1 国内生産額 10年の情報通信産業の実質国内生産額は112.9兆円、全産業の12.5%に成長  我が国の情報通信産業(資料8参照)の実質国内生産額を産業連関分析の手法を用いて推計する。産業連関分析を行うに当たっては、我が国産業の部門分類について情報通信産業を1)郵便、2)電気通信、3)放送、4)情報ソフト、5)情報関連サービス、6)情報通信機器製造、7)情報通信機器賃貸、8)電気通信施設建設、9)研究の9部門に整理統合し、情報通信産業を除いた産業を非情報通信関連部門とした。 1)情報通信産業の実質国内生産額の推移(図表1))  我が国の情報通信産業の実質国内生産額(注11)は、10年には112.9兆円となり、全産業に占めるシェアは12.5%と、我が国の経済活動が低迷を続けた近年においても、順調に成長を続けている。 2)産業別実質国内生産額の比較(図表2))  実質国内生産額を情報通信産業と主な産業について比較すると、情報通信産業は昭和60年に卸売を、7年には建設を上回った。昭和55年から平成10年にかけての年平均成長率は情報通信産業が最も高く7.3%、次いで電気機械の6.6%となっている。 3)情報通信産業における部門別実質国内生産額の比較(図表3))  実質国内生産額を情報通信産業における部門別でみると、10年において最も大きいのは情報通信機器製造の42.5兆円、次いで情報関連サービスの23.4兆円となっている。昭和55年から平成10年にかけての年平均成長率をみると、最も年平均成長率が高いのは情報ソフトの15.2%、次いで情報通信機器製造の10.8%となっている。