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29次地方制度調査会第18回専門小委員会 次第



平成20年11月12日(水) 10時00分〜12時00分
三田共用会議所 第4特別会議室


1   開会

2   議題

    議会制度のあり方について
第三回地方制度調査会総会での調査審議報告について
平成の合併の評価・検証・分析について

3   閉会

配付資料(PDF)
 
資料1   議会制度のあり方に係る論点(修正)
資料2 「チェック機能の充実」に関する調査審議について
資料3 「平成の合併の評価・検証・分析」について





○林小委員長 それでは、時間もまいりましたので、まだお見えでない委員もいらっしゃいますけれども、第18回「専門小委員会」を始めさせていただきたいと思います。
 本日は、まず「議会制度のあり方に係る論点」につきまして、前回の専門小委員会の議論を踏まえまして、資料の修正をさせていただいておりますので、事務局から説明の後、内容を御確認いただきたいと思います。
 続きまして、第3回総会において専門小委員会の調査審議経過を報告する資料につきまして、事務局より説明を行います。そして、その後、基礎自治体のあり方に関する議論に移らせていただくこととして「平成の合併の評価・検証・分析について」事務局より説明を行っていただき、意見交換を行いたいという具合に考えとおります。
 それでは、事務局より、前回の専門小委員会の議論を踏まえて修正を行った資料1「議会制度のあり方に係る論点(修正)」について御説明をお願いいたします。

○行政課長 お手元の資料1「議会制度のあり方に係る論点(修正)」ございます。
 前回から修正をいたしました点のみを簡単に御説明申し上げます。
 6ページ「2 議会の監視機能」のところでございますが、一番下「少数者の意思をどのように汲み上げて実現していくかについては、さまざまな運用が考えられないか」という少し中立的な言い方ですが、「工夫していくべきではないか」ということで少し前向きな表現にすべきではないかという御指摘がありましたので、こういった形にさせていただいております。
 11ページから「5 議会における財政統制、地域の活性化等」のところで、12ページの「対応策の検討」の一番下の○でございます。前回、自治事務に該当いたします法定計画を議決事件に追加できるということをきちっとうたって、そういうことも含めて審議の活性化をしていくべきではないかという御指摘がございましたので、ここに「総合計画、自治事務に該当する法定計画を議決事件に追加することなどの手法により、議会における実質的な審議を促進していくべきではないか」ということにしております。
 13ページ一番下、議会事務局も、「議会事務局の機能強化をどのように考えるか」というか中立的な表現でございましたので、「機能の充実を図るべきではないか」という方向性を入れた表現にいたしております。
 15ページ一番下、議事定足数の廃止につきまして、「困難ではないか」という断定になってございましたので、そこまで決め付けた言い方ではなく「慎重な議論が必要ではないか」という表現にいたしております。
 19ページ一番上の議会の会期制のところでございます。会期制を採用しないことができるようにしてはどうかということがございますが、定例会、臨時会が残ってしまうのかどうかということについて、明確でない表現でございましたので、ここに「定例会・臨時会を前提とした会期制を採用しないことができるようにしてはどうか」という表現にしております。
 21ページ「1 議員の役割、あり方等」のところとございます。
 「対応策の検討」の1つ目の○ですが「議員活動については、議会における審議・討論を充実させ」、これは以前は「充実させるとともに、住民の意見を適切な形で行政に反映させることが議員の重要な活動ではないか」となっておりましたが、「充実させ、これを通じてということではないか」という御意見をちょうだいいたしましたので、そういった形に修正をいたしております。
 一番下の○は追加でございまして「議員が、個別の利益の実現を図るため、行政に不当に介入し、その公正な執行を歪めるようなことは、厳に慎むべきではないか」、こういったメッセージをきっちりと発するべきではないかという御指摘がございましたので、ここに追加をいたしております。
 24ページ、これは多様な方々の議員活動を容易にするための環境整備でございますが、何点か修正がございます。
 一番上のところでございますが、会期制の下で限られた会期に集中するような議会ですと、普通の方々が議員になれないという御指摘がありましたので、限られた会期に集中して審議するような議会の開催の在り方は、勤労者等が議員として活動することの妨げとなっていないかということを追加いたしております。
 夜間・休日議会については、議員活動とともに傍聴ということもあるのではないかという御意見がございますので、または傍聴の機会を広げるためにを入れております。
 2番目の○は、民間だけに限った話かどうかということについて、明確にわからない表現になっておりますので、ここは「勤労者、女性、公務員等多様な人材が」ということを追加しております。
 3つ目の○公務員のところでございますが、これはもともと「地方公務員」となってございましたが、この「地方」を落として「公務員」としております。
 それから、(1)(2)と書いてある2点について、ここはきちっと特出しをすべきではないかということがございましたので「特に、(1)公務員の立候補制限を緩和できないか、また、(2)地方公務員の場合、当該地方公共団体以外の団体への議会の議員との兼職制限を緩和できないかということについて、引き続き議論をしていくべきではないか」ということを、きちっと書かせていただいております。
 最後の○女性の議員をさらに増やすための方策も、どのように考えるかという中立的でございましたので「運用面を含め、考えていくべきではないか」という表現にいたしております。
 修正点につきましては、以上でございます。
 資料はございませんが、前回、委員の方から女性議員の増加のための取組みで、未達の場合にどうなっているのか。達成の度合いはどうなっているのかという御質問がございまして、外国の制度でございますので、なかなか詳細にすべての把握はなかなか難しかったのでございますが、未達の場合のペナルティーについては、例えばフランスでは下院の小選挙区につきまして、各政党候補者の男女差を2%以内にするというのがございましたが、こうしなければ政党助成金が減額されるとなっているようでございます。
 比例代表選挙につきまして、男女交互の名簿につきまして、名簿が条件を満たしていない場合、届出を受理しないということになっているということでございます。
 それから、女性議員の達成率というのは、なかなか難しかったのですが、内閣府の調べで外国の国会議員の女性割合につきましてデータがございましたので、若干御紹介を申し上げます。
 例えばスウェーデンでは、47.3。ドイツは下院で31.6%、上院で21.7%。フランスでは下院で18.5%、上院で16.9%。イギリスでは下院で19.7%、上院で18.9%。韓国では13.4%でございます。
 ちなみに、同じ内閣府の調べのものですと、日本は衆議院で9.4 %、参議院で17.4%という数字になっております。
 以上でございます。

○林小委員長 ありがとうございます。
 それでは、前回の御意見を踏まえまして、若干の修正をしております。以上の御説明につきまして、何か御意見ございませんでしょうか。

○斎藤委員 前回から修正された点には直接には関わらないんですが、それに関連はします。
 1点は、2ページの「法定受託事務についての議決の追加」の「対応策の検討」の3番目の○なんですが、議会の議決が得られないときの事務執行について問題が生ずることはないかという点につきましては、法定受託事務については、是正の指示という地方自治法上も強い関与が認められておりますので、それを使うことによって是正が可能であり、自治法において概括的に、法定受託事務を議決の対象から外すという根拠にならないのではないかという議論をいたしまして、それについては特段の反論は委員の方々から、なかったのではないかというのが私の見解です。
 そこで「対応策の検討」の3番目は「対応策の検討」ではなくて、検討の視点の方にできれば移していただけないか。そうしないと、法定受託事務についての検討について、2番目の○で議決を可能にすべきであるとしながら、なお、是正の手法について特別に考えるべきであるということにしますと、4ページに記載があります28次の地方制度調査会の答申から、さほど検討したことにならないのではないかと考えます。
 勿論、そういうことが検討の対象になるということは出ておりますが、それに対して、現行法の是正の指示等で対応可能であることについての強い反論というのは、なかったと記憶しておりますので、これは「対応策の検討」ではなく、検討の視点の方にできれば移していただけないかというのが1点でございます。
 もう一点は、これは前回も意見を申し上げたところでもありますが、議会の招集権、18ページです。これも「対応策の検討」の部分については特段の異論がございませんが、検討の視点で5番目の○で「普通地方公共団体の統括代表権と関連があるのではないか」ということが載っております。
 これについても何度か議論がありましたように、長の統括代表権ではなくて、むしろ議会の自立権に、議会の招集権は根拠を置くものではないかという意見は、私だけではなく何名かの委員の方から出ていたと記憶しますので、この5番目が検討の視点に入るならば、それにもう一つ追加して議会の招集権は長の統括代表権ではなく、議会の自律権に根拠を置くというものではないかということを併記していただいた方が、この調査会の検討状況としては、より正確なものになるのではないかと考える次第です。
 少し長くなりましたが、以上です。

