終わりに


 これまでにみてきたように、21世紀の経済発展と雇用の創造の核となる情報通信ニュービジネスの育成のためには、ニュービジネスの起業から、成長・発展に至る各段階で障害となる様々な経済社会制度の改革が必要であり、それはこれまで我が国が依存していた金融・資本制度、労働慣行、教育制度、行政規制等をドラスティックに転換し、独創的・創造的な活動が評価され、リスクテイクに見合う成功の報酬が享受できるような経済社会システムへの転換を図っていくことを意味するものである。
 このような改革は、既存制度から利益を受けている者にとっては痛みを伴うものであるが、我が国の経済社会の活力を将来に向けて維持していくためには、国をあげてこれらの改革に取り組むことが必要である。