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電波監理審議会(第789回)議事要旨(平成8年11月1日公表)





1 日時
  平成8年10月15日(火) 13:30〜14:51

2 場所
  郵政省審議会会議室(郵政省12階)

3 出席者(敬称略)

 (1)電波監理審議会委員
    河野俊二(会長)、塩野 宏(会長代理)、岩男寿美子、辻井重男

 (2)電波監理審議会審理官
    井上陽二郎

 (3)幹事
    渡辺信一(審議会室長)

 (4)郵政省
    楠田修司放送行政局長ほか

4 議 題

 (1)議決事項
    会長等の選出について

 (2)諮問事項
   ア 放送普及基本計画及び放送用周波数使用計画の各一部変更について
   イ 東京地区における一般放送事業者の標準テレビジョン文字多重放送局
    の予備免許について
   ウ 株式会社エフエムもりぐち所属放送試験局の予備免許について
   エ 放送用周波数使用計画の一部変更について
   オ 日本放送協会及び一般放送事業者7社に係る高精細度テレビジョン放
    送等を行う実用化試験局の再免許について

 (3)報告事項

   ア 放送における視聴者の加入者個人情報の保護に関するガイドラインに
    ついて

   イ BS−4後発機の検討について

   ウ 放送法関係審査基準の一部改正について

   エ 衛星デジタル多チャンネル放送に係る放送普及基本計画策定に当たっ
    てのヒアリングの実施方法について

   オ 無線局免許申請等処理状況について

   カ 平成9年度予算概算要求の概要について


5 議事模様

 (1)会長等の選出について

    会長及び会長代理の選出を行い、会長には河野委員が、会長代理には塩
   野委員がそれぞれ互選により選出された。

 (2)放送普及基本計画及び放送用周波数使用計画の各一部変更について

    衛星デジタル多チャンネル放送における委託放送業務への参入希望に対
   応するため、衛星デジタル放送における標準テレビジョン放送の放送番組
   の数の目標を70程度から110程度に変更するための放送普及基本計画
   の一部変更案、及びこれに伴う衛星デジタル放送による受託国内放送を行
   う放送局に使用させることのできる周波数を追加するための放送用周波数
   使用計画の一部変更案について、意見の聴取を主宰した審理官から提出さ
   れた意見書及び調書に基づいて審議した結果、各計画の一部変更案は適当
   である旨答申を行った。

 (3)東京地区における一般放送事業者の標準テレビジョン文字多重放送局の
   予備免許について

    東京メトロポリタンテレビジョン株式会社からの標準テレビジョン文字
   多重放送局の免許申請(概要以下のとおり。)及び審査結果について、郵
   政省から説明があった。

   ア 申請者  東京メトロポリタンテレビジョン株式会社

   イ サービスエリア
     東京メトロポリタンテレビジョン株式会社のテレビジョン放送サービ
    ス区域と同じ。

   ウ サービス内容
     独立番組として番組ガイド、イベントガイド、自治体情報、防災情報
    等からなる35番組及び補完番組として字幕放送(検討中)を提供する。

   エ サービス開始  平成8年11月下旬
     主な質疑応答は以下のとおり。

   ・ 文字多重放送を行うことによる経営上の影響等に関する質問があり、
    郵政省から申請者は開局1年目であり、経営状況を見守っていること及
    び文字多重放送番組は、その幾つかが同時に放送されるテレビジョン放
    送の放送番組と連動しており、視聴者のニーズに応えることとなり、サ
    ービスは更に向上する旨、説明があった。

    審議した結果、適当である旨の答申を行った。


 (4)株式会社エフエムもりぐち所属放送試験局の予備免許について

    株式会社エフエムもりぐちからの放送試験局(超短波文字多重放送)の
   免許申請(概要以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から説明
   があった。

   ア 申請者  株式会社エフエムもりぐち

   イ 開設目的
     コミュニティ放送における文字多重放送の在り方、システム面及びソ
    フト面に関し試験、研究及び調査を行い、視聴者サービスの向上と地域
    社会の発展のために開設する。

   ウ 番組内容
     気象情報、防災情報、行政情報・市民参加イベント情報、高齢者向け
    医療・福祉情報、視聴覚障害者向け情報、試行有料チャンネル情報 等

   エ 試験等の項目
    ・ 導入可能なFM文字多重放送システムに関する試験等
    ・ 防災情報優先システムとソフト及びネットワークの研究
    ・ 高齢化社会に対応したFM多重機能の活用研究
    ・ 身障者に優しい情報提供の研究
    ・ サービスエリアの調査等
    ・ その他

   オ 試験等のスケジュール
     平成8年11月から2年間(予定)

   カ 実施体制

    ・ 全国コミュニティ放送協議会の平成8年度事業に位置付けられ、
     (株)エフエムもりぐちがコミュニティ放送事業者を代表して放送試
     験局を開設。

    ・ 実施に当たっては、「コミュニティ放送におけるFM文字多重放送
     試験研究会」を設置し、関係機関等の協力の下に実施。

    ・ 必要経費は、FM文字多重放送試験研究会費で賄う。

    主な質疑応答は以下のとおり。

    ・ 試行有料チャンネル情報に関する質問があり、郵政省から具体的に
     は決まっておらず、今後、どのような情報が有料情報となり得るかを
     調査検討するものである旨、説明があった。