○林小委員長 ありがとうございます。御意見につきましては、総会を受けた答申の作成の段階で反映させるということも考えておりますが、今の点に関しまして、ほかの委員の方、何か御意見ございませんでしょうか。

○小幡委員 まず、2番目の点から申し上げますと、一面だけ統括代表権との関連ということを言って、他方がないというのは片手落ちになると思いますので、これがあるとすれば、議会としての自立的な対応としてというのを加えた方がよろしいと思います。この部分はやはり最後から2番目の○の理由が、一番効いていて「対応策の検討」に行くのではないかという感じがしておりますので、その過程では、両面書いておいた方がいいと思います。
 それから、1つ目の点の法定受託事務の議決事項は、まさにおっしゃるとおりで、私も気にはなっていたところです。3番目の○がありますと、対応策がどちらの方向にいくかが見えにくくなりますので、できればこれはない方がよいと思います。
 もっと言えば、2つ目の○ですが、あらかじめどういうものがあるかという議論をする必要がそもそもあるかという感じも実はしているのですが、こちらはやむを得ないとしても、少なくとも3つ目の○については、検討の視点の方に置いていただければと思います。

○林小委員長 ありがとうございます。これは検討いたします。
 それ以外に何か御意見ございませんでしょうか。

○大山委員 これについての意見ではないんですけれども、最後に女性議員の比率の御紹介があったんですけれども、内閣府ではなくて、列国議会同盟、IPUのインターネットサイトで140 何か国出ますので、それを皆さんごらんいただくとよろしいかと思います。

○林小委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

○小幡委員 24ページですが、単に技術的な問題ですが、ちょっと気になりました。例えば2つ目の○の最後のところに「社会的合意が形成していくよう努めていくべきではないか」とありますが、これは形成されていくようですね。
 3つ目の○も、特にということでこう書いてくださったので、よくなったと思いますが、「ないか」「ないか」という続き具合が、やや気持ち悪かったというところがございます。
 それから、今の大山委員の話と重なりますが、最後の女性議員のことですが、日本で地方議会の議員についてどのように女性議員を増やしていくかについて、考えるべき場所という意味では、地制調というのは本当は大きいのではないかと思います。
そのような観点から、ここはより積極的なところを書いていただいたと思いますが、運用面も含め制度的にもいろいろな制度が取れるのではないかという議論は、当然あるはずだと思うのです。それが当然あるのであれば、運用面も含めと言っていると、善意に理解すればそういうことなのですが、むしろ運用だけでやれと言っているように、逆に聞こえるとよくないので、そこは制度面及び運用面とした方がはっきりするのではないかと思います。その場合、含めをどうするかというのは、修文上の問題だと思います。

○林小委員長 どうもありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、議会制度のあり方につきましては、とりあえずここで一旦議論の区切りとさせていただきまして、いただきました御意見は、答申の作成に向けた議論の中で反映をさせたいという具合に思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、続きまして、第3回総会において専門小委員会の調査審議経過を報告するための資料2「『チェック機能の充実』に関する調査審議について」事務局より御説明をいただきます。

○行政課長 お手元の資料2でございます。今のところ12月の上旬に総会を予定しておりまして、その場でこれまでのチェック機能の充実関係に関する調査審議につきまして、林小委員長の方から総会に御報告をいただきたいと思っておりまして、その関係の資料でございます。
 1ページは、最初に総会でお決めいただきました審議項目でございます。
 2ページは「『チェック機能の充実』に係る調査審議経過」ということで、これまでの審議経過を簡単に記載をいたしているところでございます。何回やったかということ。監査機能の充実・強化。議会制度について。また、意見聴取を行って方向性を議論してきたということでございます。
 3ページは、全体のスケジュールでございまして、監査、議会制度のあり方と進めてきて、今後は市町村合併を含めた基礎自治体のあり方等の議論をしてまいるということでございます。
 4ページからが「監査機能の充実・強化」関係でございますが、5ページは、ちょうど5月までの議論の中で、論点に基づきまして御議論いただいておりました。小委員会で議論になりました主要な論点につきまして、体裁としては、基本的な見出し等の枠組みは同じでございますが、例えば1の○の下で、現行制度がどうなっておって、方向性としてこんな議論になっているという形にして、総会の皆様にわかりやすいような形にさせていただいております。
 詳細まで御説明いたしませんが、例えば監査委員の選任方法について、現行制度は議会の同意を得て長が選任というのを、議会の選挙により選出でありますとか、2の委員の構成はOB制限、あるいは議員の監査委員につきまして、議員は監査委員に選任できないこととするということを入れております。
 6ページ「監査委員の権限・責任等」も御議論いただきましたもので、例えば長が監査結果に基づいて措置を講じない場合に、その理由を添えて監査委員に通知をするといったようなこと。
 「4 事務局体制」の中では、外部登用、共同設置を促進していくということ。
 7ページ「第2 外部監査制度」でございますが、ここは包括外部監査の監査方法といたしまして、一番の方ですが、方向性として必要的監査事項として決算の財務書類の監査を義務づけることについては引き続き検討。
 2番の「包括外部監査の義務付け対象団体等」につきましては、まず監査委員制度の見直しを先行し、義務付け拡大は引き続き検討でございますが、条例によって複数年度に1回包括外部監査を受けることができるようにすることによりまして、外部監査を導入しやすいようにするという方向性をいただいておるところでございます。
 8ページは小規模団体の問題、あるいは専門性の向上などについての構成でございます。
9ページ以下は「議会制度のあり方」でございます。これはまさに、この間ずっと御議論いただいているところでございまして、同じように、小委員会で議論のあった主要な論点について整理をしたものでございますので、逐一御説明するのは時間の関係で省略させていただきますが、これも先ほどの「対応策の検討」も細かく全部載せているわけではございませんで、実は1の議決事件の○の2つ目、法定受託事務に係るものにつきまして方向性を書いてございますが、先ほど御指摘をいただきました3番目の○の点は、ちょっと長くなるということもあったわけでございますが、外してございます。
 11ページが「2 議会の監視機能」でございます。実地検査権の話。少数者の意思の関係でございます。
 12ページも特段修正をいただいておりませんが、論点整理からそのまま持って来たものでございます。
 13ページ「5 議会における財政統制、審議の活性化等」は、今日、修正いたしましたような点、自治事務に該当する法定計画を議決事件に追加することという方向性の、2つ目のポツのところに修正後で入れてございます。
 「6 議会事務局の体制、透明性の向上等」も、本日、議会事務局の機能の充実といった点も修正後で入れてございます。
 14ページ「第2 議会制度の自由度の拡大」でございますけれども、これも議員定数の法定上限の撤廃、あるいは議事定足数の廃止のところも、先ほど御説明しました慎重な議論が必要という、修正後の表現で入れてございます。
 15ページ「2 議会の招集及び会期」でございますが、定例会・臨時会を前提としたという修正の部分を、修正後の表現で会期制の方向性のところに入れてございます。
 16ページ「第3 幅広い層が議員活動できるための環境整備」も、本来の職務のところは、本日の修正後の、先ほどの個別の利益の実現を図るための不当介入、この点を入れさせていただいております。
 「2 勤労者や主婦等の立候補や議員活動を容易にするための環境整備」についても、16ページの一番下のところに、修正後の表現で入れてございます。
 17ページにわたりまして、同様の形になっております。
 先ほど検討の視点についての御指摘がございましたが、分量の関係もございますが、検討の視点は検討に至るまでの視点でございますので、総会の報告は方向性の部分を主に取り出して書いてございますので、この中には入れておらないということでございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。

