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第12回独立行政法人評価制度委員会 評価部会議事録

日時

平成28年10月28日(金) 13時30分から13時45分まで

場所

中央合同庁舎第2号館8階 第一特別会議室

出席者

(委員)樫谷隆夫部会長、岡本義朗部会長代理、原田久委員、関利恵子委員、土井美和子委員、栗原和枝委員、橋伸子委員

(事務局等)堀江官房審議官、黒田管理官、石田管理官他

議事

  1. 平成28年度に中期目標期間が終了する7法人に係る組織・業務の見直し及び見込評価について
  2. その他
配布資料

議事録

【樫谷部会長】  それでは、定刻より少し早いですけれども、皆様がおそろいになりましたので、第12回独立行政法人評価制度委員会評価部会を開会したいと思います。第1ユニット及び第2ユニットにおいて、今回の見直しの対象7法人につきまして、皆様で御熱心に御議論していただき、おかげさまで大きな方向性が出たということと、事務局も大変御苦労されたと思いますけれども、ここまで取りまとめていただいたことに大変感謝しております。ありがとうございました。

 本日、一つ目の議題につきまして、事務局から御説明をお願いしたいと思います。

【黒田管理官】  独立行政法人評価担当管理官の黒田でございます、よろしくお願いします。まず初めに、私のほうから全体の御説明をさせていただいて、その後、意見交換させていただければと思っております。

 それでは、御説明させていただきます。

 今回の組織・業務見直し意見及び見込み評価結果に対する意見についての検討に当たっては、各省と双方向で意見交換を行いまして、調査審議を行っていくという方針に基づいて、各省とも提出された見直し内容及び見込み評価について、その内容を確認して、やり取りをさせていただきました。引き続き、各省とはやり取りを継続しておりますが、やり取りの結果、当初、委員会で取り上げた指摘事項が解決したものについては意見を述べないという方向で検討していきたいと考えております。

 早速、内容について少しお話しさせていただきたいと思います。今回、組織・業務見直しの個別の指摘事項については、独立行政法人の自主的なマネジメントの中でさらに工夫や努力を進めていただきたいと考える事項であって、それを行うことで法人の存在意義を示すことにつながるとの思いを持って、ユニットでも御議論いただきまして、御意見いただいているものを現時点でまとめたものでございます。

 引き続き、各省ともやり取りをして内容を確定させていきたいと考えております。そして、7法人の見直し内容について、全般的に確認した結果、措置を講じる事項の内容のみが記載されているもの、また、措置を講じない事項については、何らその見直し内容について説明がされてないというようなことも見られましたので、見直し内容についての説明責任を果たすことについて組織・業務の見直しの意義として共通意見を述べてはどうかと考えているところでございます。

 次に、見込み評価につきましては、個別事項の指摘で、S、Aといった良い評定を付すこと自体が悪いわけではないのですが、その評定を付すに至った具体的な根拠等が十分説明されていない事例については、再度、中(長)期目標終了時の評価において説明責任を果たしていただきたいということで意見として取り上げることとしたいと考えているところでございます。

 また、本年8月8日に開催した独立行政法人評価制度委員会で御報告させていただいた時点では、各法人の目標の立て方に関する課題も幾つかございました。この点について各省と意見交換を行った結果、次期中(長)期目標において改善するという方向性が見えてきましたので、来年2月の同委員会までに法人の事業の特性等を踏まえて相応しい目標が何であるか、また、各省と議論させていただきまして、次期中(長)期目標がその時点で最善のものとなるようにとり進めていきたいというふうに考えております。

 しかしながら、この目標設定については、定量的な目標設定が難しくて定性的な評価等と組み合わせて評価を行うということが現実的な場合も考えられます。こういった目標設定の難しいケースについては、今年度の委員会活動だけでは最適な指標がすぐさま見つかるということではないと思いますので、委員会において継続的に目標設定の在り方について議論を深めていく、そういうことができればと考えているところでございます。この目標の設定の進め方については、7法人への意見ではないのですが、次期中(長)期目標の策定に関わりますので、7法人共通の留意事項としてまとめさせていただきたいということで、今、考えておるところでございます。

 今回の意見の取りまとめに向けた現時点の検討状況は以上でございますが、個別の取りまとめ内容の現時点の方向性につきましては、既に事前に御説明させていただいておりますので、御説明は省略させていただきますが、資料1に内容はまとめておりますので、御参照いただければと思います。

 また、共通指摘事項の考え方につきましても資料2にまとめておりますので、そちらを御参照していただければと思います。これらの内容に関しては、今日の評価部会の御議論を踏まえまして、引き続き各省とやり取りをしまして、12月の委員会における意見取りまとめに向けて引き続き作業していきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