    ・ 試験経費はFM文字多重放送試験研究会から得ることになっている
     が、放送の自主性等についてどう考えるのかという質問があり、郵政
     省から経費が他から出ているとしても、試験は放送事業者としての自
     主性に基づいて行われるものであり、今回は放送試験局ということで
     問題はない。
      今後ともその都度判断していきたい旨、説明があった。

    審議した結果、適当である旨の答申を行った。

 (5)放送用周波数使用計画の一部変更について

    高知県の区域を放送対象地域とする高知さんさんテレビ株式会社の来年
   4月からの開局に合わせ、2中継局(中村及び宿毛)を設置するための送
   信場所、周波数及び空中線電力を追加するための放送用周波数使用計画の
   一部変更(概要以下のとおり。)をすることについて、郵政省から説明が
   あった。
   ・ 放送対象地域  高知県
   ・ 中継局の送信場所等
      中村  14ch  500W
      宿毛  30ch  100W

    審議した結果、放送用周波数使用計画の一部を諮問書のとおり変更する
   ことは適当である旨の答申を行った。

 (6)日本放送協会及び一般放送事業者7社に係る高精細度テレビジョン放送
   等を行う実用化試験局の再免許について

    日本放送協会及び(株)テレビ東京等一般放送事業者7社から高精細度
   テレビジョン放送及び高精細度テレビジョン音声多重放送を行う実用化試
   験局(16局)の再免許申請(概要以下のとおり。)及び審査結果につい
   て、郵政省から説明があった。

   ア 申請者
     日本放送協会、(株)テレビ東京、日本テレビ放送網(株)、日本衛
    星放送(株)、(株)東京放送、全国朝日放送(株)、(株)フジテレ
    ビジョン、朝日放送(株)

   イ 申請理由
     高精細度テレビジョン放送の実用化に向けた受信動向の試験・調査、
    放送番組の開発及び番組制作技術の開発等の各種試験を引き続き実施す
    るため。

   ウ 運用許容時間
     平日13時間、土・日14時間(申請者毎の曜日別時間枠は以下のと
    おり。)

    (一の曜日の免許申請)
     月曜日:日本放送協会 7時間  (株)テレビ東京    6時間
     火曜日:日本放送協会 7時間  日本テレビ放送網(株) 6時間
     水曜日:日本放送協会13時間
     木曜日:日本放送協会 7時間  日本衛星放送(株)   6時間
     金曜日:日本放送協会 7時間  (株)東京放送     6時間
     土曜日:日本放送協会 8時間  全国朝日放送(株)   6時間
     日曜日:日本放送協会 8時間  (株)フジテレビジョン 6時間
    (期間限定免許申請)
     朝日放送(株):平成9年8月8日から8月25日までの18日間
             (放送時間は午前7時55分から午後7時まで)

    主な質疑応答は以下のとおり。

   ・ 再免許の際に免許に付す条件について質問があり、郵政省から条件は
    現行方式による高精細度テレビジョン放送の実用化のための試験を積極
    的に推進していくためのものである旨、説明があった。

   ・ 曜日別の放送時間の配分について質問があり、郵政省から申請者間で
    調整して決められたものである旨、説明があった。

    審議した結果、適当である旨答申を行った。

 (7)報告事項

   ア 放送における視聴者の加入者個人情報の保護に関するガイドラインに
    ついて

     放送技術の高度化等に伴い、ペイ・パー・ビューをはじめとした双方
    向サービス等が提供されるようになり、放送事業者には視聴者の広範囲
    な個人情報が蓄積されるようになることから、これら情報の目的外使用
    や外部流出等による視聴者のプライバシーが侵害されないようその保護
    を図る必要から、放送事業者に具体的な措置の実施を促すためにガイド
    ラインを作成する旨、郵政省から説明があった。

   イ BS−4後発機の検討について

     BS−4後発機の検討の一環として、衛星デジタル放送技術の動向や
    今後の技術展望等について検討を進めている「衛星デジタル放送技術検
    討会」の検討状況を踏まえ、今後の衛星放送の在り方やBS−4後発機
    の利用方法、放送方式等について検討を行う「BS−4後発機検討会」
    を開催する旨、郵政省から説明があった。

   ウ 放送法関係審査基準の一部改正について

     衛星デジタル多チャンネル放送における委託放送業務への参入希望に
    関する申請が、指定可能な周波数の数を上回ることが予想されることか
    ら、比較審査の根拠を明らかにするため、放送法関係審査基準に第7条
    (優先順位)の規定を追加することを内容とした審査基準の一部改正を
    行う旨、郵政省から説明があった。

   エ 衛星デジタル多チャンネル放送に係る放送普及基本計画策定に当たっ
    てのヒアリングの実施方法について

     衛星デジタル多チャンネル放送に係る放送普及基本計画策定に当たっ
    て行うヒアリングの方法、ヒアリング実施に関する周知方法及び結果の
    公表方法等について、郵政省から説明があった。

   オ 無線局免許申請等処理状況について

     平成8年度第2四半期における放送関係の免許申請等の状況及びその
    処理状況について、郵政省から説明があった。

   カ 平成9年度予算概算要求の概要について

     平成9年度予算における情報通信行政関係経費を中心とした概算要求
    の概要について、郵政省から説明があった。


  (文責:電波監理審議会事務局。速報につき、事後修正の可能性あり。)
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