○林小委員長 ありがとうございます。
 それでは、何かこれにつきまして御意見ございませんでしょうか。現行制度とそれに対する方向性、並びに制度ではなくても、運用とかメッセージという場合は、方向性という形で記述をしております。何か御意見がありますれば、遠慮なくおっしゃっていただきたいと思います。
 よろしいですか。それでは、もし会議後に何かございましたら、事務局の方にお伝えいただければ、総会までに私の方で検討し、修正等をさせていただきたいという具合に思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、続きまして、本日3つ目の課題でありますが、基礎自治体のあり方に関する議論に移らせていただきたいと思います。資料3「『平成の合併の評価・検証・分析』について」事務局より説明をお願いいたします。

○合併推進課長 合併推進課長の高原でございます。お手元の資料3に基づきまして、「平成の合併の評価・検証・分析」につきまして御説明申し上げたいと存じます。
 この資料は、本年6月に出されました、小西砂千夫関西学院大学教授を座長といたします「市町村の合併に関する研究会」の報告書に基づくものでございまして、合併市町村・都道府県・報道機関が実施いたしました住民に対するアンケート、聞き取り調査等を踏まえまして、平成の合併の合併後数年の短期的な影響、行政側と住民側の両面から見た場合の影響につきまして検証を行ったものでございます。
 1ページ「平成の合併の進捗状況等」でございます。
 市町村数は平成11年3月31日の3,232から平成22年2月1日見込みで1,773 まで減少いたしております。ただ、合併の進捗率は都道府県間で大きな差がございまして、面積が狭く市街地が連たんしている大都市部における合併の進捗率が低いところでございます。
 また、人口1万人未満の小規模市町村が478存在してございます。一部事務組合や広域市町村圏などの日常生活圏の全部または一部での合併事例が多く、特に合併新法下では、日常生活圏の中心市が周辺町村を編入するというケースが3分の2、合併旧法下での協議会と同じ組み合わせが8割以上という状況でございます。
 2ページ、今回の合併の特色といたしまして、合併協議の過程における住民参加がございます。合併に係る住民発議が385件、合併特例法に基づく合併協議会設置の住民投票が66件、条例に基づく住民投票352 件、住民アンケートにつきましては1,430 の市町村で実施されておるというところでございます。
 次に下の方で「未合併市町村の要因」でございますが、地理的要因が合併の阻害要因となっておりますのは、一部の地域にとどまってございます。
 合併をせずに単独運営を選択したのは約3割でございます。
 一方では、積極的な単独運営の選択ではなく、意見集約の不調のために未合併となった市町村は3割強でございます。
 合併を望んだが、組合せ相手との関係で未合併となった市町村も多い状況にございます。
次に、3ページ〜6ページまでは「合併の目的に照らした合併市町村の状況」についてとりまとめをいたしております。
 3ページ、1番目の項目といたしまして、「地方分権の受け皿としての体制整備」でございます。組織機構の充実につきましては、約9割の合併市町村におきまして、本庁機能を強化し、組織の専門化や専門職員の配置等により組織機構の充実を図っているところでございます。
 また、専門性の確保とか、行政評価、コンプライアンス確保、あるいはモチベーションの向上等によりまして、行政運営のパフォーマンスの向上が図られているということでございます。
 一番下にございますが、合併による市町村の減少率と権限移譲された事務に係る法律の数に、相関性が見られるということでございまして、合併が進んでいる都道府県ほど市町村への権限移譲が進んでいるところでございます。
 4ページ、合併の目的の2番目といたしまして「人口減少・高齢社会への備え」ということでございます。
 多くの合併市町村におきまして、ここに例示しておりますように、少子・高齢化等に備えるための体制強化が進められているところでございます。
 加えまして、専門的なサービスの実施、合併前に一部の市町村で行われていたサービスの全域への拡大などによりまして、多くの市町村で少子・高齢化対策などの住民サービスが拡充されているところでございます。
 さらに旧市町村が単独のままでいった場合には、廃止・縮小が避けられなかった福祉分野における住民サービスが、合併により維持されているケースもございます。
 一方で、合併を契機に行財政改革の観点から住民サービスの見直しも進められているということでございます。
 5ページ、合併の目的の3番目の項目でございますが、広域的な行政需要への対応ということでございます。
 行政運営の単位を日常生活圏に近づけることによりまして、日常生活圏の広がりに応じたまちづくり、公共施設の効率的配置やネットワーク化が行われておりますほか、旧市町村の境界を越えた公共施設の広域的利用が可能になったり、地域資源をネットワーク化することによりまして、広域的な地域活性化に向けた新たな取組事例も見られるところでございます。
 6ページ、合併の目的の4番目でございますが「効率的な行政運営の確保、財政基盤の強化」についてであります。
 職員総数、人件費の削減をする中でも本庁機能を強化いたしまして、商工労働や民生部門等への職員配置がなされておるということでございます。
 また、旧市町村の境界を超えた公共施設の広域適用や重複整備の解消によりまして、効率的な住民サービスの提供がなされているということでございます。
 下の方の「財政基盤の強化」でございますが、合併の時期と財政状況の悪化の時期が重なる一方で、合併による財政の効率化効果が表われるのは一定の期間を要しますため、厳しい財政運営を強いられておるわけでありますが、短期的には規模拡大に伴いまして財政基盤が強化され、特に小規模な市町村においては都市等との合併により、財政状況の改善が図られてございます。中期的には内部管理等の重複部門の削減等の合併効果を活かしまして、積極的な行政効率化の取組みがなされておりまして、今後合併算定替の効果と相まって財政運営の改善が期待されるところでございます。
 7ページ、これは昨年の小委員会の御審議でも御指摘をいただいたところでございますが、「住民からみた市町村合併」ということで「合併市町村・都道府県・報道機関が実施した住民に対するアンケート・自治会等への聞き取り調査などの結果」をまとめてございます。
 まず「合併全般に関する評価」でございますが、合併してよかったか悪かったかにつきましては「わからない」[どちらとも言えない」という回答が多くございます。合併の効果を地域住民の方に実感をしていただいて、合併全般について評価するまでにはもう少し時間が必要ではないかということでございます。
 個別サービスの変化に関する評価でございますが、「合併後も変わらない」という回答が最も多いわけですが、それ以外では「悪くなった」が「よくなった」を上回っている回答が多いというのが現状でございます。
 多くの市町村におきまして、合併を契機に行財政改革の観点から住民サービスの見直しが行われておりまして、特に個人や団体への助成金等について削減・廃止される事例が多くございまして、これが上記の評価につながっているのではないかということでございます。
 「周辺部住民からみた市町村合併」でございますが、新たに設けられた支所等が、旧市町村役場と比較して縮小したことや地域の経済活動への影響を不安視する回答が目立つ傾向がございます。
 一方で、住民自立に向けた動きということで、合併を契機に地域でできることは地域で実施するという自助自立の意識が高まる動きもございます。
 8ページ「市町村合併に伴い指摘される問題」といたしまして「行政と住民の距離が遠くなるのではないか」あるいは「周辺地域が寂れるのではないか」という声があるわけでございます。
 こういったことに対します対応といたしまして、下の方にございますが、例えば合併後の住民サービス維持のため、半数近くの市町村において総合支所方式、約3分の1の市町村において分庁方式を採用いたしまして、支所長に一定の権限・予算枠を付与する事例もあるということでございます。
 9ページ、ICTの活用やサービス窓口の維持・向上によりまして、広域的なまちづくりと住民利便性との両立を図っている事例もございます。
 また、真ん中と下の方にございますが、コミュニティ振興、地域振興に向けた取組みも多くの市町村の方で取り組まれておるということでございます。
 10ページ、このほかの合併市町村の課題につきまして、課題とその対応といった形でとりまとめているところでございます。
 11ページ「合併パターン別の効果、課題等について」ということでございまして「都市同士の合併」「都市と中山間等の広域的な合併」「平地、中山間同士での合併」に分けまして、それぞれとりまとめたものでございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。

