建設改良のための企業債償還元金 企業債償還元金対減価償却費率(%)=───────────────── ×100 当年度減価償却費―長期前受金戻入
区 分 | 企業債償還元金 対減価償却費率 |
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25 | 26 | 27 | |
当 該 団 体 | |||
類似団体平均 | |||
施設別平均 | 86.6 | 92.6 | 89.4 |
A 施 設 | 67.5 | 166.4 | 193.5 |
団体別平均 | 90.1 | 95.3 | 93.4 |
B 県 | 110.4 | 111.1 | 100.4 |
※施設別平均は、建設中の15施設を除く243施設についての平均であり、団体別平均は、建設中の施設しかない4団体(4施設)を除く150団体(254施設)についての平均であるため、数値に差がある。
【事業全体の傾向】
企業債償還元金対減価償却費比率については、平成26年度までは、配水能力規模が小さくなるほど比率が高くなっており、規模が小さいほど供用開始から期間を経ていないものが多いことが要因であったが、平成27年度においては、極小規模の一部施設において企業債の償還が進んだことにより、小規模施設が一番高くなっている。水源区分別にみると、「ダムを有するもの」で高い傾向となっており、当該施設の全固定資産額に占めるダム使用権の構成比が大きく、しかも耐用(償却)年数が55年と長期にわたることが要因である。
(※工業用水道事業債の償還年限は、借入時点では30年が多く、ダムはもとより全工業用水道事業の全資産平均の耐用年数約40年より短い。)
【施設別:A施設の分析】
A施設については、ダムを水源としており、水源開発費の企業債への依存が高く、供用開始から期間を経ていないことから、平成27年度において施設別平均を大きく上回っているものと考えられる。なお、平成26年度の会計基準見直しにより、当年度減価償却費から長期前受金戻入を差し引くこととしており、その影響で平成26年度以降から急激に上昇している。
【団体別:B県の分析】
B県については、団体別平均を上回っているが、これはB県の全ての施設において建設投資額が比較的高いダムを水源としているため、企業債への依存が高くなる傾向にあり、償還元金の割合が高くなっているものと考えられる。
有形固定資産減価償却累計額 有形固定資産減価償却費率(%)=───────────────────── ×100 有形固定資産のうち償却対象資産の帳簿原価
区 分 | 有形固定資産 減価償却費率 |
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25 | 26 | 27 | |
当 該 団 体 | |||
類似団体平均 | |||
団体別平均 | 42.7 | 55.4 | 56.4 |
B 県 | 39.3 | 53.4 | 54.3 |
建 設 仮 勘 定 固定資産に対する建設仮勘定の割合(%)=────────── ×100 固 定 資 産
区 分 | 固定資産に対する 建設仮勘定の割合 |
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25 | 26 | 27 | |
当 該 団 体 | |||
類似団体平均 | |||
団体別平均 | 12.4 | 9.6 | 10.4 |
B 県 | 4.0 | 4.4 | 6.3 |
【指標の見方】
固定資産に対する建設仮勘定の割合は、団体が保有している資産に対する建設中の資産の割合を示す比率である。工業用水道事業においては、他の公営企業と比べると、この比率が非常に高いものとなっているが、これは、ダム等水源開発施設の建設期間が長期化し、完成まで長い年月を要すること、産業構造等社会経済情勢の変化による企業誘致の停滞等により、水需要が当初見込んでいたものより伸び悩んでいるため、将来の需要の増加に対応するために確保した水源開発施設を建設仮勘定に経理していることなどが大きな要因として考えられる。
この比率は、今後の潜在的な赤字要因であり、契約率が伸び悩んでいる一方で、この割合が高い団体においては、施設が完成した際に経営状況が大幅に悪化する可能性がある。このため、現下の水需要の動向等を勘案し、将来の水需要を的確に見極め、将来にわたって使用する見込みのない水利権等については積極的に他の利水等へ転換する必要がある。
また、建設仮勘定にある資産については、費用として料金回収することはできないため、当該資産に係る企業債元利償還金等の財源は、自己資金や他会計からの繰入金等により賄うほかないが、安易に他会計からの繰入れに頼ることのないよう注意する必要がある。
【全体の傾向】
固定資産に対する建設仮勘定の割合については、施設の規模が大きなものほど、建設事業の期間が長期化するため、高くなる傾向にある。
【団体別:B県の分析】
B県については、団体別平均を大きく下回っている。これは、現在建設中施設の規模が小さく、また完成した施設については、順次供用開始をしていることが要因であると考えられる。