「農林水産テレコム技官」

橋岡 雅樹(平成16年入省)
農林水産省 農村振興局 整備部 地域整備課
総合整備事業推進室 推進指導係
農村地域における情報基盤の整備


 私は今、農林水産省に農林水産技官として出向しています。他省庁在籍にもかかわらずこのコラムを書かせていただけるということで、せっかくの機会ですので農林水産省の情報通信行政と私の所属課での役割を書かせていただきます(とはいいつつも今年の4月に異動したばかりですので、若干抽象論になってしまうことはご承知ください・・・)。

【農林水産省の情報通信行政】
 「農林水産省で情報通信をやってるの?」と疑問に思う方がいらっしゃるかもしれませんが、農林水産省においても、食の安全・安心を守るトレーサビリティシステムの構築や農村地域における情報通信インフラの整備などICT(情報通信技術)に関連する各種施策を行っています。私はこのうちの、民間の情報通信事業者がサービスを提供しない地域において、農村振興を目的としてケーブルテレビや高速インターネットを可能とするための情報基盤整備を担当しています。高齢化社会が進み、都市と農山漁村との共生・対流の実現が必要不可欠となっている今日、都市と農山漁村との情報格差の是正はよりいっそう重要となっています。
 また、農林水産省は平成17年度に補助金制度改革で175の事業を7つの交付金制度に集約しました。私が担当している情報基盤整備は、集約した7つの交付金のうちの1つである「元気な地域づくり交付金」の中で行います。「元気な地域づくり交付金」の平成18年度予算は415億円と大きく、私もその一端の事業を担っており、責任の大きさを肌で感じています。

【農林水産省地域整備課での役割】
 私の所属する地域整備課は土木を専門とする方が多く、私自身は職場における唯一のICTの専門家という立場で仕事をしています(もちろんICTに詳しい方はたくさんいらっしゃいますが)。就任初日に上司から「情報通信に関する事は橋岡君に聞けば何でもわかるって事になってるからよろしくね。」と言われ、プレッシャーを受けながらも日々精進している次第です。
 また私は、総務省と農林水産省の間で密接な連絡を行うとともに、両省が所管している補助事業を効率的、効果的かつ円滑に実施するために連絡調整会議をおこなったり、ICT技術に関する事や補助金制度に関する事等についてお互いに必要な情報を交換しあったりと、両省の窓口的役割も果たしております。時には両省の意見調整が困難なケースもありますが、少しでも両省の関係を円滑にし、協力しあえるように努めています。

【最後に】
  このように、一見情報通信とはあまり関係のないように見える農林水産省で、情報通信の発展のために日々仕事に取り組んでいます。
  今は自分の担当する情報基盤事業関連の仕事をするだけで精一杯なのですが、せっかく農林水産省で働く機会を得たので、自分の担当以外でも農水省に関する様々な事(特に補助事業全般や地方との関係等)を学びたいと思っています。

 目指すは両方の知見を兼ね備えた「農林水産テレコム技官」です!!



橋岡 雅樹・執筆者近景
執筆者近景
橋岡 雅樹・執務風景
執務風景
橋岡 雅樹・農水省屋上にて
農水省屋上にて