2012トップページ > 3月のテーマ > サブテーマ4:「ガラパゴス」から脱出するにはどうすればよいか?

3月のテーマ

関連サイト

サブテーマ4:「ガラパゴス」から脱出するにはどうすればよいか?

Facebookでの投稿一覧

投稿日 コメント
3月21日 (事務局コメント)
【テーマの提示、意見募集開始】
これまでいただいたコメントでも、「ガラパゴス化」の問題は度々登場しており、日本のICTを考える上で避けて通れない課題だと思います。日本には、最先端のオンリーワンを生み出す創造力はあると思いますが、それを推し進めると「ガラパゴス」に陥ってしまうというジレンマがあります。地域で独自のICT産業育成を目指すことはとても良いのですが、各地でばらばらに先端技術・産業が育つと、たくさんの小さな「ガラパゴス産業」ができる心配もあります。
この「ガラパゴス化」の問題を突破して、世界のICT(技術、製品、サービス)を日本のICT企業・産業がリードしていくには、何が必要でしょうか。
3月22日 帯電話の業界でよく使われる「ガラパゴス化」ですが、独自の技術で最先端を進むこと自体は歓迎すべきことだと思います。
重要なのは、インターフェースの標準化を無視して独自仕様にしたから、世界から孤立してしまったことでしょう。
ICTであれば、通信プロトコルを含めたインターフェースを世界標準に準拠したものにしている限り、その他の部分はガラパゴス的に高機能・高性能に進化させ低価格で販売すれば、問題ないと思います。
また、この流れを日本がリードしていくには、標準化のための取り組みにより積極的に関わっていく事が一つの鍵になると思います。
3月23日 (事務局コメント)
「標準化」というキーワードでのご意見ありがとうござい?ます。
最先端の技術をグローバルな市場で優位性として活かせな?かったり、受け入れられない形で製品化してしまう結果が?「ガラパゴス化」であり、日本発の技術を活かすための標?準化への取り組みを含め、標準化への対応は重要と考えら?れます。
またご意見をお寄せください。
3月25日 根本的に法律の問題は大きいと思います。例えばオンラインストレージ関係は「送信可能にしただけで著作権侵害の「主体」となりうる」という裁判所の判決は、法律的リスクを嫌う企業からすれば、かなり大きな心理的障壁だと思います。海外の技術プラットフォームの良い部分を日本側として積極的に活かして再構築するにせよ、ガラパゴス型の日本の技術を発展させて海外進出させるにせよ、開発者とユーザーの目線も法律に組み込んでいくことも割と重要だと思います。そういった文化的(というか司法的)なインフラがそもそも整っていないというのが現状なのでは、と感じます。
よくテレビ番組でベンチャーを積極的に活性化して、とか、新たな技術に投資せよ、との議論がありますが、本当に投資する気なら上から目線でない整備の仕方、というのがあるんじゃないかな、というのが現場からの意見です。
3月26日 (事務局コメント)
皆さん、新しいサブテーマにもコメントをいただき、ありがとうご?ざいます。
「ガラパゴス化からの脱出」については、標準化に積極的に取り組?むこと、インタフェースが世界標準に準拠していれば、その他は独?自の高度化を進めても良い、とのご意見をいただきました。
そこでこちらから質問ですが
コンテンツではなく、例えば地域アプリケーションや、スマートシ?ティのしくみなどは、地域ごとに独自開発すると、簡単に「超ガラ?パゴス」の乱立になりそうです。地域の創造力向上とガラパゴス化?阻止とを両立させるにはどうすればよいと思いますか?
幅広いご意見をお待ちしています。
3月26日 ガラパゴスするかどうかは、独自開発ではなく、独自に発展したものを他のマーケットに広めないかどうかで決まると思います。
スマートシティにおいては、各都市が独自に発展することが極めて望ましく、東京の「本部」が決めた統一規格が全国に伝わるのは極めて望ましくありません。本部は、どの都市が都市のスマート化で成功していて、その成功を他の都市にどのように注入するのかという点のみに集中すべきです。
3月26日 多様性を受け入れる事ができるビジネスモデルの構築が重要。ひとつひとつの問題に対して技術的に対応しようとするから、ガラパゴス化する。世界との競争は、技術ではなくビジネスモデルやデザインを含む構想力で勝負するべきだと思います。
