ピックアップ!ふるさと納税

高知県 仁淀川町 仁淀川のあるべき姿を、再び取り戻すために。

仁淀川で川遊びをする若者たちの写真<仁淀川の豊かな水系>

高知県の北西部、清流 仁淀川(によどがわ)の上流域に位置する仁淀川町(によどがわちょう)。
町内を流れる仁淀川は、長者川(ちょうじゃがわ)、中津川(なかつがわ)、土居川(どいがわ)など
数多くの支流を集めながら太平洋に流れ込んでいます。
豊かな水系を臨む集落では、水の恵みを活かした茶業が営まれています。
そして美しい水の故郷を親から子へ、バトンを手渡すように継承すべく環境保全活動にも取り組むまちです。

【町長からのメッセージ】

仁淀川町は基幹作物となるお茶を始め、高糖度トマトやマッシュルームの栽培も行っており、また神楽などの伝統文化が数多く残る自然豊かな町です。町名ともなっている「仁淀川」が町の中心を東西に流れています。全国一級河川の水質で平成24・25・26年と1位となっているこの川の比類のない青を、高知県を代表する写真家の高橋宣之(たかはしのぶゆき)さんが「仁淀ブルー」と命名しました。
この川は、昔も今もこの土地で暮らす人々にとって生命の川であり、誇りでもあります。この「仁淀ブルー」を将来の子供たちに残していくため、この環境保全の取組にふるさと納税を活用させていただいておりますので、仁淀川町を応援くださいますようよろしくお願いいたします。

ふるさと納税の状況

仁淀川町のまちづくりの基本理念である「ひとりひとりが輝き 誇りが持てる あたたかいまち」の中核を担っているのが、「仁淀ブルーの原風景とともに生きる美しい環境づくり」という基本方針です。この基本方針のもとに「仁淀ブループロジェクト寄附金(ふるさと納税)」が設置されました。
「仁淀ブルー」とは、日本一の水質を誇る、仁淀川の目を見張るような青の様子のことをいいます。この美しい川を残し、水の故郷を次の世代につなぐために、住民が一丸となって出来ることを考える。そうした地域の人たちの熱い想いが、「仁淀ブループロジェクト寄附金」設置の下地になっています。同時に、川で遊び、山に癒されるまちを、次の世代のみならず、その先の世代にもつなげていくために、人々との交流や関係づくりを大切にしたいという願いも込められています。
ふるさと納税で集まった寄附金は、仁淀ブルーを守る環境保全等の取組に充てられます。具体的には、地域住民の自然環境保全へのさらなる意識向上を目的としたイベントや、川沿いの木の伐採や川の清掃といった浄化作業が予定されています。仁淀川町役場では、仁淀川とともに、豊かな自然から生まれた暮らしや文化も守り続けたいと考えています。

現在作定中の仁淀川町まちづくり計画の基本理念と基本方針(案)

仁淀川町「まちづくりの基本理念」は「ひとりひとりが輝き 誇りが持てる あたたかいまち」。その元に定められた「まちづくりの基本方針」は「みんなの声掛けが結ぶ温もりのある暮らしづくり」「夢・希望を大切に育む地域ぐるみでのひとづくり」「仁淀ブルーの原風景とともに生きる美しい環境づくり」「安心安全に暮らせる住みやすいまちづくり」「ふるさとの宝を活かした持続可能な産業づくり」の5つからなることを説明する図。

