移動通信課の仕事
(職場PR)


西森 宏行(平成13年入省)
総合通信基盤局 電波部 移動通信課 第一技術係
770MHzメガヘルツ以下の無線局の技術審査担当


  私は、総合通信基盤局電波部の移動通信課というところで働いています。電波部は、無線局に関するもろもろを取り扱っているところで、その中でも移動通信課では主に移動する無線局について、免許や電波の利用の促進に関する仕事をしています。
  電波を利用したシステムには様々なものがあり、移動通信課で担当するものだけでも、携帯電話や電子タグを始め、タクシー無線、列車無線、アマチュア無線、消防・防災無線、警察無線などがあります。特殊なものでは電波時計などに使用される標準電波を送信する標準周波数局、ロケット打ち上げに伴う無線局などもありますし、他課の担当になりますが人工衛星やレーダー、放送なども電波を使用しています。これらの異なる多数のシステムが正しく運用され、多くの人が公平に、能率的に電波を利用できるようにすることが私たちの仕事です。

  もはや押しも押されもしない大規模産業になった携帯電話のおかげで、移動通信課の仕事は皆様の目に触れることも多いのですが、一方で電波を利用したシステムは他にも無数にあります。歴史的にみて、無線局が使用する電波は低い周波数から始まってだんだんと技術の進歩に伴って数ギガヘルツなどの高い周波数を使用するようになってきており、低い周波数帯には昔ながらの歴史ある無線局が多いのですが、私が担当するのはこれら低い周波数帯のどちらかというと地味―な無線局です。しかし、基本的であるがためにまた人命や治安に関わる重要なシステムも多く、責任も重いですが、非常にやりがいがあります。

  情報通信の世界では、なかでも特に電波の世界では技術的な側面が非常に重要であり、例えばなんらかの技術基準を作る場合にはその基準の内容を理解することが必要になります。そのため、私たちの職場では技術系の職員が比較的多く採用されているのですが、仕事の上では当然ながら技術担当だからといって法令がわからないとは言っていられませんし、これはまた逆の場合も成り立ちます。詰まるところ技術的な知識と法令に関する知識の両方が必要とされるのですが、やはり人それぞれ得手不得手があり、みな自分がわからないものについては周囲の詳しい人に尋ねたり、ものの本をあたったりして問題をクリアしているようです。

  このように私たちの職場では、数多くある課の一つである移動通信課だけを見ても、その仕事の内容は多岐にわたり、また求められる能力も同じように様々なものがあります。その仕事の内容の豊富さから毎日新鮮な気持ちで仕事に取り組むことができ、求められる能力の多様さから誰もがなんらかの得意分野で活躍することができるので、なかなかおもしろい職場ではないかと思います。さらに、国家公務員として本人のやる気があれば十分に世の中の役に立つことのできる仕事でもあるので、そこは仕事ですので当然つらいことや納得いかないこともありますが、総じて自信をもってお勧めできる仕事です。

  まとまらない文章がいつの間にか職場PRになってしまいましたが、まだ就職先を決めていない方がいらっしゃれば、選択肢に総務省も検討されてはいかがでしょうか。



西森 宏行・執筆者近影
執筆者近景
西森 宏行・執務風景
執筆者執務風景
西森 宏行・職場風景
職場風景