 非常に雑駁ではございますが、御説明は以上でございます。よろしくお願いします。

【樫谷部会長】  ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からの御説明につきまして御意見及び御質問がございましたら、御発言いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

【栗原委員】  今、御紹介いただいている進め方のうち、特に目標設定の在り方とか評価の指標について、これはもう繰り返し、いつも御議論になるところではあると思うんです。例えば、私どもの研究の分野では、定量的な指標も常に求められているところですが、定量的な指標では足りない部分というのも繰り返し指摘されているところですので、委員会でも常にそういう多様な視点があるということを確認しながら、できるだけ具体的な良い評価ができるような取組を行っていただけることは大変ありがたいと思っております。以上です。

【樫谷部会長】  ありがとうございました。事務局からは何かございますか。

【黒田管理官】  まさしく研究開発につきましては、成果が出るまでに期間が長いということもあって、目標の立て方であるとか、評価の在り方については、これまでの独法の改革の中でも繰り返し論点として取り上げられております。従いまして、なかなかすぐにこういう目標が良いということを提示することは難しいかもしれませんが、そういった点は、しっかりこういった評価部会等において御議論させていただければと考えているところでございます。

【樫谷部会長】  ありがとうございました。特に、研発開発法人については、この評価部会もそうですけれど、研発開発法人あるいは所管する府省もそういう責任があるはずなので、そこも考えていただいた上で、しっかり御議論をしながら、良い目標が設定できるようになったら一番良いのではないかと思います。ありがとうございました。

 ほかにはございますか。

【岡本委員】  個別の事項でもよろしいですか。

【樫谷部会長】  もちろんどうぞ。

【岡本委員】  これは、あくまでもどういうことなのかという確認を、むしろ教えていただきたいと思います。科学技術振興機構のデータベース提供事業に関して、御説明はいただきました。それで、今日の御説明の中、今日の資料にもあるのですけれども、今後の方向性、どういうビジネスモデルの転換を図るということを考えていらっしゃるのかということに関し、抜本的な見直しを行うことということが述べられていらっしゃるんですけれども、これは、どういう方向で、あるいは、どういうゴールを抱いて抜本的な見直しをするかというところは示さないんですか。それは機構側に任せる、そういう趣旨でしょうか。

【中井管理官】  個別のビジネスモデルについては、まだ現状検討中でございまして、まだ固まったものではございません。その辺りは、今後、法人、若しくは、文部科学省と御相談をしながら中身は詰めていきたいと思っておりますが、あまり縛り過ぎるのもどうかということもありますので、現時点では抜本的な見直しということで書かせていただいているところでございます。

【岡本委員】  ただ、潜在的な利用ニーズは高いと考えられると書いてありますけれども、これは実際そうなのですか。

【中井管理官】  現時点ですと、我々がいろいろなお話を伺っている中では、実際に現時点において有料で行っているもののニーズ自体がそれほど出ていないのは事実でございますけれども、これを無料化して行うことによって、それなりのニーズがあるのではないかと見込んでいるところでございます。

【岡本委員】  気になっておりますのは、事業が良くないと言っているわけではなくて、無料でやったら、どう運営していくかというところがモデルだと思うのですけれども、そこはどんな絵姿があるのでしょうか。

【中井管理官】  一応、検討中ではございますけれども、今、法人のほうで考えていらっしゃいますのは、無料で運営した上で広告収入を取って、その広告収入でデータベースを運営するということであり、よく民間でもサイトがございますけれども、そうしたデータベースにアクセスすることによって1アクセス当たり幾らという単価を設定し、その広告収入で運営するという形のビジネスモデルがございます。そうしたモデルを今検討されているところと伺っております。

【岡本委員】  ありがとうございました。こういうものが広告収入で賄えているというところは、どこかほかの国でもあるのですか。そういう方向で検討されているということはあるのですか。

【中井管理官】  諸外国の例までは承知をしておりませんけれども、民間で同じようなモデルで行っておられるのは現存すると伺っております。

【岡本委員】  似たようなコンテンツということですか。

【中井管理官】  似たようなコンテンツということだと思います。

【岡本委員】  なるほど、分かりました。ありがとうございます。

【樫谷部会長】  抜本的ということなんですが、単に無料にするとか、広告宣伝ということだけじゃなくて、もっと突っ込んだ議論も含めて行っていただきたいと思います。要するに、これを活用、これは一つの蓄積で財産ですので、それを無料にしろ、有料にしろ、広告にしろということより、有効に活用してもらうことが大事ですよね。その仕組みに無料といっただけではならないのかという、そういう懸念もあります。無料にしただけでニーズが広がるのであれば、それは解決策なんですけれども、多分違うのではないか。だから、財務上の問題ももちろんあるんですけれども、これをいかに有効に活用してもらうかという仕組みを抜本的に考えていただきたいということを、是非、文部科学省、あるいは、法人と議論していただきたいと思います。

