いろいろ思うままに書いてみると、、、

江坂 家直(平成14年入省)
情報通信政策局総務課法規係
法令関係その他のとりまとめ


みなさん、はじめまして。 総務省情報通信政策局総務課で働いている江坂と申します。
総務省のしかも総務課、一体どんな仕事してるのと友達にもよく聞かれますが、それについては後述するとして、まずは日々どんな環境で働いているかについて。

【職場環境】
1、 庁舎、デスクなど
  総務省が入っているのは、合同庁舎2号館、ここは最近建てられたため非常にきれいです。建物中央は吹き抜けになっており、そのせいで会議室が足りないという切ない面もありますが(現在は解決しました。)、気持ちのいい空間です。
  自分が片づけをしない無精な性格のせいか、デスクは書類だらけで、たまになだれがおきます。が、民間企業に勤めている友達の話を聞いても、我々のデスクはやや狭いようです。パーテーションなどもありません。とはいえ、普段仕事をするには必要十分だと言えます。←適度な片づけをしていれば。ただ、私の課はまだよいですが、ある課はほんとうに切なくなるほど狭くて、人ごとながらかわいそうになってしまいます。
2、 昼飯
  働いていて大きな楽しみというか最大の楽しみがランチ!昼時になるとフレンドリーなおばさまが売りに来る弁当などもありますが、気分転換をするためにもなるべく外で食べています。ただ、まわりに食べる店が少ないのが辛い。虎ノ門まで出るのは遠いし、省庁の食堂は知り合いが多いし。そこで、春とか秋は日比谷公園にいったり、寒いとき、暑いときは弁護士会館、法曹会館というところに行ってます。
3、 セキュリティについて
  庁舎に入る際には、建物の入り口に警備員さんがいるので、身分証を見せて入ります。しかし、外資系企業に行っている友達に話を聞くと、入り口でICカードを通さなければ入れなかったり、パソコンもカードでロックされていたりと、比べてみてセキュリティがしっかりしているという感じを受けます。 合同庁舎2号館は、警察庁・国家公安委員会も入ってるので、セキュリティチェックはもう少し厳しくすべきだと日々感じています。
4、 服装
  入る前、公務員というからにはみんな白シャツにネイビーかグレーのスーツだろうなと思っていましたが、実際に入ってみると、思ったより全然自由で安心しました。特に、総務課、私の仕事は外部の人と接する機会がないため、かなり自由です。(と自分で勝手に思っているだけかもしれませんが。)サスペンダーをしてる人や、冬になるとベストやカーディガンを着ている人もいます。
5、 タバコミュニティ
  最近の嫌煙の流れをうけて、庁舎内は分煙でリフレッシュルームという名の喫煙所があります。ここで、たばこを吸う人同士仕事や遊びの話をするのが楽しいです。 課や役職にあまり関係なくいろいろな話ができる、この空間は私にとって大事で居心地のいい空間です。
【仕事内容、日々の仕事で感じること、日々の楽しさ】

冒頭、総務省の総務課って一体何してるのとよく聞かれると書きました。 一言で言うのは本当に難しいですが、なるべく簡潔に今している仕事を説明してみます。
○局の窓とは、、、、、
各局総務課は局窓と言われます。それは、様々な情報や照会といわれる作業依頼が総務課に入って、そこから原課といわれる所管の仕事を持つ各課に振り分けられるからです。
つまり、総務課は、入ってくる情報や照会を必要に応じて必要な課に振り分けるところだといえます。
  もちろん、ただ情報を振り分けるだけではありません。 照会といわれる作業依頼などを実際に原課にしてもらい、それを先方に返す必要があります。 先方にもいろいろあり、省窓といわれる官房各課や自治、総務部局、その先には他省庁がいます。 ここで、とりまとめという作業があります。単純にでてきたものをまとめるだけなら楽なのですが、、、、
  ここで出てくるのが調整という仕事。各課にはそれぞれの考え方があり、こちらにオーダーしてくる先方にも考えがあります。 局の複数の課がまたがる案件の場合、それぞれの課のスタンスが違うとそれを調整して、局としてまとめなくてはいけません。 また、先方と当方(当局)の考えにずれがある場合には、それを調整し、局として対応可能かつ先方の要求も満たすようにする必要があります。
  例えるなら、今の仕事は営業の仕事に似ていると思います。何かを売り込むわけではないですが、オーダーがあり、それを満たすため(といってもオーダーを全てそのまま受け入れるわけではないですが)説明し、原課に作業をしてもらうというのは、何かを売り込むためにその商品について様々に説明し、工夫する営業という仕事に似ていると感じます。