3月26日 確かに、地域アプリケーション等のうち、防災・防疫など共通のしくみとした方がよいものもあると思います。非常災害時等、各自治体間の連携が不可欠でしょうし・・・。
ガラパゴス化についてはオール・オア・ナッシングでなく、必要に応じて考えることも大切でしょう。
例えば関東圏と九州では産業構造も社会事情も異なりますから、個別進化が効率的と思いますが、九州内の自治体同士は共通プラットフォーム構築を目指すとか。
道州制等も考慮にいれて、地域毎に産・学・官が連携して地域情化を推進・リードする組織体を、まずつくることが理想かと思います。
3月27日 (事務局コメント)
ご意見まことにありがとうございます。ガラパゴス化阻止?は、技術ではなくビジネスモデルや普及戦略の構想力の問?題、というご指摘は参考になります。
良い意味での地域間競争を促して、その成果を日本として?の国際競争力向上につなげていく政策デザインができると?良いと思いますが、この点について、ご意見やアイディア?がありましたら、お願いいたします。
3月27日 ガラパゴス化阻止には、ニーズに即して変化し続けること?が必要である。それを支えるのは、マーケティングと技術?である。マーケティングについては、新しい需要を常に追?いかけ、取り込んでいく必要がある。技術についても、常?に新規のものを開発し続け、あたらなニーズに応え続ける?だけの体力が必要である。いわば、マーケティングと技術?の両輪で、自転車操業していくことこそが、重要である。?立ち止まったら、その時点でガラパゴス化と市場での衰退?が始まる。今の市場競争では、トップでなければ、利益を?得、成長し続けることはできない。立ち止まって、袋小路?に入った瞬間に、ガラパゴス化し、不採算による衰退と、?市場からの排除が始まる。半導体も、テレビも、同じ失敗?を繰り返している。
3月27日 実定法の問題もありますが、たとえば音楽業界でいえばJ?ASRACはお金さえ払えばOKだけど、既存の原盤権を?もっているレコード会社がオンラインストレージに消極的?、といった問題が大きいのではないかと思います。(つま?り、契約でなんとかできるけど、ビジネス的にペイできな?い、という判断からつまづいている)既存業界と、アイデ?アを持っているベンチャー、ベンチャーキャピタル等の投?資家で意見の擦り合わせを行う場等が必要かもしれません?。(すでにあるのかもしれませんが。。。)
3月27日 (事務局コメント)
ご意見まことにありがとうございます。ご指摘?は、ガラパゴス化以前に、法律等を整備しないとそもそも?のビジネス開発意欲が低下してしまうということかと思い?ます(そのような理解でよいでしょうか?)また、赤坂さ?んのご指摘は、中核企業の態度によっても同様の結果が生?まれるということですね。
思うに、日本の「ガラパゴス化」は、むしろ大企業が陥る?ことが多いのではないでしょうか。とすると、大企業製品?・サービスのガラパゴス化回避が大切だと思いますが、ベ?ンチャー等との交流は、その効果が期待できるでしょうか??
3月27日 日本の「ガラパゴス化」は、排他性が招いた結果だろう。
既存の権益の保護や規制が厳しすぎて、合法的に新しいこ?とをすることが困難になっていることが、ガラパゴス化の?根底にある。新しいことをするには、手続きや既存の権利?者との交渉が複雑であり、大企業でなければ新しいサービ?スを打ち出すことが困難になっている。大企業にとっては?、多大な労力と多額な投資で立ち上げたビジネスであるの?で、自社で利益を回収するために、どうしても排他的にな?りがちである。例えば、互換性のない電子書籍のプラット?ホームが乱立し、コンテンツも限定的なものになっている?のは、この排他性のいい例である。
日本に必要なのは、一人勝ちした統一的なオープンなプラ?ットホームである。端末提供者やサービスの提供者は、少?数であれば少数であるほどいい。重要なのは、そのプラッ?トフォームが安価に提供されており、ニーズに応じて変化?し続け、誰もがコンテンツを提供できる環境である。Do?CoMoのi-Apliが失敗したのは、プラットフォー?ムの拡張が十分でなかったことと、コンテンツの提供に関?する敷居が高かったためである。
立ち止まって、進化が停止すれば、そこでガラパゴス化が?始まる。利用者を無視したプラットホームの乱立も、成長?を阻害し、ガラパゴス化する以前に滅びるしかない。

ページの先頭へ