(2)IP化への動き インターネットの爆発的普及に伴い、IP化が加速  近年のインターネットの急速な普及に伴い、インターネット上のトラフィックが急激に増加している。各ISPが回線確保のため相互に接続しトラフィックを交換するIX(Internet Exchange)について、国内最大規模のNSPIXP2における一日の平均トラフィックデータの推移をみると、一年間でトラフィックが約2倍に増加している(図表1))。また、一般家庭をはじめとした個人ユーザーにもインターネット利用が普及しはじめた8年と、12年のアクセスポイント数を比較すると、20倍以上拡大しており、インターネットアクセスに対する需要の高まりがうかがえる(図表2))。  このような、インターネットに代表されるデータトラフィックの急速な増大により、従来の回線交換方式を基本とする電話網に対し、音声をIP(Internet Protocol)パケットに変換し、データトラフィックの一種として扱うことで、高速ルータを用いたパケット交換方式を基本とするIP網を基幹網として構築する動きが、主な通信事業者の間で活発になっている(図表3))。