1)国内サービス
第一種電気通信事業者が国内サービスに使用中の静止衛星(バックアップ用を除く)は、11年度末現在9機であり、総トランスポンダ(電波中継器)数は275本である。12年2月には、宇宙通信がスーパーバードB号機の後継機であるスーパーバードB2号機の打上に成功している。さらに、12年夏には、宇宙通信とJSATが、東経110度に共同利用衛星を打上予定である。
衛星の利用分野は、JCSAT及びスーパーバードが主に企業内通信、デジタル多チャンネル放送、衛星インターネット等であり、N-STARが離島通信及び災害時等の迂回用となっているほか、移動通信サービスにも用いられている。
一方、放送衛星は、11年度末現在3機であり、利用分野はBSAT-1aが衛星テレビジョン放送、BSAT-1b及びBS-3NがBSAT-1aのバックアップ用である。
2)国際サービス
第一種電気通信事業者が国際サービスに使用中の静止衛星は、11年度末現在24機であり、総トランスポンダ(電波中継器)数は797本である(図表、
資料12参照)。
3)その他
以上のほか、低軌道衛星として11年3月に運用を開始したオーブコムジャパンが新たに地球規模の双方向データ通信及び測位サービスを展開している。また、11年12月に米オーブコム社とカナダのテレデシック社が協同して7機の衛星通信の打上に成功しており、現在オーブコムは35機体制となっている。