第3章 FTTH実現に向けた課題と推進方策

5 アプリケーションの開発・導入

 光ファイバ網を利用するアプリケーションの開発・導入が、光ファイバ網整備の進展と相乗効果を発揮するような形で進められることが重要である。特に、先行整備期間にあっては、多くの需要が見込めないことから、国は、自らユーザとして公共アプリケーションの開発・導入を推進し、高度な通信サービスを率先して利用する等、先導的役割を果していくことが必要である。
 このような観点から、民間や地方公共団体による公共アプリケーションの開発、実証実験、導入に対する支援を拡充していくことが必要である。
 米国においては、学校、図書館でのインターネット利用に対し、電気通信料金の大幅な割引策を講じることとされたが、我が国においても、公共アプリケーションの開発・導入に向けて、新たな発想に基づく思い切った推進方策について検討が必要である。
 例えば、民間セクターと関係省庁の連携により、光ファイバ網の整備とアプリケーションの開発・導入を同時に促進する将来の実用化を前提とするパイロット・プロジェクトの実現に向けた検討が必要である。
 また、公的セクターにおけるアプリケーション開発・導入のノウハウ共有促進のため、先導的なアプリケーションの開発・導入状況の情報交換の促進、公的セクタ向けのマニュアルの作成等も有効と考えられる。