○林小委員長 ありがとうございます。後半部分ということで、基礎自治体のあり方を検討していただくということでございます。合併後の状況も踏まえた議論をしなければならないということでありますが、基礎自治体のあり方というのは、小規模自治体をどうするか。合併ができなかったところをどうするんだとか、大都市制度をするんだとかいろんな課題がございます。
 したがって、今後議論は、少し焦点を絞りながらやっていかなければならないのではないかと思いますが、まず出発点といたしまして、平成の合併の評価、検証、分析というのがございますので、これにつきまして、まず今日御説明いただいた部分に御質問なり御意見がございましたら、まずそこからお願いをしたいというふうに思います。
 いかがでございましょうか。
 いろんなところでお話を伺いますと、それは合併とは関係ないんだけれどもというのが、ちょうど合併の時期と重なったりして、合併のせいだといったような住民からの声も聞こえるということもございます。これは今後基礎自治体のあり方を合併があるなしに関わりなく、考えていかなければならない部分だと思いますので、今後、この29次の地制調ではそういったことも含めて議論していかなければならないと思います。
 勿論、合併によって行政区域が広がるわけですから、そういう意味では行政との距離が遠くなってしまった。これは合併しないところでも同じようなことが言えるわけだし、そういうことも含めて議論をしていかなければなりません。今後合併をどうするんだという話もあるかもしれませんし、それは基礎自治体が今の能力で十分なのか、そうではないのかということも前提とした議論になると思います。
 さらには、分権の流れの中でやはり税源の配分だとか、あるいは権限の、公益自治体と基礎自治体との間の配分、こういったものも変わってくるかもしれません。
 したがって、そういうことも含めて基礎自治体のあり方を考えなければならないし、ここで基礎自治体のあり方を考えたところが、またそこに反映されていくということにもなるんだろうという気がいたします。かように非常に範囲の広い課題を抱えているということでございますが、いかがでございましょうか。

○眞柄委員 大変興味深い資料をいただきましてありがとうございます。お聞きしたいことがございまして、3ページ目「合併の目的に照らした合併市町村の状況(1)」のところなんですが、下のところに権限移譲された事務に関する法律の数と相関が見られるので、合併が進んでいる都道府県ほど市町村への権限移譲が進んでいるということで、右の方に図も出ていて非常にわかりやすいんですけれども、ここでは権限移譲が進んでいるという点が非常に明確な形で出ているんですが、恐らくこの権限移譲は非常に重要なことだと思います。
 これ以外にも行政パフォーマンスということを見てみますと、行政の側の対応が迅速であったとか、住民の満足度が高くなっているかどうかとか、割と多面的に、ただこの権限移譲が増えたということ以外にも、このような相関がどうなっているのかに関して情報がもしあれば、教えていただきたいということ。
 以前にも、ほかの委員の方からも御指摘があったかと思うんですけれども、やはり後ろの方に出ているのは住民のアンケートで、また時間が経ってなのかもしれないのですが、よくわからないという意見と、やや否定的な意見が多いということがあったのですが、前半の部分は行政の側のアンケート調査でかなり積極的な評価が見られて、前半と後半の部分の間で受け止め方がかなり違っているなということもありますので、どちらかというと総合的なものをお示しいただけたらなと思います。

○林小委員長 いかがでしょうか。

○合併推進課長 住民のアンケート調査の結果等につきましては、第4回の専門小委員会で、大部の資料をお配りして説明させていただいたかと思いますが、私どもが設けております小西座長の「市町村の合併に関する研究会」でも、権限移譲でありますと大体、数と市町村合併の関係で相関とかを見ることができるのですが、現時点でそういった住民の声と合併の関係を相関させるというのは非常に難しい面があるだろうということで、なかなかそこまでの分析を実施する段階になっていないという形で今回、合併研究会の報告書をまとめられておるということでございます。

○林小委員長 勿論、住民の側がこの合併をどのようにとらえているかということは非常に重要で、ただ、合併に期待されていることが将来に向かっての地域づくりといったさまざまなことが期待され、あるいは地方分権の受け皿とか、経済の活性化だとかいうのは、効果がすぐに出てくるものではない。
 合併を活かして、どのように自治体を持っていこうかとしているということは、非常に重要なポイントになるんだろうと思います。
 地方自治体レベルで合併の検証をやろうというところも、行政側ではなくて住民側がどのようにとらえているかということの検証をしたいということも出ているように聞いております。
 相関が取れる部分、満足度というのもどうなんでしょうね。満足だという住民の数が多いところ、定量化しないとなかなか相関が取れない部分がありますので、その辺も今後、分析の仕方というか、自治体レベルで本当はやらなければならないことではないかという気が私はしております。
そういうことは非常に重要だということで、トータルで合併はどうだったかということを考えることが地方自治体のあり方にも非常に重要だと思いますので、御指摘は重要なものだと受け取った上で、今後そういう検証も含めて基礎自治体のあり方、ではどういうところを検証すればいいんだということも、恐らく自治体のあり方を検討する上で非常に重要なことだろうと思いますから、その辺また御意見をいただければと思います。

○名和田委員 先ほど小委員長がおっしゃいましたように、非常に広範な事項を負っているテーマなので、なかなか考えがまとまりませんけれども、このテーマに移行して最初の大きなスケールの話であるということで、2つほど申させていただきたいと思います。
 まず、合併をなぜするかというそもそも論から考えると、平成の大合併は勿論、いろんな政治的な文脈とか、財政上の文脈とかがあるかと思います。基本的には公共サービスをより充実した形で、専門性の高いものを提供するために、自治体の規模を大きくするということが1つある。そのために、合併が唯一の方策ではないと思うんですが、日本では合併という方策で対応している。
 もう一つ、忘れてならないのは、今日の資料の中で出てくるところで言いますと、5ページの「広域的な行政需要への対応」ということで、膨張した都市を一体的に管理する仕組みが必要であるということだと思うんです。だからこそ合併しない道を選択した国として、よく言われるフランスでも大都市はあるわけで、一定の時点で合併をしているわけです。
 そう考えますと、今から2つのことを申させていただきます。
 かなり土地利用規制が緩いという伝統的な制度上の問題点がある日本で、都市がどんどん膨脹し、今でも特定の大都市に集中が生じているという状況の下では、とりわけ大都市の膨張した連たんした市街地をうまくコントロールする仕組みが必要であるということがあると思います。
 したがって、今次の調査会では大都市制度というのは、一応審議項目に挙がっていますが、恐らくこれはできないのではないかと私は推測しております。
 ただ論点として、大都市制度をもう一度点検してみる必要があるのではないかということは、意見として申させていただきたいと思います。特に今、大阪とか名古屋とか横浜で、大都市制度を検討する動きが非常に強まっております。私も今は、横浜で大都市制度検討委員会の委員をやっております。
 今、申しました3つの大都市はビッグスリーとか称して、共同で研究会を立ち上げたりしておりまして、その方の動きも急でありますので、これにどういうふうに制度づくりの権限を持っている国として対応していくかということは、いずれ考えなければならないことではなかろうかと思います。今次では時間の関係でできないかと思っております。
 もう一点は、小規模市町村のことでありまして、合併をした後いろいろな反応があるわけですけれども、最も大きな問題は、公共サービスが充実するというのは、ある種のスケールメリットが見込まれる部門で、身近で小回りのきくきめ細かい差が求められる公共サービスというのはどうしても薄くなるという問題があると思うんです。
 これについて、今日報告のあった資料でも、そういうのは住民自身が自立してやるという動きがあるということは、積極的な動きとして紹介をされておりまして、私はそれは地域社会を活性化するために重要だと思いますけれども、それについても、やはり行政がほうっておいていいというわけではないと思うんです。
 例えば宮崎市の例も出ておりましたけれども、地域コーディネーターというものに税金を使って雇用して、あれは嘱託でございますけれども、地域が活動しやすいような環境を行政がつくっていって、大規模化した市町村の下でもなおきめ細かい公共サービスが、行政と地域社会との協働で提供できるような仕組みを図っていくということが必要であるということは、強調しなければならない。
 もう一つは、この専門小委員会でも何度か出ている論点ですが、自治体が大きくなるということは、何といっても民主主義が薄くなるということですので、これに対する対応は考えていかなければならないし、充実させていかなければならないということで、この調査会では地域自治区制度をバージョンアップして、場合によっては直接選挙制の地域評議会を置けるようにし、決定権限もある程度移譲していくということを、自治体が選択できるようにしようではないかということが出てきたかと思います。これも非常に重要な点で、是非調査会で提言できるようにできたらいいなと私は思っております。
 以上です。