○日々感じること、仕事の楽しさ、公務員という仕事の魅力とは
そんな日々の中で感じること。
一つは、オーダーが来たとき何が求められているのかを正確に把握することの大切さ。
これを間違えると、大変な事になります。(何度も勘違いをしてしまったりして痛い目にあいました。)
(例えば、一番わかりやすい例だと委員会などで、どこの課のどのクラスの方が出席を求められているかをはっきりと確認するのを忘れるなど)
二つ目は、論理的に説明することの大切さ。
  人に説明して納得してもらうには論理的に説明しなければ当然納得してくれません。
どうしてこの仕事をやる必要があり、いつまでに、どのように仕事をしてほしいのかはっきりわかりやすく伝えなくてはいけません。
  ただ、当然仕事も人間関係で成り立っている以上、論理だけでは不十分です。
信頼を得るためにも、なるべく手を抜かない、仕事だけではなくいろんな話をして仲良くなる、などこれは友達関係や恋愛関係にも通じることかもしれません。
  そして三つ目は、日々勉強することの必要性です。
毎日仕事をしている中で知らないことはたくさん出てきます。それを知らないと済ますことはできません。各課に仕事をして貰うためには、まず自分がオーダーの内容を理解しなければ各課に説明できないからです。今携わっているだけでも、経済財政諮問会議、地域再生、特区、知的財産、各種委員会対応、各種法令関係、各種会議のセットその他様々な案件があります。
法規係といいながら予算に関わることもあれば、国際案件などもあります。
  これらは仕事をしながら必死で勉強し理解するのですが、当然全てを完全に理解するのは無理ってもんです。そこで必要だと思われるのが謙虚さ。かじった程度の知識で分かったような気になって説明をするのではなく、先輩などその分野に詳しい方に教わったりしながら常に日々勉強と感じる毎日です。
  ただ、知識がないからといって、萎縮する必要はありません。自分の知ってる範囲で、そして自分の常識も働かせて仕事をし、足りない部分は日々補っていけばいいのだと思います。

  と、ちょっぴり堅くなっちゃいましたが、そんな毎日で楽しいのは、まずたくさんの人と接することができることです。総務課にいると、一日で仕事のメール何十通、電話何十件、そして何十人の人と話をします。もともと人と話すのが好きな私にとって、それは楽しいですし、人間的に魅力ある素晴らしい人たちと会って刺激も受けます。 
  又、様々な情報に触れることで、自分の好奇心が刺激され、いろいろ考える事ができる事も楽しいものです。
  官庁訪問の時、公務員と民間企業との違いは何なのかということを職員の方と話したことがあります。その方がおっしゃっていて印象的なのは、社会の役に立つ仕事は民間だって当然している、つきつめると、一番の違いは、仕事の中で触れることのできる情報の多さであり、自分をより伸ばすことができるということではないかという言葉でした。
  働いてまだ二年ちょっとですが、私もその言葉は当たっているのではと思うことがあります。そして、それこそが公務員の仕事の魅力の一つではないかと考えています。
(入省以来、ずっと総務課で、政策立案をする原課にいったことがないですが、原課にいけば政策立案の大変さと同時にやりがいも感じるだろうと思います。←同期や先輩を見ていて思います。)

  これからも、自然体で楽しみながら毎日仕事をしていくつもりです。
  でも、一番大切なのは、なにより遊びと仕事の両方、つまり人生を楽しむ事です。仕事が楽しいのもいいですが、リフレッシュのため、毎日を充実させるためにも遊びは大事です。釣りしたりビリヤードしたり本読んだりドライブしたり。よく働きさらによく遊ぶというスタンスだけはばっちり守っていきたいと思ってます。


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江坂 家直・執務風景
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