(5)情報ストック量 依然「CD-ROM」、「書籍」などの輸送系メディアの寄与率が高い  情報ストック量とは、各メディアで過去に情報流通過程に乗った情報のうち、情報の保存及び将来的な再利用を目的として、情報の発信側若しくは受信側で保存されている情報の総量を計測したものである。10年度の情報ストック量は、1.36×1015ワード(対前年度比5.9%増)となった。 1)シェア(図表1))  メディア別シェアをみると、「書籍」が64.6%と最も大きく、次いで「手書き文書」(6.2%)が大きい。他の情報流通量では電気通信系メディアが大きなシェアを占めているのに対し、情報ストック量では輸送系のメディアが大きなシェアを占めている。 2)増加に対する寄与率(図表2))  寄与率をみると、「書籍」が55.9%と最も大きく、次いで「CD-ROM」(30.1%)が大きい。「書籍」と「CD-ROM」との寄与率合計は86.0%に達しており、情報ストック量の増加のほとんどはこの2つのメディアによってもたらされたといえる。輸送系以外のメディアでは電気通信系の「ケーブルテレビ放送」の寄与率が3.9%と第3位にあがっている。 3)増減率(図表3))  増減率では、「DVDソフト」が277.6%と非常に高い伸びを示しており、今後情報ストック量に占める役割を急速に増していくものと考えられる。「ISDN(ファクシミリ)」「CSデジタルテレビ放送」「CD-ROM」「インターネット」等のデジタル系電気通信系メディアも高い伸びを示している。