○林小委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

○小田切委員 小西座長の市町村合併に関する研究会報告を熟読させていただいておりますので、申し上げることはその先の話になるかもしれません。3点ほど申し上げてみたいと思います。
 1つは、勿論ここでは合併のメリットが強調されているわけなのですけれども、デメリットも一部書かれておりますが、それをもっと虚心坦懐に見詰めるべきだろうと思います。これは今後の合併云々かんぬんという論点というよりも、合併のデメリットを埋めることが今後の地方制度の中で大変重要になってきているのだろうと思います。
 その点で合併のデメリットということに対して、我々はもっと見詰めるべきだと思います。その点で少し気になる表現なんですが、7ページの右側の上から2つ目の○ですが「特に住民活動が活発でない地域においては」「後ろ向きの声が多い」と書いてあります。ここに書かれている括弧内はまさに実態でありまして、これを後ろ向きの声というふうに評価してしまうと、どうしても目が曇ってしまうのだろうと思います。 その点で、こういった事実を丹念に拾い上げていくことが重要ではないかと思います。
 2番目は、合併についての検証ということですので当然入っていないわけですが、未合併市町村のメリット・デメリットもきちんと検証すべきだろうと思います。
 しばしば言われておりますように、いわゆる自立を選んだ町村の中では、身を切るような行政改革をしている。あるいは住民参加を結果的には実現している。そういう動きの中で当然メリットも出てきているわけです。こういうところもきちんと見るべきものだろうと思います。
 その点で言えば、このデータは私自身着目をしていなかったのですが、6ページの上の方に、職員減少率を合併と未合併の比較を掲げていただいておりますが、これは勿論差があると読むよりも、差がないと読むべきだと思います。両者とも職員減少率においては同水準で頑張っているんだと読みたいところだろうと思います。
 最後に3番目でございますが、大分前のこの小委員会で合併パターン別の考察が重要だということを申し上げました。
 実は最後のページにつきましては、私自身が計算したデータなども提供させていただきまして、分析を深めていただいたのだろうと思います。見ていただければわかりますように、都市と農山村が合併したパターンと、農山村同士の合併という二極があるんだろうと思います。合算して言えば、都市と農山村が合併したものが150強、農山村自治体の合併が、200弱という数字だろうと思います。これが大半を占めていると考えると、合併パターンによって問題状況が違う。あるいは合併後の市町村が取り組んでいる課題も違うということが、ここでは定性的に書いていただいているわけですが、勿論報告書では定量的なデータもかなり載せていただいているんだろうと思います。
 あるいはこの分析の途中でもいろいろ御説明をいただきまして、大変興味深い実態もあったかと思います。その点で今後議論するときには合併パターン別の問題点、対策等も同時に議論する。あるいはそれをかなりの割合で議論するということが必要ではないかと思っております。
 以上でございます。

○林小委員長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 大都市制度は非常に重要で、ただ、大都市制度なのか都市圏制度なのかというところが、1つの大きなポイントだと思います。自治体間で人口が移動する。これは当然マーケットメカニズムで移動する、ティブーの足による投票というのがありますが、今まで日本ではほとんどそれがない。
むしろ地下だとか、さまざまな民間の環境の中で人が動いてくるとするならば、行政区域を超えた人口移動、これは通勤・通学というものもありますし、人口が減少する中で大都市圏では人口が増えているところと減っているところがある。そうするとまた社会資本整備の遊休化が出てきたり、新しく整備しなければいけないという問題が出てくる。
 だから、大都市それ自体の制度と大都市圏という制度、名和田委員がおっしゃった人口云々ということ考えると、これはむしろ大都市圏での合併あるいは連携といったような話になってくる。大都市圏内での連携という話になってくると思います。
 この辺り、大都市特有の問題と大都市圏としての母都市とそれ以外のところとの関係ということも考えていく必要があると思います。ただ、これはなかなか難しいでしょうし、非常に大きなテーマでございます。
 それから、デメリットをどうするかというところだと思います。合併によってメリットは絶対に出てきているはずなんです。今こんなメリットがありましたということを幾ら言っても余り意味がなくて、メリットをさらに生かすためにはどうするかというのは自治体が考えていかなければならないことだろうと思います。
 ただ、デメリットが出てきている。多数か少数かわかりませんけれども、それによってデメリットが出てきているとしたときに、制度なのか運用なのかという話で、デメリットを解消するということが非常に重要で、合併したのをメリットがあるからまた分割しましょうというわけにはなかなかいかないでしょうから、今起こっているデメリットを行政から遠くなってしまったとかいうことは、やはり自治体の運用の中で解決できるものと、制度的なものが壁になっているという部分があるかもしれませんので、デメリットをどうやって解消していくのかということを議論していくということは非常に重要だろうという気がいたします。
 それから、未合併市町村ですけれども、これは非常に重要で、合併しないという選択をなさったわけだから、そこでどういうデメリットが出てくるかというのは、やはり合併のメリットの裏返しだと思うんです。合併しなくとも頑張ってやっていくんだと言ったときに、頑張りようがないということに関しては、何らかの策を講じなければならない部分があるかもしれません。それが交付税だということになりますと、なかなか難しいかもしれないし、未合併市町村の検証というか、今後それは合併を進めればそのデメリットは解消できるのかという話と、その辺は少しきちっと議論をしなければいけないと思うんです。その辺も課題だろうという具合に思います。
 それ以外にも、いろいろ考えていこうとするならば、財政、行政、運用、制度、さまざまなところに及んでいくんだろうと思いますので、できましたら今日は今後の議論も焦点をどこに定めていくべきなのかという御意見を伺いながら、選択と集中ということも必要だと思いますので、忌憚のない御意見をいただければと思います。

