。
 また,UPU憲章に基づき,9の限定連合(地域的な郵便連合)が設立されており,我が国は,このうちアジア=太平洋郵便連合に加盟している。
(2) 大会議(総会)
 第19回万国郵便大会議は,1984年6月18日から7月26日(署名日7月27日)まで西独のハンブルグで152か国の政府代表等が参加して開催された。この大会議では,UPUの組織,財政,運営方針,活動計画のほか国際郵便業務の改善に係る1千件を超える議案等が審議された。
 主な決定事項としては,UPU年次経費の最高限度額の決定,執行理事会及び郵便研究諮問理事会の新理事国の選出,連合経費の分担等級の変更等の一般問題をはじめ,小形包装物の最高重量制限の緩和,航空書状,葉書の転 また,この連合の事業の継続を確保することを任務とする執行理事会は,すべての加盟国で構成され,原則として1年に1回会合することとされている。


第2-8-1図 万国郵便連合(UPU)の構成(1984年3月末現在)
 

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