加入電話に相当する光IP電話の範囲

 2010年12月の情報通信審議会答申を踏まえ、基礎的電気通信役務の対象となる光IP電話は、以下の[1]〜[4]のいずれにも該当するものとしています。

[1] 加入電話を提供する者が提供する電気通信役務であること

基礎的電気通信役務に関する制度の趣旨及びメタル回線から光ファイバへの円滑な移行を確保する上での二重投資の回避という見直しの趣旨を踏まえ、加入電話を提供している者が提供する光IP電話を対象とすることとしています。

《備考》

○ 加入電話を提供する事業者

  • NTT東日本、NTT西日本、ソフトバンク、ジュピターテレコム

[2] 0AB〜J番号を使用する音声伝送役務であること

0AB〜J番号を使用する光IP電話については、加入電話に相当するサービス品質の確保が事業用電気通信設備規則等で求められており、技術的には異なるサービスであったとしても、加入電話と同等のサービス品質が確保されるものであることから、これを対象とすることとしています。

《備考》

○ 0AB〜J番号

  • 市外局番と市内局番から構成される固定電話の番号(東京23区の場合:「03-xxxx-xxxx」)。

[3] 固定端末系伝送路設備に係る回線のすべての区間が光信号伝送用であるもの

メタル回線から光ファイバへの円滑な移行を確保する上での二重投資の回避という見直しの趣旨を踏まえ、固定端末系伝送路設備に係る回線のすべての区間が光信号伝送用であるもの(=FTTHサービス)を対象とすることとしています。なお、FTTHサービスの提供の実情を踏まえ電気通信事業法施行規則では、以下の取扱いとすることとしています。

[1] 共同住宅等内におけるVDSL設備等の取扱い

  • マンション等の共同住宅等までの間は光ファイバを利用し、共同住宅等内ではVDSL設備等により提供されるものについては、従来から、電気通信事業法施行規則において、FTTHアクセスサービスとして位置づけており、これを基礎的電気通信役務の対象となる光IP電話に含めることとしています。

[2] FTTHとそれ以外の技術によるものを併せて一のサービスとして提供している場合の取扱い

  • IP電話サービスの提供に当たって、他の電気通信事業者の足回り回線を利用することがあるが、こうしたIP電話サービスの提供に当たり、足回り回線がHFCかFTTHであるかを問わず、契約約款等において、一の種類のサービスとして提供されている場合があります。こうした場合、仮にFTTHを利用したもののみを基礎的電気通信役務とすると、一の種類のサービスとして提供されているものの中で規制が異なることとなり、必ずしも適当ではありません。したがって、こうした場合には、契約約款等におけるサービスの種類を単位として規制の適用を定めることとし、その一の種類のサービスの大部分がFTTHである場合を除き、当該サービス(全体)を基礎的電気通信役務の対象とはしないこととしています。

[4] 基本料金の額が次のいずれかであること

  1. 適格電気通信事業者(NTT東・西)が提供する加入電話の住宅用基本料額の最高額(1700円)を超えないものであること
  2. 自治体IRU地域においては、適格電気通信事業者(NTT東・西)の提供する加入電話の住宅用基本料額の最高額(1700円)に当該額の1割に相当する額を加えた額(1700円×1.1=1870円)未満であること
  3. 当該光電話役務の提供区域における当該電気通信事業者以外の者が提供する他の役務に係る事情、提供の方法等からみて、上記1又は2に相当するものとして別に告示で定めるもの

移行期におけるユニバーサルサービスとして、誰もが利用可能な料金であることを確保するため、加入電話の料金水準を勘案した一定の料金の範囲で提供される光IP電話を対象とすることとしています。なお、光IP電話の利用に当たって他のサービスの利用契約が必要となる場合等について、電気通信事業法施行規則では、以下の取扱いとすることとしています。

○ 光IP電話が他のサービスと併せて提供されている場合等の取扱い

  • 光IP電話の提供に当たって、光IP電話が他のサービスと併せて提供されている場合の取扱い(例:ブロードバンドサービスの利用契約が必要な場合、自治体IRU地域において自治体等が提供するサービスの利用契約が必要な場合など)は、光IP電話の基本料金の額(a)とその他のサービスの基本料金の額(b)を合算した額である(a)+(b)≦1700円の場合(自治体IRU地域においては、(a)+(b)<1700円x1.1=1870円の場合)を基礎的電気通信役務の対象としています。
  • 複数回線利用が必要となる場合等一の利用者が最低支払わなければならない料金が1700円を超える場合(例:最低3回線の利用契約が必要となり、月額の基本料金の額が3000円の場合など)は、基礎的電気通信役務の対象としていません。

《備考》

○ 基本料金の定義

  • 利用者が電気通信役務の利用の程度にかかわらず支払を要する1月当たりの料金(1月に1回の支払い方法でない場合には、1月当たりに換算した額となる。)としています。
  • 付加的な機能やこれに類するもの(屋内配線使用料、端末レンタル料、ユニバーサルサービス料等)の料金は含めないこととしています。

○ 自治体IRUの定義

  • 地方公共団体(地方公共団体が出資する法人(第三セクター)を含む。)が所有する電気通信設備に長期かつ安定的な使用権を設定することにより提供されるものとしています。

○ (3)の要件を設ける趣旨

  • 自治体IRU地域では、自治体等の光ファイバを使用して自治体等と光IP電話提供事業者が連携してサービスを行い、光IP電話の提供に当たり自治体等が提供する他のサービスの契約を必要とする場合が多くなっています。このような場合には、他のサービスを提供する自治体等の側の事情で限界的な事例が生じることも考えられるため、制度の円滑な運用を図る観点から、当該電気通信事業者以外の者が提供する他の役務に係る事情、提供の方法等からみて、上記(1)又は(2)に相当する場合には、別に告示を行うことにより基礎的電気通信役務の対象としうることとしたものです。なお、この告示は、今後、具体的に必要となった場合に定める予定です。

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