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第2章 第4節

6 国際電話

発信時間数と着信時間数の差が拡大

 我が国の国際電話サービスには、国際ダイヤル通話(自動通話)と国際オペレータ通話(非自動通話)がある。10年度の発信時間数における自動通話と非自動通話のシェアをみると、前年同様95.5%が自動通話である(図表1))。自動通話の取扱地域数は、11年12月末現在231地域となっている(図表2))。
 また、国際電話の発信時間数における国際系NCC(日本テレコム(JT)、ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(C&W IDC)(旧国際デジタル通信)、エムシーアイ・ワールドコム・ジャパン(MCIWCJ)、ビーティー・コミュニケーションズ・ジャパン(BTCS))のシェアは、10年度末現在、39.5%(対前年度比2.1ポイント増)となっている(図表3))。 
 国際VPNサービスとは、企業内線ネットワークを専用線で構築するのではなく、通常の国際通信ネットワークを利用して構築する世界的な規模の仮想内線網(VPN:Virtual Private Network)を提供するものである。我が国では、3年度からKDDがサービスを開始しており、現在では、JT及びC&W IDCも加わり、国際通信の3社でサービス提供を行っている。取扱地域数は、11年12月末現在、31地域である(図表2))。11年9月末現在の契約数(国際通信3社合計)は、230契約となっている(図表4))。
 我が国の10年度における国際電話の発着信合計通話回数(国際通信5社合計)は、7億7,310万回(対前年度比3.2%減)であった。同じく通話時間数では、33億1,210万分(対前年度比2.8%減)となり、減少に転じた(図表5)、資料18参照)。
 通話時間数を発着信別にみると、我が国からの発信時間数は、18億1,617万分(対前年度比2.5%増)であり、我が国への着信時間数は、14億9,589万分(同8.5%減)となっている。このように、我が国においては発信が着信を上回る発信超過の状態にあり、ここ数年縮小傾向にあった両者の差は、拡大に転じた(図表6))。
 また、発信時間数における対地別シェアについてみると、引き続き米国が20.9%で第1位となっている。上位10対地のうち7地域が近隣アジア諸国であり、上位10対地で発信時間数の約7割超を占めている(図表7)、8))。

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郵政省資料により作成

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各社資料により作成

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