○小幡委員 非常に多方面にわたっていて、何から手を付けていいかというのはなかなか難しいと思いますが、小田切委員から合併パターンというお話がございましたけれども、それぞれ固有の事情は市町村はあるのですが、これだけ数がありますので、ある程度はパターンにできるところはしていくということでやらざるを得ないのかなと思います。少なくとも数だけでやるよりはよほどよいだろうと思いますので、そういう方向かと思っております。
 私もデメリットということについて、きちんと把握するということは大事だと思います。
 合併していない市町村についても、6ページのところで、先ほども御指摘がございましたけれども、今、行革というか、より効率的にしなければいけないという時代的な要請の下で、未合併のところでも、職員は減少させているという状況がある。その上でより専門的な高度な公共施設を整備できないとかいう課題がある場合に、当然隣の市町村のところの利用をお願いしたりとか、さまざまな形での、隣接した市町村との連携ととっていくということはあるように思います。その辺りも、どういう可能性があるかということを考えていく必要があると思います。
 当然のことですけれども、役所が遠くなるとか、そういう声があるということは初めからわかっている話なのですが、そこで支所方式とか、都市内分権といいますか、面積が広くなったところで、どういう住民サービスの拠点を設けるかというやり方が、今後さまざまに進んでいく、つまり、一番良い方法というのがパターン別に何であるかということが、今後行政サービスからするととても大事になってくると思います。現状と方向性についても、これはどういうやり方を選ばれるかということは、それぞれの合併して大きくなった市が決めることなのですけれども、情報としてこういうこともあるということは、こちらとして提示するというのもかなり有意義なことではないかと思います。
 1点だけお伺いしたいですが、人口1万人未満の小規模市町村が478 ございますが、この小規模市町村の内訳と言いますか、合併してもそうだというところもあるのかもしれませんが、未合併市町村の要因というのが2ページにございますが、この中のどれに入るか。あるいは合併をしたけれども、まだこうだというのが資料としてわかればということです。

○合併推進課長 人口1万人未満の小規模市町村478の詳細なデータを出させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○林小委員長 合併の検証というよりは、むしろ合併が進んできたことで、基礎自治体が抱えるさまざまな問題点といいましょうか。そういうものが明らかになってきたという意味で、そういう視点から合併を検証しなければいけないと思うんです。いいところは伸ばす。悪いところをどうやって解消するかという視点で検証していただかないと、合併してよかったですねという、合併それ自体の検証ではないかと思います。
 こういう資料を踏まえて、これは同規模のところだったら合併しなくても、同じような問題を抱えているかもしれませんから、そういう意味で検証というのをとらえていくべきだと私は思っております。
 それから、合併ができなかったところという場合に、それはそのままでいいのかということになると、やはり広域連携をどうやってさらに進めていくのかも考えていかなければならないでしょうし、むしろ行政サービスの充実という点も、充実するということはなかなか難しくて、資源が限られていて、むしろマイナスサムの社会になってくると、今のサービスをもっと効果的に提供するということも考えていかないと、高齢化社会には対応できない。
 それから、人口1万人未満のところが基礎自治体レベルで考えると、将来の人口はどうなるんだろうということも、非常に危惧されるところでございますし、その中で行財政というものがどういう役割を果たせるのかということもありますし、そうするとやはり合併はまださらにという話なのか。その辺は、まだいろいろ議論をいただきたいと思います
いかがでしょうか。

○名和田委員 大都市制度のことは余り申し上げる気はないんですけれども、小委員長から大都市圏制度ではないかという言い方があり、先ほど小幡委員からも、ちょっとした中心的な都市の施設を周りの小規模な町村が利用するというイメージが出ましたので、それについて質問といいますか、大都市あるいは中都市を中心に、周りと連携して一体的な都市の成長を管理するという仕組みはドイツにもありますし、フランスにもかなり充実したものがあると聞いておりますけれども、日本の場合はどうなんでしょうか。
 今の定住自立圏構想というのは、必ずしも制度の裏づけなしに、1つの政策としてやっているように思うんですけれども、もうちょっと制度的な枠組みを与えるということが考えられてもいいのか。ある意味で言えばソフトな合併と言うべきかもしれません。
 だったら一部事務組合とか、そういう仕組みもあるのではないかということもありますので、ある一定の中心があって、その周辺にやや規模の小さい自治体がある場合の連携の仕組みというのは、今、日本で活用するとすればどういう仕組みが考えられるのか。そういう仕組みがありながら、定住自立圏構想のようなことを推進しているというのは、その制度のどこが使いづらいのかということについて、御存知であれば委員の方、あるいは事務局の方からお教えいただきたいと思います。

○行政課長 制度の話としては、委員の先生方御承知かと思いますが、広域的な形でできるだけ連携をするという仕組みとしては、地方自治法の中に一部事務組合制度がもともとあり、違う形で広域連合制度ができておりますし、ほかにも協議会でありますとか、さまざまな仕組みはございます。
 今お話のございました定住自立圏の先行実施団体ということで、取り組んでいるわけでございます。これはどちらかというと、まず協定によっていろんな形での連携を図っていくという形でできないかということ。まずそういう取組みを始めていこうということで、今年は先行実施団体を募集して、その取組みを始めているという段階でございます。

○林小委員長 恐らく今後そういうことも含めて、今の広域連合だとか、一部事務組合が本当に十分に機能しているのかという問題。
 それから、行政区域を超えた行政需要にどう対応していくのかということが、今の一部事務組合というのはどちらかというと、そうでないものも協力すれば効率的にできますねという話なので、その辺は今後の基礎自治体の議論の中でお出しいただければという具合に思います。
 ほかにいかがでしょうか。

○名和田委員 住民と行政の今後の関わり方といいますか、それについて少し指摘をさせていただきたいと思います。
 地域づくりにおいて、資料では7ページに住民が自分でやるんだと。従来自治体が実施していたことについて、住民自身でやる動きが合併を機に出てきているという指摘があります。
 他方では、9ページで、合併に伴う問題点の対応というところで、コミュニティ振興や地域振興に対しては、やはり自治体の側でいろいろな支援を行ってきているということで、両面あるわけです。
 そういった地域づくりにおいて住民と行政が協働していく新しい仕組みが、合併したところでも合併していないところでもより求められる。先ほど小幡委員の方から、地域ごとにおける行政サービスのあり方が検討の対象になるのではないかという御指摘がありましたし、小委員長の先ほどの検討課題としての選択と集中ということで考えるとすれば、現行の地域自治区なり地域協議会の仕組みが、今後の地域協働のあり方にとって望ましいものなのか。バージョンアップしたり改正すると、住民と行政のよりよい協働のあり方として使い勝手がよくなるのであれば、この際その地域自治区のあり方について改正すべきものがあれば改正するというのが、1つの具体的な選択と集中になり得るのではないかと考える次第であります。

○林小委員長 ありがとうございます。今後、分権と連携というのは、コインの裏表だと思っていて、合併もその連携の1つだと私は思いますが、住民と行政の連携ということと、主体間の連携というものを今後高めて行政サービスの充実を図っていくのかというところが1つの大きなポイントではないか。
 そうすると、小規模自治体の場合と大都市圏の場合は大分違ってくるでしょうし、そういうものを少し整理しながら進めていくしかないのかなという感じがしています。
 できるだけ効果的にやりたいと思っておりますので、その辺りこういうところに焦点を絞って、こういう方向で議論をすればいいのではないかというのがもしありましたら、御意見を伺っておきたいと思いますが、大山委員、いかがですか。

○大山委員 ほかの方々がおっしゃったこととそんなに違いはないんですけれども、今、審議項目というのを、資料2の1ページ目のところを改めて見ておりまして、2の住民自治の充実というのが、かぎになっていくのではないかという感じがしております。それは、基礎自治体の果たすべき役割というところにも裏側として関わってきますし、小規模市町村の場合は、むしろ住民に任せる部分が出てきているというお話に関係しますし、一方、合併して大規模になったところでは、逆に住民自治が損なわれてきているのをどうやって回復するかという話にもなるので、大規模小規模にかかわらず、住民自治の充実というのを少し議論していくことで、見えてくるのではないかなという感じはしております。

