Policyreports 郵政省

目次 郵政行政六法

電 波 法

第四章 無線従事者


(無線設備の操作)
第三十九条 第四十条の定めるところにより無線設備の操作を行うことができる無線従事者(義務船舶局等の無線設備であつて郵政省令で定めるものの操作については、第四十八条の二第一項の船舶局無線従事者証明を受けている無線従事者。以下この条において同じ。)以外の者は、無線局(アマチュア無線局を除く。以下この条において同じ。)の無線設備の操作の監督を行う者(以下「主任無線従事者」という。)として選任された者であつて第四項の規定によりその選任の届出がされたものにより監督を受けなければ、無線局の無線設備の操作(簡易な操作であつて郵政省令で定めるものを除く。)を行つてはならない。ただし、船舶又は航空機が航行中であるため無線従事者を補充することができないとき、その他郵政省令で定める場合は、この限りでない。
 モールス符号を送り、又は受ける無線電信の操作その他郵政省令で定める無線設備の操作は、前項本文の規定にかかわらず、第四十条の定めるところにより、無線従事者でなければ行つてはならない。
 主任無線従事者は、第四十条の定めるところにより無線設備の操作の監督を行うことができる無線従事者であつて、郵政省令で定める事由に該当しないものでなければならない。
 無線局の免許人は、主任無線従事者を選任したときは、遅滞なく、その旨を郵政大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
 前項の規定によりその選任の届出がされた主任無線従事者は、無線設備の操作の監督に関し郵政省令で定める職務を誠実に行わなければならない。
 第四項の規定によりその選任の届出がされた主任無線従事者の監督の下に無線設備の操作に従事する者は、当該主任無線従事者が前項の職務を行うため必要であると認めてする指示に従わなければならない。
 無線局(郵政省令で定めるものを除く。)の免許人は、第四項の規定によりその選任の届出をした主任無線従事者に、郵政省令で定める期間ごとに、無線設備の操作の監督に関し郵政大臣の行う講習を受けさせなければならない。

(指定講習機関)
第三十九条の二 郵政大臣は、その指定する者(以下「指定講習機関」という。)に、前条第七項の講習(以下単に「講習」という。)を行わせることができる。
 指定講習機関の指定は、郵政省令で定める区分ごとに、講習を行おうとする者の申請により行う。
 郵政大臣は、指定講習機関の指定をしたときは、当該指定に係る区分の講習を行わないものとする。
 指定講習機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、郵政大臣に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 第三十八条の三、第三十八条の四、第三十八条の七第二項、第三十八条の八、第三十八条の九第二項及び第三十八条の十から第三十八条の十五までの規定は、指定講習機関に準用する。この場合において、第三十八条の三第一項中「前条第二項」とあるのは「第三十九条の二第二項」と、同項、第三十八条の四第一項及び第二項、第三十八条の七第二項、第三十八条の八、第三十八条の十、第三十八条の十一、第三十八条の十二第一項、第三十八条の十三第一項、第三十八条の十四第二項及び第三項並びに第三十八条の十五中「技術基準適合証明」とあるのは「講習」と、第三十八条の七第二項中「職員(証明員を含む。)」とあるのは「職員」と、第三十八条の十四第二項第一号中「この章」とあるのは「第三十九条の二第五項において準用するこの章」と、第三十八条の十五第一項中「第三十八条の二第三項」とあるのは「第三十九条の二第三項」と読み替えるものとする。

(アマチュア無線局の無線設備の操作)
第三十九条の三 アマチュア無線局の無線設備の操作は、次条の定めるところにより、無線従事者でなければ行つてはならない。ただし、外国において同条第一項第五号に掲げる資格に相当する資格として郵政省令で定めるものを有する者が郵政省令で定めるところによりアマチュア無線局の無線設備の操作を行うとき、その他郵政省令で定める場合は、この限りでない。