【中井管理官】  分かりました。

【樫谷部会長】  ほかにはございますか。

【原田委員】  先ほどの共通指摘事項について、おそらくこういう誤解はないとは思うんですけれども、こういう各法人に共通する指摘事項を行うということで調整を行っていくことは、各法人にとっては目標設定に猶予を与えられたというような形でのメッセージには決してなってはいけない。ゆっくりこれからやっていきましょうということではなくて、定量的であれ、定性的であれ、なかなか相互了解しづらいということをできる限り解消していくというかたちで是非とも進めて、私どもも議論をしてまいりたいと思いますし、各法人も各府省も御努力をお願いしたいと思います。そういう意味では、あまりこういう議論をずっと長いこと行って、目標設定はしっかりできていないということがずっとずっと続くということは、決して良くないことだろうと思いますので、一定の期限つきの議論であると思います。短期間に集中的に議論していくことが必要なのかと私個人は思っております。以上でございます。

【樫谷部会長】  ありがとうございます。今の原田委員の御指摘についてはよろしいですか。

【黒田管理官】  事務局としては、この7法人につきましては、来年度から新しい目標期間が始まりますので、それは一つの期限になると考え、その中で一定の最善のものを目指すということです。ただ、目標の立て方については、この7法人だけにとどまらず、全88法人に広がりがございますので、そういった意味で、見直し時期が来たからその法人の目標について議論するというよりは、独立行政法人評価制度委員会は常に存在しますから、全88法人の独立行政法人についてどういう目標が良いかということは我々としてもしっかり検討して勉強していきたいと考えているところです。

【樫谷部会長】  岡本委員どうぞ。

【岡本委員】  もう1点。昨日、お話しさせていただいたときに申し上げましたけれど、組織・業務の見直しにしろ、見込み評価にしろ、意見とはしない方向という趣旨のことが書いてある事項の意味合いと昨年度の見直し法人に対して、確か御説明では、表面的、形式的には意見なしとしたものはなかったことが、見た目、違うじゃないかということにはならないという御説明を受けているのですが、それをもう一度、去年は実は同じような状態があったけれども、意見を書いていたというようなことを説明したほうがよろしいのではないかと思います。

【黒田管理官】  去年との違いは、まさしく共通意見で書かせていただいている目標のところは去年ですと、組織・業務の見直しの意見においても今後目標をしっかりしていきましょうというような意見も書かれていたと思います。今回につきましては、年明けから次期中(長)期目標の策定に向けての議論が始まりますが、そこでしっかり行うということで一応整理はしておりますので、その中で意見からは落ちてきたということです。そういった中で、去年に比べると論点の数が減っており意見なしというような部分が出てきている背景もあるかと思います。ただ、今、最初にも御説明させていただいたように各府省とのやり取りの結果、疑問点が解消した場合に落とすということでございますので、まだ引き続き検討させていただきたいと思っておりますが、いずれにしても落ちた場合には、どういう整理でどういうプロセスで落ちたかということはきちんと整理し、また、御説明させていただきたいと思います。

【岡本委員】  はい、ありがとうございます。

【樫谷部会長】  ほかにはございませんか。よろしいですか。

 それでは、ありがとうございました。本日の御意見及び御議論を踏まえまして意見案を作成したいと思います。意見案につきましては、事務局と各省との協議を経て、各ユニットの委員に御相談した上で取りまとめていきたいと思います。

 最後に、議題2について、事務局から説明をお願いしたいと思います。

【黒田管理官】  次回の評価部会については、日時及び場所等は未定でございますので、別途、御連絡させていただきますので、よろしくお願いします。

 以上です。

【樫谷部会長】  大体の見当では、いつ頃の開催、何月頃の開催になりますか。

【黒田管理官】  あり得るとしたら、12月に開催予定の独立行政法人評価制度委員会がございますので、そのときに同時にということを考えております。

【樫谷部会長】  分かりました。よろしいでしょうか。

 それでは、以上をもちまして、第12回独立行政法人評価制度委員会評価部会を閉会したいと思います。また、しばらくまだまだ御面倒をおかけすると思いますが、一つよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。

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