平成14年度行政相談事例


局が処理したもの


 離職証明書に記載されている離職理由が間違っているので是正してほしい。

【相談内容】
 私の妻は、1年間にわたる職場内でのいじめにより体調を崩して、A病院を離職したが、A病院からB公共職業安定所(以下「B職安」という。)に提出された離職証明書の離職理由欄には「職場環境が悪いことによる」と自己都合によるものとなっていた。
 事実と違うので離職理由の訂正をB職安に求めたが、覆らず、このままでは雇用保険による給付額にも影響すると思われるので、訂正してほしい。

【処理内容】
 当局は、B職安に対し、相談者が持っていた妻と病院との間で交わされた会話の録音テープを参考に、離職理由の訂正を検討するよう依頼した結果、離職証明書の離職理由を訂正し、あわせて相談者の妻を特定受給資格者に認定した。
 これにより、相談者の妻の雇用保険給付日数が120日から180日に延長された。


 市職員の誤りで4月支給予定の児童扶養手当が支給されず困っている。

【相談内容】
 昨年12月〜今年3月までの児童扶養手当が、同姓同名の人と取り違えて市が私の受給資格を喪失させてしまったため、支給予定日である4月11日になっても指定口座に振り込まれなかった。
 受給資格の回復には時間がかかり、支給日は1月遅れの5月11日になると説明を受けたが、早急に支払われるようにしてほしい。

【処理内容】
 当局は、A市からの資格喪失届を受理した県に対して、早急に児童扶養手当を支給するよう要請した結果、4月中に支払われることとなった。


 青線水路に生活雑排水が滞留して、悪臭がひどいので対策を講じてほしい。

【相談内容】
 地区内の水路に上流から生活雑排水が流れ込むのに加えて、油脂等の汚水や泥が淀んで悪臭を発し、特に、降水量の少ない夏場にはひどい。
 現在進めている下水道が整備されても完全に解決されるとは思わないので、清掃等改善策を講じてほしい。

【処理内容】
 行政相談委員は、現地を確認したところ、申出どおりであったが、その解決には複数の機関が関係すると思われたため、当局に処理を依頼した。
 当局の現地調査により、当該水路(青線水路)は国有財産であるが、日常的な管理責任は町にあることが判明したことから、町関係課(水路の管理担当課、下水道担当課、環境衛生担当課)と協議した結果、汚泥の除去が行われ、きれいな水路に戻った。


 電話代未払いを理由に一方的に電話加入権を解除されたので、解除を取り消してほしい。

【相談内容】
 私が経営しているアパートの学生に一般加入電話を使用させていたが、この学生が平成13年12月分の電話料金を支払期限の14年1月30日までに支払わずにいた。
 この学生が卒業のためにアパートを離れることから、平成14年3月に支払おうとしたが、すでに電話加入権は解除されているとのことであった。
  電話の名義人に知らせないまま、一方的に電話加入権を解除するのはおかしい。

【処理内容】
 当局は、NTTに照会した結果、電話料金未払いに伴う加入電話の利用停止期間、加入電話契約の名義人が解除予約通知先に不在であったとの届出があれば、電話加入権の復活が可能であることが分かった。
 後日、相談者からの不在届の提出を受けて、電話加入権が復活した。



委員が処理したもの


 河川堤防に雑草が繁茂し、名産の果物に害虫被害を引き起こしているので、早急に草刈を行ってほしい。

【相談内容】
 地元の名産品である梨を栽培しているが、河川堤防の雑草が伸び放題であるため、害虫が発生し、梨に被害を及ぼしているので、早急に草刈をしてほしい。

【処理内容】
 行政相談委員は、早速現地を確認したところ、人の背丈くらいまで雑草が伸び、害虫による被害も発生していたので、その改善を河川を管轄する国土交通省に要請した結果、約1週間後に草刈が実施され、害虫被害が最小限に食い止められた。


 町営住宅内の公衆電話が壊され、使用できないので修理してほしい。

【相談内容】
 町営住宅や周辺の公衆電話数台が、何者かにより壊され、使用できなくなった。
 NTTに連絡したところ、破損された電話機は既に製造しておらず、新しい機種に変えるには、経費がかかり難しいとの返答があった。
 早く修理してくれるよう働きかけてほしい。

【処理内容】
 行政相談委員は、現地を確認したところ、自宅に電話のない老人家庭を含め、公衆電話を頼りにしている住民が多いことが判明したため、NTTに対し早急な修理を要請した結果、翌月早々に、公衆電話の修理が行われた。


 国道の側溝に蓋がなく、視覚障害者にとって危険なので、蓋を設置してほしい。

【相談内容】
 私は、全盲の視覚障害者で、マッサージ師を営んでいる。最近、盲導犬による歩行訓練を行っているが、国道の側溝数十メートルに蓋がなく、歩いていて非常に危険なので、蓋を設置してほしい。

【処理内容】
 行政相談委員は、現地を確認したところ、相談があった場所以外にも、側溝の蓋がない個所があったので、その改善を県土木事務所に要請した結果、3ヶ月後、蓋が設置され、安心して通行できるようになった。

(改善前)
(改善後)



 郵便局の立看板が支障になり、道路の安全確認ができないので、立看板を移設してほしい。

【相談内容】
 郵便局を利用した際、駐車場から道路(公道)に出ようとしたら、郵便局の立看板が邪魔になって、緩いカーブを曲がって走ってくる車両が見えにくかった。
 立看板を移設するなどの対策を講じてほしい。

【処理内容】
 行政相談委員は、現地を確認したところ、申出のとおりであったので、郵便局に立看板の移設等を要請した結果、早速移設され、道路の安全確認がしやすくなった。

(改善前)
(改善後)



 歩道を拡幅して、安全に通行できるようにしてほしい。

【相談内容】
 国道45号線の歩道の一部が狭くなって通りにくい箇所があり、転んでしまった。高齢である自分だけがと思っていたところ、地域住民も同様に危険を感じているとのことであった。
 歩道を拡幅して、安全に通行できるようにしてほしい。

【処理内容】
 行政相談委員は、現地を確認したところ、歩道内に電柱があるため、かなり狭くなっており、自転車等とすれ違う際には危険であることが分かった。
 また、歩道の横は法務局の塀になっていて、歩道の拡幅は難しいと思われたが、写真を添えてその改善を国土交通省に要請した。
 その結果、国土交通省は、歩道沿いにある法務局の土地(国有財産)の一部を歩道敷地に管理換えして、歩道の拡幅工事を行った。

(改善前)
(改善後)