(無線従事者の資格)
第四十条 無線従事者の資格は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる資格とする。
  無線従事者(総合) 次の資格
   第一級総合無線通信士
   第二級総合無線通信士
   第三級総合無線通信士
  無線従事者(海上) 次の資格
   第一級海上無線通信士
   第二級海上無線通信士
   第三級海上無線通信士
   第四級海上無線通信士
   政令で定める海上特殊無線技士
  無線従事者(航空) 次の資格
   航空無線通信士
   政令で定める航空特殊無線技士
  無線従事者(陸上) 次の資格
   第一級陸上無線技術士
   第二級陸上無線技術士
   政令で定める陸上特殊無線技士
  無線従事者(アマチュア) 次の資格
   第一級アマチュア無線技士
   第二級アマチュア無線技士
   第三級アマチュア無線技士
   第四級アマチュア無線技士
 前項第一号から第四号までに掲げる資格を有する者の行い、又はその監督を行うことができる無線設備の操作の範囲及び同項第五号に掲げる資格を有する者の行うことができる無線設備の操作の範囲は、資格別に政令で定める。

(免許)
第四十一条 無線従事者になろうとする者は、郵政大臣の免許を受けなければならない。
 無線従事者の免許は、次の各号のいずれかに該当する者(第二号から第四号までに該当する者にあつては、第四十八条第一項後段の規定により期間を定めて試験を受けさせないこととした者で、当該期間を経過しないものを除く。)でなければ、受けることができない。
  前条第一項の資格別に行う無線従事者国家試験に合格した者
  前条第一項の資格(郵政省令で定めるものに限る。)の無線従事者の養成課程で、郵政大臣が郵政省令で定める基準に適合するものであることの認定をしたものを修了した者
  前条第一項の資格(郵政省令で定めるものに限る。)ごとに次に掲げる学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく学校の区分に応じ郵政省令で定める無線通信に関する科目を修めて卒業した者
   大学(短期大学を除く。)
   短期大学又は高等専門学校
   高等学校又は中等教育学校
  前条第一項の資格(郵政省令で定めるものに限る。)ごとに前三号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有する者として郵政省令で定める同項の資格及び業務経歴その他の要件を備える者
 前項第一号若しくは第二号に該当する者又は同項第四号に該当する者であつて郵政省令で定めるものが行う無線従事者の免許の申請は、それぞれこれらの規定に該当するに至つた日から三箇月以内に行わなければならない。

(免許を与えない場合)
第四十二条 左の各号の一に該当する者に対しては、無線従事者の免許を与えないことができる。
  第九章の罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終り、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
  無線従事者の免許を取り消され、取消の日から二年を経過しない者
  著しく心身に欠陥があつて無線従事者たるに適しない者

(無線従事者原簿)
第四十三条 郵政大臣は、無線従事者原簿を備えつけ、免許に関する事項を記載する。

(無線従事者国家試験)
第四十四条 無線従事者国家試験は、無線設備の操作に必要な知識及び技能について行う。

第四十五条 無線従事者国家試験は、第四十条の資格別に、毎年少なくとも一回郵政大臣が行う。

(指定試験機関の指定)
第四十六条 郵政大臣は、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、無線従事者国家試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)の全部又は一部を行わせることができる。
 指定試験機関の指定は、郵政省令で定める区分ごとに一を限り、試験事務を行おうとする者の申請により行う。
 郵政大臣は、指定試験機関の指定をしたときは、当該指定に係る区分の試験事務を行わないものとする。

(試験員)
第四十七条 指定試験機関は、試験事務を行う場合において、無線従事者として必要な知識及び技能を有するかどうかの判定に関する事務については、郵政省令で定める要件を備える者(以下「試験員」という。)に行わせなければならない。

(準用)
第四十七条の二 第三十八条の三(第一項第四号を除く。)、第三十八条の四及び第三十八条の六から第三十八条の十五までの規定は、指定試験機関に準用する。この場合において、第三十八条の三中「前条第二項」とあるのは「第四十六条第二項」と、同条第一項、第三十八条の四第一項及び第二項、第三十八条の七、第三十八条の八、第三十八条の十一、第三十八条の十二第一項、第三十八条の十三第一項、第三十八条の十四第二項及び第三項並びに第三十八条の十五中「技術基準適合証明の業務」とあり、並びに第三十八条の三第一項第三号及び第三十八条の十中「技術基準適合証明」とあるのは「第四十六条第一項の試験事務」と、第三十八条の六第二項及び第三項並びに第三十八条の七中「証明員」とあるのは「第四十七条の試験員」と、第三十八条の十四第二項第一号中「この章」とあるのは「第四十七条の規定又は第四十七条の二において準用するこの章」と、第三十八条の十五第一項中「第三十八条の二第三項」とあるのは「第四十六条第三項」と読み替えるものとする。

