銚子市における汚水による土壌汚染被害等原因裁定申請事件（平成17年（ゲ）第2号事件）

　平成17年5月19日、千葉県銚子市のA社外2人から、千葉県を相手方（被申請人）として原因裁定を求める申請があった。申請の内容は次のとおりである。被申請人が実施した交通安全施設（歩道）整備工事と県単排水整備工事により、申請人らの所有する土地に大量の汚水が流入し、土地全域が泥沼状態となって耕作等に使用することが不可能となり、悪臭が発生するなどの環境問題にもなった。申請人らは、汚水の流入を止めることや県単排水整備工事の中止を繰り返し要請したが、被申請人は何の措置も採らずに工事を強行した。そこで、本件水田損壊及び汚水による冠水被害は、被申請人が排出する汚水にあるとの原因裁定を求めるというものである。

　公害等調整委員会は、本申請を受け付けた後、直ちに裁定委員会を設け、8回の審問期日を開催し、申請人本人及び参考人の証拠調べを行うなどの手続を進めた結果、平成19年3月13日、別紙のとおり申請を棄却する裁定を行い、本事件は終結した。

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文中の固有名詞などには、「A」「a」等の記号に置き換えているものがあります。