○林小委員長 ほかにいかがでしょうか。

○自治行政局長 先ほどの名和田委員の定住自立圏のことなんですけれども、実は昨日定住自立圏の懇談会、衣替えした懇談会がありまして、小田切委員に入っていただいておりますけれども、定住自立圏の方は、今は制度的な裏付けをしないという前提で走りながら考えていくというふうに進める予定にしております。
 その際、中心都市と周辺の市町村との連携のあり方というのは、従来から協定をベースに考えていくという議論で進められているんですけれども、その考え方としては、先ほど行政課長が言いました広域連合とか一部事務組合などの場合に、かなり意思決定に時間がかかった。調整するのにかなり時間がかかるわけです。協定の方がバイの関係でやれますから、その辺は迅速にやれるという考え方で議論が進められているわけです。
 ただ、協定についても、もし制度的な根拠が必要ということだったり、中心都市と周辺市町村との連携のあり方というのは、広域連合も一部事務組合も、事務委託も、あるいは機関の共同設置というのがありますから、そういうものの使い勝手が悪いということであれば、当然これは制度論ですので、そういうことも含めて、まさにこの地方制度調査会で制度面も含めて御論議いただければ、基礎自治体のあり方としては大変重要なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。

○林小委員長 ほかにいかがでしょうか。今日はいつもと違って水曜日にしたものですから、欠席の委員も多くて、現在もこれだけの人数になっております。そういう意味では意見は出しやすいのかもしれませんので、何なりとおっしゃっていただければと思います。

○名和田委員 私も大山委員がおっしゃったように、当初の審議項目というのを見直したりしていたんですけれども、今後の当委員会に残された活動期間を利用して、どこまでよい答申に結び付けるかということを考えると、1つは住民自治の充実、特に大規模化した町村の下で以下に身近な民主主義を確保するかという問題がかなり大きくて、今までもちょこちょこ出てきているんですけれども、まだまとまって議論したというわけでもないと思います。これが非常に大きなかたまりだと思います。
 これについてももう少しだけ言わせていただくと、住民自治の充実の文脈の中に、特に地域コミュニティのあり方という審議項目が挙がっておりまして、私のように地域コミュニティにべったり張り付いて勉強している者にとっては、先ほど斎藤先生がおっしゃった協働という課題は、いいか悪いかという議論も含めて非常に大きくて、でもやはり進めていかざるを得ない。
 そうすると、身近なところに民主主義を充実しようとすれば、そこに政治的なインスタンス、政治的な機関を置くことになります。しかし、協働という観点から考えると、額に汗して地域のために働く人というのが出てくる必要がある。この額に汗して地域のために働く人たち、自治会長さんとか、あるいはNPOの方とか、それから政治的な関心を持つ、政治的に主体的に活動を行う方々、政治家の方々とか、必ずしも一致しないのではないかという不安がいつもあるわけです。ここが非常に難しいところで、いつも悩んでいるのですけれども、そこを是非ここでも議論していただきたいなと思っております。
 一応私は、地域自治区における自治協議会を、より民主的に直接選挙で選ぶという制度を、自治体が選択できるようにするという制度設計に賛成でございますけれども、それの運用を誤ると地位自治区に地域住民の方々が言及しないということになってきはしないかという心配もあるので、運用を誤らないようにしなければいけないと思っているところです。
それとの関係で、この段階ではやや深入りし過ぎの話なのかもしれませんが、地域自治区制度を適用した自治体について、資料3の中でも上越市と宮崎市に関しまして、若干の御紹介があります。上越市については資料9ページでございますが、各地域自治区に住民組織、この住民組織という言い方は非常に独特なんですけれども、住民組織を設立しているというということは、地域自治組織は、第27次地方制度調査会の答申では、明らかに民主主義の充実の仕組みであると同時に協働の仕組みとしても考えられていたことが明らかなんですけれども、実際に法律の仕組みとしてつくれば、地域協議会は審議機関であり議決機関であるということになっているわけで、自分では何かできるわけではないんですが、地域協議会が自ら協働の取組みに手を下せるわけではない。
 そうすると、地域協議会が議決したことを執行する機関が別に必要であるという話になります。これがドイツなどですと、地域協議会の議決を執行する機関は行政にほかならないとなるんですけれども、現在の日本の場合は協働ですから、住民も一部やるんだということになって地域協議会以外に地域協議会の議決を執行する固有の住民組織が必要だという話になるんです。
 そうすると、例えば宮崎市のように地域まちづくり推進委員会という別の住民組織をつくる。上越市のように、住民組織なるものを立ち上げるということになるわけです。
 私はこの仕切りの仕方ですね。地域の叡智だと思うんですが、この仕切りの仕方がしっかりしていけば地域協議会自身は、例えば選挙制であり、その議決の下に地域住民が協働の活動をするというような制度の活用の仕方は十分あると思います。
 それから、新潟市は政令指定都市になりましたけれども、その際に、行政区に地域協議会を置いていて、かつ区の中の小学校区単位で地域コミュニティー協議会という任意の住民組織をつくる。こういったような仕分けをすることによって、十分身近な民主主義の地域自治制度を充実させることと、協働の体制をつくることが両立をするというように考えられるんです。
 その辺は、どのように運用されそうであるかということは既にこれまでは実践の中で出てきていますので、それを踏まえて、地域自治区制度のバージョンアップを提言していくことが必要であろうかなと思っております。
 もう一つ、先ほど小委員長が今後どう答申に沿って議論していったらよいかという問いかけをしましたので、今の住民自治の充実というのは、大山委員がおっしゃったように、是非ここで議論をしていきたいと私は考えておりますけれども、もう一点、今、局長の方からも出ましたけれども、基礎自治体のあり方、特に小規模市町村に対する方策、この辺りをやらざるを得ないのかなという気がいたします。さっきの連携のこともありますし、本当に離島とか、中山間地域に取り残された小規模町村とか、こういった町村をどうやって制度上扱えば最もよくなるのかということは、審議せざるを得ないのではないかと思います。
 ですから、住民自治の充実というテーマと基礎自治体のあり方、この2つはやはりやっていかざるを得ないのではないかなと考えております。

○眞柄委員 今の御意見に全面的に賛成なんですけれども、住民自治とか、小さな自治体を丁寧に見ていくということを行う前に、やはり全体の見取図みたいなものが基本的に必要だと思うんです。
 今日いただいた資料はとても重要な情報がたくさん出ているんですけれども、その中で特に合併をしたところ、未合併のところに関して、全体像をもうちょっと具体的に情報としていただければと思うんです。
 つまり、1,773がどういう内訳になっていて、面積で見た場合、人口で見た場合、財政規模で見た場合、更に4ページから5ページ、6ページは特に重要なところで、人口減少、高齢化に備えて規模別にどういう実態があるのかとか、行政の需要にどう対応しているのか。さらには財政面ですね。こういった具体的な情報、全体的な情報をいただいた上で、小規模なところが抱えている問題が初めて見えて、それがとても例外的なのか。あるいは本当に大きな問題なのかということがより明確に見えてくると思いますので、その辺のところは少し教えていただきたいと思います。

○林小委員長 これは改めてということでしょうか。今おわかりいただけるところがあればと思いますが。

○合併推進課長 そこは次回、そこを含めて提出させていただきたいと思います。

○林小委員長 これだけ課題が多いですから、全体的な見取図があって、選択と集中というのができるんだろうと思います。勿論優先順位も必要です。
 ただ、住民自治とか、住民協働といったときにどこまで制度化できるかというのは、いろんなところで頑張ってやっていますよという事例は出てくるんだけれども、制度としてこうやりなさいというところは、できるだけ避けたいと思っておりますので、その辺は制度的な障害があるのであれば、障害は取り除いた方がいいという形で御議論をいただければと思います。
 勿論、運用面もありますから、そういうメッセージをどうやって発信するかというところも当然必要になってまいりますから、これも議会監査と同じで、運用面と制度面というところを少し意識しながら議論をしていくことで、より効果的な審議になればなと思っています。
 ほかにいかがでしょうか。