これまでの活動を、これまで以上に強いものに。
「仁淀川の“緑と清流”を再生する会」の取組

すでに15年を経た活動をもとに。

川やまちを自分たちで何とかしようという意識が高く、住民による環境保全活動が活発な仁淀川町には、「仁淀川の“緑と清流” を再生する会」があります。2000 年に仁淀川流域の緑と清流を保全することを目的に地域住民により結成された会で、その活動にも「仁淀ブループロジェクト寄附金(ふるさと納税)」が充てられています。「仁淀ブルー」は、仁淀川の撮影をライフワークとする、高知県出身の写真家・高橋 宣之さんの写真を通じて、広く親しまれ、地域住民の間にも浸透しています。
圧倒的な水質の高さを誇る仁淀川ですが、実は川の水量や魚は年々減少し続けています。そんな清流を「守る」のではなく「再生」することを目指して活動を続ける「仁淀川の“緑と清流” を再生する会」。今ある仁淀川を守ることにとどまらず、かつて豊かにあった水量や様々な魚が住む環境を取り戻すことを目的としています。水量があり魚が住む川の条件の一つに、山の働きを十分に受けているかどうかが挙げられます。山の働きとは、木々が雨水を適度に吸い、栄養豊富な水を川に流すこと。ところが現在では、人工林として植えられた杉や檜が増えすぎてしまい、雨水を吸い上げるばかりで、山が健全な働きを維持できなくなっています。山からの水の供給が上手くできていないため、水量は減り、魚は住処を追われる事態になっています。「仁淀川の“緑と清流” を再生する会」では、川だけを見るのではなく、川を含めた大きな枠組みとして、課題解決に努めていく様々な取組を行っています。

  • 「仁淀川の“緑と清流”を再生する会」の方々の写真「地域のみんなで、仁淀川の小さな変化を見逃さないことが大事」
    仁淀川の“緑と清流” を再生する会
    橋本さん(左) 園山さん(右)
  • 仁淀川町の自然日本の原風景ともいうべき大自然に出会えます。

いい思い出をどれだけつくれるか。

  • 「仁淀川の“緑と清流”を再生する会」の多様な取組のひとつに、町内で活躍されている方々を囲んでの勉強会や著名な専門家を招いてのシンポジウムがあります。仁淀川のこれからを考える上で欠かせない、間伐や護岸工事の必要性など、今すぐにやらなければいけないことはもちろん、たとえ今すぐ出来なくとも、将来すべきことを知り、次世代へ伝えていくことが大切だと考えるからです。
    一方で、地域住民のみならず、県外の人たちも巻き込んで定期的に行っている河川の清掃活動には、思わぬ発見があるといいます。川の自然美に感動する声、澄んだ水を前に思わずもれる溜め息…。県外からの参加者たちのそうした反応は、地域住民にとって、あらためて仁淀川の魅力を再確認する機会にもなっているようです。その他にも、小中学生を対象とした水生生物の調査やカヌーの体験など、仁淀川を通して、自然と人、人と人がふれあい、絆を深めています。川を通して、親子の交流が深まり、年配の方と若者の交流が始まるなど、仁淀ブループロジェクトのますますの活性化につながっています。川とのいい思い出をどれだけ多くつくれるか。ふるさと納税を活用することで、さらに活動の幅を広げていくという今後に注目が集まります。

  • 仁淀川の様子岩や砂も鮮明に確認できる透明度。
    青だけでなく、様々に彩られた川底も美しい。
種田山頭火の句碑の写真 種田山頭火(たねださんとうか)の句碑。「野宿 わが手わが足 われに あたたかく寝る」「山のよろしさ 水のよろしさ 人のよろしさ」と刻まれ、当時の人々のもてなし、大自然の恵みといったものを、今に伝えています。
  • 仁淀川町の茶畑の遠景写真水の美しさは、茶の美味しさへ。
    仁淀川町は南国土佐のお茶どころとしても知られています。
  • 仁淀川町の茶畑の写真昼と夜の寒暖差の大きさ、ミネラル豊富な土質など、仁淀川水系の斜面は、茶を育むのに最適な環境だといいます。

取材を振り返って

仁淀川町は、まさに水と生きる町でした。川を守るのは当然のこと、それ以上に、仁淀川の本来の姿を取り戻すことに注力しなければいけないと語る皆さんのまなざしは、川の保全への危機感を持ちながらも、どこか明るく、いい未来へ向かっている確信があるのだろうと感じました。それは仁淀ブループロジェクトの取組、とりわけ勉強会やシンポジウムなどを通じて、課題や問題意識を共有し合っている実感があるからだと思います。林業の担い手が減少し間伐が滞っている現状にあって、近年、土木業に従事する方たちが、重機を使わない手はないと率先して間伐に参画し始めているといいます。地域住民の誰もが自分の立ち位置で、仁淀川のことを自分ごととして捉えている。青く澄んだ川と共に、ふるさとを大切にする思いや時間が流れていることに深く感銘を受けました。ふるさと納税をきっかけに、まちや自然との向き合い方、人としての生き方さえも教わったような気がしました。

  • ピックアップ!ふるさと納税 トップページに戻る
 

ページの先頭へ