「行政機関が行う政策の評価に関する法律施行令」(平成13年政令第323号)の概要


   本政令は、行政機関が行う政策の評価に関する法律(以下「法」という。)に基づき、政策評価に関する基本方針の案の作成に際し総務大臣が意見を聴く審議会等、事後評価が義務付けられる政策の要件となる政策決定からの未着手又は未了の期間、及び事前評価が義務付けられる政策を定めるもの。
.政策評価に関する基本方針の案の作成に際し総務大臣が意見を聴く審議会等
   政策評価に関する基本方針の案の作成に際し総務大臣が意見を聴く審議会等として、政策評価・独立行政法人評価委員会を規定
 (参考)法第5条
5条   政府は、政策評価の計画的かつ着実な推進を図るため、政策評価に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2・3   (略)
   総務大臣は、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴いて、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
5・6   (略)

.未着手・未了の期間
1) 未着手の期間(法第7条第2項第2号イ)   政策決定後5年
2) 未了の期間(法第7条第2項第2号ロ)   上記の期間に加える期間として5年(政策決定後10年)
 (参考)法第7条
7条   行政機関の長は、1年ごとに、事後評価の実施に関する計画(以下「実施計画」という。)を定めなければならない。
   実施計画においては、計画期間並びに次に掲げる政策及び当該政策ごとの具体的な事後評価の方法を定めなければならない。
   前条第2項第6号の政策のうち、計画期間内において事後評価の対象としようとする政策
   計画期間内において次に掲げる要件のいずれかに該当する政策
   当該政策が決定されたときから、当該政策の特性に応じて5年以上10年以内において政令で定める期間を経過するまでの間に、当該政策がその実現を目指した効果の発揮のために不可欠な諸活動が行われていないこと。
   当該政策が決定されたときから、当該政策の特性に応じてイに規定する政令で定める期間に5年以上10年以内において政令で定める期間を加えた期間が経過したときに、当該政策がその実現を目指した効果が発揮されていないこと。
   前二号に掲げるもののほか、計画期間内において事後評価の対象としようとする政策
   (略)

.事前評価の対象
   法第9条の要件に該当するものとして以下の政策を規定(ただし、事前評価の方法が開発されていないものその他の事前評価を行わないことについて相当の理由があるものとして総務大臣並びに当該政策の企画及び立案をする行政機関の長が共同で発する命令で定めるものを除く。)
1) 事業費10億円以上の個々の研究開発(人文科学のみに係るものを除く。)の実施を目的とする政策
2) 1)の個々の研究開発を実施する者に対し、費用の全部又は一部を補助することを目的とする政策
3) 事業費10億円以上の個々の公共事業関係費に該当する事業(施設の維持、修繕に係る事業、及び災害復旧を除く。)の実施を目的とする政策
4) 3)の個々の事業を実施する者に対し、費用の全部又は一部を補助することを目的とする政策
5) 政府開発援助のうち、供与限度額が10億円以上のプロジェクト関連の個々の無償資金協力、及び供与限度額が150億円以上のプロジェクト関連の個々の有償資金協力の実施を目的とする政策
 (参考)法第9条
9条   行政機関は、その所掌に関し、次に掲げる要件に該当する政策として個々の研究開発、公共事業及び政府開発援助を実施することを目的とする政策その他の政策のうち政令で定めるものを決定しようとするときは、事前評価を行わなければならない。
   当該政策に基づく行政上の一連の行為の実施により国民生活若しくは社会経済に相当程度の影響を及ぼすこと又は当該政策がその実現を目指す効果を発揮することができることとなるまでに多額の費用を要することが見込まれること。
   事前評価に必要な政策効果の把握の手法その他の事前評価の方法が開発されていること。