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IPv6によるインターネット利用高度化に関する研究会第16回会合議事概要

日時

平成23年8月31日(水) 10:00〜12:00

場所

総務省8階 第1特別会議室

出席者

(1) 座長
齊藤忠夫(東京大学)
(2) 構成員
会津泉(多摩大学)、荒野高志(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)、
今井恵一(社団法人テレコムサービス協会)、江ア浩(東京大学)、木下剛(財団法人イ
ンターネット協会)、近藤寛人(社団法人電気通信事業者協会)、清水博(財団法人電
気通信端末機器審査協会)、立石 聡明(社団法人日本インターネットプロバイダー協
会)、中村修(慶應義塾大学)、松村敏弘(東京大学)、村松茂(財団法人日本データ通
信協会)
(3) 総務省
桜井総合通信基盤局長、原口電気通信事業部長、安藤総合通信基盤局総務課長、
齋藤データ通信課長、中西データ通信課企画官、田邉データ通信課課長補佐

議題

(1) 第三次中間報告書 (案)について
(2) その他

議事要旨

・資料16-1,16-2,16-3 を事務局より説明。
〇 19 頁にJAIPA がISP のIPv6 インターネット接続サービスの提供状況を公表したのは
2011 年11 月から、とあるが、これからの取組となるのか。
〇 2010 年11 月の誤り。訂正する。
〇 25 頁に広報に関する追記を頂いたが、広報対象が記載されていない。ユーザは家庭
用ルータを含めて幅広く対応する必要があり、ユーザが困らないような広報をすべ
き。
〇 広報すべき内容については、第二次中間報告書に基づいて作成したガイドラインで整
理したところであり、これが継続的に必要であることを、第三次中間報告書の中で追
記する。
〇 ISP のIPv6 対応が相当進んできており、ISP の業務として当然広報を行うはずである
ことから、敢えて報告書に強く書いていないものと理解しているが、先程のご意見の
通り、それが不十分だということであれば、記載した方が丁寧である。
〇 現在、IPv6 セキュリティに対して安心感がもてる取組について、後日、事務局に報告
したい。
〇 本報告書ではあまり協調されていないが、インド等の国外から日本に対して、IPv6 に
係る要請が増えてきており、これへの対応は産業政策的にも重要である。グローバル
への対応が必要となっている現状で、日本への期待が高まっている。
〇 20 頁にIPv6協議会や枯渇タスクフォース中心に、台湾、シンガポール、タイ、マレー
シア、インド、インドネシアとMoUを結び、技術的な連携をして、ノウハウ共有をしてい
るという取組について記載している。
〇 項目を追加して、引き続き日本にも、このような役割が重要になってくる、と記載して
はどうか。
〇 日ASEAN官民協議会の中でも、MoUベースの議論から、ビジネスをどうやって展開
していくかという議論のフェーズへ移行している。例えばデータセンタの展開を通信業
者の方々が海外で積極的にやっていくというようなことも、今後、視野に入っていくの
ではないか。今までのMoUでの協調関係から一歩踏み込んだ議論を目標とする、等
の記載があっても良いのではないか。
〇 33 頁に環境クラウドのサービスの進展を捉えて、アジア諸国を中心とした国際的なサ
ービス展開のニーズについて少し記載しているので、ここの記載を少し充実させてい
ただくことで、対応できるのではないか。
〇 アジア、特にインド等に関しては、今回の中間報告書の中で書かれている今後の取
組の3分野共に、日本に対して非常に期待を持っている。枯渇タスクフォース等で検
討を進めてきたなロードマップについては、手本としてシンガポール政府でも採用して、
同じようなやり方で共存、移行ということに対して取り組んでいる事例もある。環境クラ
ウドのところだけでなくて、この3つの分野で日本として取り組んだ成果を、アジア等に
情報発信、ノウハウの共有、移転していくということを、全体的にかかわる形で記載し
てはどうか。
〇 事務局で追加を検討する。
〇 17 頁に「諸外国政府における」とあるが、日本政府も入っているので、「各国政府にお
ける」の方がよいのではないか。また、同表一番下の日本の項について、電子政府に
係る現在の状況が気になる。
〇 電子政府の対応状況について、現在、総務省とIT担当室で共同して、電子政府の
IPv6 対応状況調査を実際行っている。本報告書(案)では、幾つかの省庁でのホーム
ページ対応状況、霞が関WAN、霞が関クラウドの対応状況等、現在、対外的にオー
プンになっている情報を記載させていただいているが、作業がアップデートでき次第、
記載をさせていただく。
〇 36 頁において、東北3県の2,800人が、被災後どの様にインターネットを使ったかを