○小幡委員 私が先ほどお願いしたのは、多少興味本位でもあるのですが、小規模のところが本当に地理的な要因がほとんどなのかというのは、今後の小規模市町村をどういう形で、より住民に良い形で運営ができるかという視点として大事だと思いましたのでお願いしたのですが、先ほどからいろいろ御意見があり、私も住民自治というのが非常に大事になると思います。
 先ほどちょっと申し上げましたけれども、基礎自治体の組織・体制とも絡みますので、どうしても今ある例えば地域自治区でありますとか、大都市であれば行政区をどうしていくか。地方自治法の今の制度でよいのか。現状の制度ではうまくいかなくてそこを変えなければいけないか、もっと動きやすいような形に変えなければいけないかという議論は当然出てくると思います。
 本来は、合併してそうなったのか、合併していないのかにかかわらず、都市部なのか、農村と都市が一緒になっているのか。大都市なのか。それぞれにおいて、住民自治をどういうふうにしていくか、あるいは行政サービスの体制をどうしていくかということが多分大事なのだろうと思いますが、現状では、合併特例区とか、そこだけ法人格があるなど、そういう制度になっているので、それが果たして合併が落ち着いた後、本来どういう姿であるべきか、制度と住民自治というのは関わりますので、そこら辺りは議論する必要があるのではないかと思います。
 基本的には、合併をしたかしないかにかかわらず考えていくという方向でよいと思うのですが、いまは、合併したところの住民の方というのが、一番合併前と合併後が変わった、どう変わったにしても意識をお持ちだと思うのです。これだけ合併した数があるという状況の下では、その方々が、行政あるいは自分の住民自治の在り方ということを、まさに実感できるよいチャンスではないかと思います。今の状態が、ここは変わってよくなくなったと思ったら、逆に住民組織であってもコミュニティでできるような部分を切望したりとか、そういう動きに当然なりやすいわけですから、これは良いチャンスだと思いますし、地方自治のあり方に皆さん目を向けていただいて、住民自治ということに取り組んでいただくチャンスととらえて、我々も考えていくということが必要だと思います。

○林小委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

○小田切委員 私も住民自治の充実という審議項目については、審議項目に位置づけられてある以上の深堀りをすべきものだと思います。その中で、第1に、もう既に資料としていただいておりますが、さまざまな地域は歩いていると地域自治区を選び取らなかった地域がかなりある。逆に言うと、この地域自治区の制度、一般制度ですが、なかなか使いづらい、あるいはメリットがないという問題があって、やはり制度的に大きく改善する余地があるところだろうと思います。その点で、なぜ地域自治区を選ばなかったのかという調査を是非しっかりしていただきたいと思っております。
 2番目は、少し漠然とした話なんですが、実は昨日も長野県のある村からのヒアリングをしていて、改めて実感したわけなんですが、フルセット型の自治体といいましょうか、それが広域連合とか一部事務組合とか、そういうものを導入することによって、既に大きく崩れている。すべての事務を自ら行うのではなく、さまざまな形で広域行政を利用しながら、そういう形に既になっている。そこはもう既に出発点なんだと思います。
 その意味で、さらにこれに定住自立圏構想の実現ということになれば、極めて多様な形の自治体、フルセットで行うものから、かなりの事務を外に出しているもの、そういう自治体のパターンが生まれるわけです。これをどのように考えるかというのが議論の出発点ではないかと思います。
 その点で、あるべき基礎自治体のイメージが、単一なものなのか多様なものなのかという議論は、恐らく出発点において、かなり深めるべきではないかと思います。

○林小委員長 今の御指摘は非常に重要だと私も思います。多様だからこそ分権という話が出てきたり、場合によっては連携をもっと進められるような制度設計をしなければいけないという話が出てきているんだろうと思います。そこがフルセットなのか。あるいは限定的なのかという話になると、小規模自治体だからどうだという話ではないんでしょうけれども、現実にはそれは考えなければいけない。その辺は非常に根本的な問題として今後出てくると思います。
 今、地方分権改革推進委員会の方でも、都道府県から市町村への権限移譲というときに、都市を対象にする部分と、そうではない部分があったりして、基礎自治体もひとくくりにできないのではないかということが、徐々に出てきているのではないか。だからこそ画一的な制度ではなくて、むしろ自由に力が発揮できるような制度、その環境整備というところが、今後の自治体のあり方なんだろうなという気がします。
 ほかにいかがでしょうか。

○斎藤委員 2点ほど補足したいと思いますが、1点目は、住民自治について小委員長おっしゃるように地域ごとでやれることは、自主的かつ地域によって多様にやっていただくというのはベースラインだと思います。いろいろな委員の方々の意見と重複してしまいますが、制度としては、地域自治区について、全体で区割りをしなければならない。勿論具体的な設置についてタイムラグはあってもよいとされているんですが、全域設置がどうかということ。制度的な対応を図らなければならないものに絞るのも一つのあり方と考えます。
 もう一つは、審議項目の中で基礎的自治体の果たすべき役割というのが挙がっています。これも理念論とか哲学論になると、終止符が打てないような議論になるかと思います。現在の法制度上はどう位置づけられているのか。例えば市町村については基礎的な地方公共団体だという規定はある。市町村、都道府県共通に、総合的かつ自主的に地域の行政を担うんだということも、地方自治法にはあるわけです。そういう法制的なベースライン。
 それに加えて政策的にどうあるべきだというので、この間どういう政策でやってきたのか。ここについてもある程度の共通認識を得た上で、基礎的な自治体のあり方の3つ目、4つ目に載っている、今後の基礎自治体の組織体制、公務員のあり方とか、小規模市町村に対する方策について進めていく必要はあると思うんです。
 つまり、哲学論争をしてもなかなか具体的な成果は出ませんので、基礎的自治体の果たすべき役割について、客観的な共通認識をつくる必要があろうかと思います。
 例えば、今日の資料2の3ページでは、合併によって地方分権の受け皿としての体制整備がこういうふうにできてきました。組織機構の充実ということが挙げられておりますけれども、その政策論として今後の基礎自治体として、そういった政策論も含めて、共通に考えるのか。そこはいろんな偏差があってもいいと考えるか。その辺りもちょっと切り分けて、ある程度の共通認識を得た上で、より具体的な法制度の設計に向かうべきではないかと考えます。

○林小委員長 ありがとうございます。恐らく基礎自治体のあり方というのを、これはいろんな多様な考え方があって、具体的な制度論に入ってくると、恐らく各委員の前提としておられる考え方というのが、少しずつ見えてくるのではないかという気がいたします。 その中で、この小委員会として、ある一定の方向性というかコンセンサスを得られるような基礎自治体の考え方というものは、やはり形成していかなければいけないだろうなという気がします。それが今後の審議の過程で、少しそういう形に持っていければというようには思っております。
 ですから、チェック機能を、分権だということで自由度を拡大するという方向は皆さんお持ちでしたから、こういう方向性が導き出されたということでございますので、その辺りおいおい御意見を伺いながら進めてまいりたいという具合に思います。
 時間は少しありますけれども、無理に引っ張ることはないだろうという具合に思いますので、今日はこの辺りにさせていただいて、このエネルギーを次の審議に蓄積をしていただければという具合に思っております。
 それでは、事務局から今後の日程等について御説明をお願いいたします。

○事務局 次回の日程でございますけれども、第3回目の総会を予定してございます。こちらにつきましては12月上旬の開催ということで現在日程調整中でございます。日程等詳細な内容が決まりましたら、すぐ御連絡を差し上げますので、よろしくお願いしたいと思います。

○林小委員長 ありがとうございます。
 それでは、これをもちまして、本日の専門小委員会を閉会いたします。長時間どうもありがとうございました。


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