昭和60年版 通信白書

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4 技術基準等の策定

 高度化・多様化するニーズにこたえ,各種通信システムの開発が行われている。有線電気通信の分野では,インテリジェント化・複合化した各種端末機器や通信処理機能等の処理機能を有する機器の開発が進められている。また,多様な機器のネットワークへの接続が一層増大するとともに,通信の自由化に伴い複数の電気通信事業者間での網間接続が行われるなど,接続形態はこれまで以上に多様化の方向に進みつつある。無線通信分野においても,高度な機能を有する放送方式や新しい移動通信方式の開発が進められている。
 このような状況の中で,資源の有効な利用と利用者利便の向上を実現するために,端末機器,各種システム相互間等における円滑な通信の確保等が図られるよう,技術基準等の策定が必要となる。
 こうしたことから通信分野において,これまでに,第1-2-3表に示すとおり技術基準等が策定されている。
 現在,技術基準等として検討されているものとしては,文書,データ,画像等の情報をVANやLAN等の電気通信網の蓄積交換機能を利用して伝送する電子メール通信方式,電話で話し中に手書きの描画をリアルタイムで伝送するテレライティング装置の通信方式や鮮明な映像を可能とする高精細度テレビジョン放送送信方式等がある。
 技術基準等の策定を推進するに当たっては、通信サービスの提供の確実性が保証されること,ネットワークや端末の発展を促進するものであること,よりよい通信品質が確保されることなどの条件を考慮する必要がある。
 技術基準等については,今後も利用者,電気通信事業者をはじめ,国民各層のほか外国関係者の意見も十分に反映し,時宜を得た作業を行うとともに,円滑な国際通信の実現にも向けて,国際的な標準化活動を尊重し,かつ,積極的に貢献することが必要である。

第1-2-3表 通信分野における技術基準等の策定の動向

 

 

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