まとめた調査を参照されている。本調査によると、被災3 ヶ月後において役立ったイン
ターネットサービスとして、地方自治体のホームページは、ヤフーの次、グーグルより
も上位に挙げられている。このように、自治体ホームページが緊急時における有効な
情報発信源の1つとして活用されたところ、早期のIPv6 対応が望まれるという文脈だ
と理解した。
〇 参考資料17 に、電子自治体のホームページが、災害時に活用されたという内容が読
み取れるグラフを記載している。
〇 報告書に追記して欲しいということではないが、携帯電話事業者や、レイヤ2を提供し
ている事業者等で、IPv6 のクローズドなネットワークの運用が始まっている。これらの
サービスとの関係を今後の課題としてどのように整理していくかは、大事な所だと思
う。
〇 進展していく中で、ネットワークを透明化することによって、持続可能なインフラストラ
クチャーを目指すというようなのが、もともとのインターネット全体のポリシーになって
いる。ご懸念のポイントは、そこに当たると思うので、もし本報告書に書くとすれば、
「はじめに」のところで端的に説明しておくことも考えられる。
〇 何がクローズかオープンか、いろいろな議論があると思うが、レイヤ3、いわゆるIPv6
のプロトコルスタックを使ったネットワークをつくったときに、それをクローズドなものと
して運用してしまうというようなことがあると、グローバルリーチャビリティーのないクロ
ーズドのネットワークが存在してしまう。これがユーザから見た場合にグローバルに見
えることがある。このネットワークの在り方はすごく難しく、ISOC 等でもかなり議論を重
ねてきたところ。
〇 例えばLTEでもNGNでも、あまりインターネットとは関係ない世界をつくって、セキュリ
ティを保つというのが、大きなお題目となっているように思える。NGNは世界中のクロ
ーズネットワークが繋がることがコンセプト。つまりインターネットではない。
〇 全く別のサービスで全く別のネットワークだと言い切れればよいが、そのサービス上で
インターネットサービスも提供されるため、利用者にとっては混乱が生じやすい面もあ
る。片一方はクローズドで、片一方はグローバルでというようなことが起き始めており、
難しい問題である。すなわち、全く違うサービスで、電話のためのサービスというのと、
それからインターネットのサービスというのは、ユーザから見たときに切り分けること
が難しくなっている。
〇 関連すると、インターネットのガバナンスの論点では、透明性が確保されていない国
に対する懸念の声を聞いている。そういう意味では、ポリシーがしっかりと監督省庁か
らメッセージを発信することは、見識として非常に重要なポイントになるだろうと思う。
また、経済原理的に言えば、囲い込みビジネスは非常に重要であるが、あるスケー
ルになったときにそれがかえって足かせになるというのが、ガラパゴスのときに起こっ
たこと。IPv6 導入においても繰り返すことがないようにしたい。
〇 健全な競争環境と利用者にとって何がベストで選択できるのかということは、IPv6 が
出てくることによって結構入り組んだ事態になるということは、お互い認識しておく必要
がある。
〇 クローズドサービスと言いながら、インターネット上のDNSを模擬したようなサービス
も提供され始めている。ユーザからみてインターネットサービスなのか、クローズドサ
ービスなのか分からなくなるだろう。
〇 クローズネットワークが存在して、それがクローズである限りにおいてセキュアだとい
うのも、ある程度は言えると思う。いずれにせよ報告書の記載は難しいので、今回の
議論は議事録に残させていただく。
〇 今日いろいろご意見が出た、広報の話、国際展開やグローバルの支援の話、電子政
府の記載について、その後のフォローをする等の追記が主な修正点と思う。今回の修
正については、座長と事務局のほうでお任せいただき、第三次中間報告書をまとめさ
せていただくことでよろしいか。必要な修正をした上で、パブリックコメントの手続をさ
せていただく。
〇 前々回の会合で確認いただいた環境クラウドサービスの構築、運用ガイドラインにつ
いても、報告書とあわせてパブリックコメントの手続を行うということで、ご承知おきい
ただきたい。
〇 報告書の英語版の作成を併せてお願いしたい。
〇 国際展開のためにも大事なことだと思う。


【その他】
〇 パブリックコメントの手続は30日間とらせていただく。次回会合はそのパブリックコメ
ントの意見を踏まえて、どう修正するかというところを議論させていただく。次回の開
催等について別途連絡する。

                                                以上

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