衛星放送に関する業務を通じて

坂本 元(平成15年入省)
情報通信政策局衛星放送課企画係
衛星放送に関する制度の企画・立案等


  平成15年入省の坂本です。
  私が平成15年8月に衛星放送課に配属されてから、あっという間に1年が経過しました。現在配置されております企画係は、今年の5月に課内異動により担当することとなり、その以前は、BS放送及び東経110CSデジタル放送に係る許認可業務を担当するデータ放送係に配置されておりました。1年間に2係を担当したことになりますが、ここでは、これまでの業務に関する所感を書きたいと思います。


  データ放送係での8ヶ月
  最初に配属されたのは、BS放送及び東経110度CSデジタル放送の許認可等を担当するデータ放送係でした。配属された平成15年という時期は、5年に1度行われる放送衛星局の一斉再免許の時期であり、また同様に5年に1度のBSデジタル放送(テレビジョン放送及び超短波放送)の委託放送業務の認定の更新時期とも重なり、極めて重要な業務に携わっているという実感がありました。
  また、平成16年に入ってからは、主に東経110度CSデジタル放送の委託放送業務の認定に係る業務に携わりました。年末から毎日のように放送事業者の方々と会議や打ち合わせを実施し、今後の東経110CSデジタル放送の国民の求められる姿がどのようなものか、普及させるためにどうしたらよいか、等々の議論を行い、それが形として今現在、東経110CSデジタル放送において、高画質なハイビジョン放送が行われております。微力ながらそのような業務に関わることができたことにとても喜びを感じております。
  また、最近のニュースなどでもよく見かけると思いますが、下の写真で私が担いでいる衛星の模型は、モバイル放送株式会社が本年3月に打ち上げた衛星(MB-SAT)であり、間もなくその衛星を利用した放送が開始されようとしています。


  企画係に配置替えしてから
  今年5月に企画係に配置換えしてからは、主に放送分野における個人情報保護に関する検討等を行う検討会の事務局を担当してきました。
  放送分野における個人情報とは具体的には、NHKの受信契約時に記入する情報や、WOWOWやスカパー!などの有料放送を視聴するため当該事業者との有料放送契約を結ぶ際に記入する情報、または、デジタル放送のメリットである双方向サービスで登録する情報などがあります。
  私は、今現在放送事業者等の方々はどのような個人情報を保有しているのかということや、過去放送分野ではどのような個人情報漏洩事案があったのか(みなさんの記憶の残っているのは、インパクトの強烈な某ショッピング番組の個人情報漏洩事件!?)等の事実関係を調べることを中心に業務をしてきました。
  そして、2ヶ月間で6回開催するといった、過去にあまり例を見ないほどの急ピッチのこの検討会では、放送分野における個人情報を保護するガイドラインとして「放送受信者等の個人情報の保護に関する指針」を策定するところまで検討が進ました。今後も検討が続くことになりますが、この検討会の事務局を担当する一人として少しでも貢献できればと思います。


  上記で述べたことを中心に仕事をしてきたわけですが、その中で感じたことは、衛星放送課は非常に解放的な課であるということです。毎日のように、事業者の方々と打ち合わせをしたり、また、電話等の問い合わせで一般の視聴者からご意見をいただいたりと、自分にとって非常に勉強になることばかりで、衛星放送課で仕事が出来てよかったなーと思うこの頃です。
  このように、衛星放送課での1年間を通して、生活にとても密着した、そして「形」として残る業務を楽しんできました。今後も、事業者と視聴者との間に立ち、行政の立場からできることはなにかを考え、日々楽しみながら業務をしていきたいと思います。



坂本 元・執筆者近影
執筆者近景
坂本 元・執務風景
執筆者執務風景
坂本 元・職場の風景
職場風景