(受験の停止等)
第四十八条 無線従事者国家試験に関して不正の行為があつたときは、郵政大臣は、当該不正行為に関係のある者について、その受験を停止し、又はその試験を無効とすることができる。この場合においては、なお、その者について、期間を定めて試験を受けさせないことができる。
 指定試験機関は、試験事務の実施に関し前項前段に規定する郵政大臣の職権を行うことができる。

(船舶局無線従事者証明)
第四十八条の二 第三十九条第一項本文の郵政省令で定める義務船舶局等の無線設備の操作又はその監督を行おうとする者は、郵政大臣に申請して、船舶局無線従事者証明を受けることができる。
 郵政大臣は、船舶局無線従事者証明を申請した者が、郵政省令で定める無線従事者の資格を有し、かつ、次の各号の一に該当するときは、船舶局無線従事者証明を行わなければならない。
  郵政大臣が当該申請者に対して行う義務船舶局等の無線設備の操作又はその監督に関する訓練の課程を修了したとき。
  郵政大臣が前号の訓練の課程と同等の内容を有するものであると認定した訓練の課程を修了しており、その修了した日から五年を経過していないとき。
 第四十二条(第三号を除く。)の規定は、船舶局無線従事者証明に準用する。

(船舶局無線従事者証明の失効)
第四十八条の三 船舶局無線従事者証明は、当該船舶局無線従事者証明を受けた者がこれを受けた日以降において次の各号の一に該当するときは、その効力を失う。
  当該船舶局無線従事者証明に係る訓練の課程を修了した日から起算して五年を経過する日までの間第三十九条第一項本文の郵政省令で定める義務船舶局等の無線設備その他郵政省令で定める無線局の無線設備の操作又はその監督の業務に従事せず、かつ、当該期間内に郵政大臣が義務船舶局等の無線設備の操作又はその監督に関して行う船舶局無線従事者証明を受けている者に対する訓練の課程又は郵政大臣がこれと同等の内容を有するものであると認定した訓練の課程を修了しなかつたとき。
  引き続き五年間前号の業務に従事せず、かつ、当該期間内に同号の訓練の課程を修了しなかつたとき。
  前条第二項の無線従事者の資格を有する者でなくなつたとき。
  第七十九条の二第一項の規定により船舶局無線従事者証明の効力を停止され、その停止の期間が五年を超えたとき。

(命令への委任)
第四十九条 第三十九条及び第四十一条から前条までに規定するもののほか、講習の科目その他講習の実施に関する事項、免許の申請、免許証の交付、再交付及び返納その他無線従事者の免許に関する手続的事項、第四十一条第二項第二号の認定に関する事項並びに試験科目、受験手続その他無線従事者国家試験の実施細目並びに船舶局無線従事者証明の申請、船舶局無線従事者証明書の交付、再交付及び返納、第四十八条の二第二項第一号及び前条第一号の郵政大臣が行う訓練の課程、第四十八条の二第二項第二号及び前条第一号の認定その他船舶局無線従事者証明の実施に関する事項は、郵政省令で定める。

(遭難通信責任者の配置等)
第五十条 旅客船又は総トン数三百トン以上の船舶であつて、国際航海に従事するものの義務船舶局には、遭難通信責任者(その船舶における第五十二条第一号から第三号までに掲げる通信に関する事項を統括管理する者をいう。)として、郵政省令で定める無線従事者であつて、船舶局無線従事者証明を受けているものを配置しなければならない。
 郵政大臣は、前項に規定するもののほか、必要があると認めるときは、郵政省令により、無線局に配置すべき無線従事者の資格(主任無線従事者及び船舶局無線従事者証明に係るものを含む。)ごとの員数を定めることができる。

(選解任届)
第五十一条 第三十九条第四項の規定は、主任無線従事者以外の無線従事者の選任又は解任に準用する。




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