凡例 第1章 特集 ITがひらく21世紀 第2章 情報通信の現況 第3章 情報通信政策の動向 情報通信年表・注記・調査概要

第3章 第4節

4 マルチメディア移動アクセス(MMAC)推進に関する研究開発

高度な情報伝送が可能なマルチメディア移動通信の実現に向けて

 マルチメディア移動アクセス(MMAC:Multimedia Mobile Access Communication Systems)とは、マルチメディア情報を「いつでも、どこでも」取り扱うことができ、光ファイバとシームレスな接続が可能な超高速・高品質な移動体通信システムである。
 郵政省では、MMACの導入について、システム内容・通信技術の開発期間などから2段階により実現することとしている。現在、第1段階として、半固定的な利用環境において156Mbps程度の超高速通信と屋外での低速移動中に数十Mbps程度までの高速通信を可能とするMMACを14(2002)年までに実現することを目的として、デバイスや通信方式についての研究開発に取り組んでいる。そして、第2段階において、低速移動中に156Mbps程度、高速移動中に数十Mbps程度の伝送速度を可能とする高度なシステムへの拡張を22(2010)年頃までに目指す(図表)。
 また、10年4月には、MMACの初期システムの一つとも考えられる従来の2倍の速度を有する高速な無線LANや無線ホームリンクの実現のため「5GHz帯の周波数を利用する広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」を電気通信技術審議会に諮問し、11年9月に答申が出されたところである。これを受けて、12年3月に電波法施行規則、無線設備規則及び特定無線設備の技術基準適合証明に関する規則のそれぞれの一部を改正した。

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