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第11回独立行政法人評価制度委員会 議事録

日時

平成29年4月10日(月)10時00分から10時56分まで

場所

中央合同庁舎第2号館11階 第三特別会議室

出席者

(委員)野路國夫委員長、樫谷隆夫委員長代理、天野玲子委員、梶川融委員、金岡克己委員、栗原美津枝委員、中村豊明委員、浜野京委員

(臨時委員)会田一雄臨時委員、佐藤綾子臨時委員、中川順子臨時委員

(事務局等)山下行政管理局長、堀江官房審議官、黒田管理官、石田管理官他

議事

1. 委員長互選
2. 委員長挨拶
3. 委員長代理の指名
4. 委員会運営規則等の確認
5. 部会に所属する委員、部会長の指名
6. 事務局説明(質疑応答)
   〇 委員会の審議スケジュール等について

配付資料

議事録

【黒田管理官】 おはようございます。定刻になりましたので、ただ今から独立行政法人評価制度委員会の第2期の初会合を開催したいと思います。本日の議事については、お配りしている資料の議事次第のとおり、進めさせていただきたいと思います。
本日は初会合でございますので、この委員会の庶務を担当させていただいております管理官の黒田が議事進行を務めさせていただきたいと思っております。委員長が選出されるまでの間、よろしくお願いします。
4月1日付けで、安倍内閣総理大臣から、独立行政法人評価制度委員会委員及び臨時委員の任命の発令がございました。簡易な手続で大変恐縮ではございますが、皆様の席上に辞令を配付させていただいておりますので、辞令交付にかえさせていただきたいと思います。
それでは、4月1日付けで内閣総理大臣から任命の発令のありました10名の委員の皆様と3名の臨時委員の皆様をあいうえお順に御紹介させていただきたいと思います。卓上にマイクを置かせていただいておりますので、発言の際は、電源を入れて、御発言いただければと思います。また、マイクの数が限られておりますので、適宜、発言者の方に回していただければと思っております。
まず、委員の10名の皆様を御紹介させていただきます。御紹介のあった方は、御名前と簡単に所属を御発言いただければと思っております。
まず初めに、天野玲子委員。
【天野委員】 天野です。鹿島建設を定年退職しまして、その後、防災科学技術研究所でお世話になっています。よろしくお願いします。
【黒田管理官】 続きまして、梶川委員。
【梶川委員】 梶川でございます。太陽有限責任監査法人の会長をさせていただいております。よろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 それから、樫谷委員。
【樫谷委員】 公認会計士をしております樫谷でございます。よろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 続きまして、金岡委員。
【金岡委員】 株式会社インテックの金岡と申します。私どもの会社は情報サービス産業でございまして、53年前に富山県に生まれ、現在は東京を中心に全国に展開させていただいております。よろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 続きまして、栗原委員、お願いします。
【栗原委員】 栗原でございます。現在、日本政策投資銀行の常勤監査役でございます。よろしくお願いします。
【黒田管理官】 高橋委員は所用で御欠席でございます。
続きまして、中村委員、お願いします。
【中村委員】 中村でございます。2年前まで日立製作所のCFOをしておりまして、昨年から、同じく日立製作所の取締役監査委員をしております。よろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 続きまして、野路委員、お願いします。
【野路委員】 コマツの取締役会長の野路です。よろしくお願いします。
【黒田管理官】 続きまして、浜野委員、お願いします。
【浜野委員】 浜野京と申します。内閣府でクールジャパン戦略の担当をしております。その前はJETROで理事をしておりまして、その経験を生かしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【黒田管理官】 原田委員ですが、所用によって御欠席でございます。
次に、臨時委員の3名の方を御紹介させていただきます。
初めに、会田臨時委員、お願いします。
【会田臨時委員】 会田でございます。所属は慶應義塾大学で専攻は会計学です。どうぞよろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 続きまして、佐藤臨時委員、お願いします。
【佐藤臨時委員】 佐藤でございます。富山国際大学で公会計を専攻しております。よろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 続きまして、中川臨時委員、お願いします。
【中川臨時委員】 中川でございます。野村アセットマネジメントでコーポレートを統括しております。よろしくお願いいたします。
【黒田管理官】 それでは、自己紹介を終了させていただきまして、次に、委員長の互選をお願いいたしたいと思います。
独立行政法人通則法第12条の6によりまして、委員長は委員の方々の互選により専任していただくことになっております。委員の皆様、適任と思われる方がいらっしゃいましたら、御推薦いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
梶川委員、お願いします。
【梶川委員】 前2年間、委員長として、法人のマネジメント、また、イノベーションについて、委員会の議論を積極的に引っ張っておられました野路委員が委員長として適任と考えます。
【黒田管理官】 ありがとうございます。
野路委員という声が上がりましたが、皆様、よろしゅうございましょうか。
(「異議なし」の声あり)
【黒田管理官】 ありがとうございます。
それでは、互選の規定によりまして、野路國夫委員が委員長に就任されることになりました。
ここまでは私が議事進行をさせていただきましたが、これからは野路委員長にお願いしたいと存じます。よろしくお願いします。
【野路委員長】 委員長を務めさせていただきます野路です。よろしくお願いいたします。2期目ということで、一言お話ししたいと思います。私、いつも、1期目から言っているのですが、独立行政法人として、自ら改革、改善をして、そして業績を上げていくことが一番大事だろうと、そういう環境になるように、その整備を行いたいと思います。
二つ目は、トップのリーダーシップというのは必要なのですけれど、私の社長時代の経験を申し上げますと、トップというのは、社員あるいはステークホルダーとのコミュニケーションをどんどん行っておりまして、私の場合、半分がコミュニケーションの仕事なのですね。やはり、トップに立つ人たちが、職場でいろいろな話をして、社員や職員に現状を説明することによって、自分のポジションとか位置付けが分かって、目標もはっきりするということだと思います。そこら辺もしっかり見ていくことが必要かなと思います。
三つ目ですけど、世の中では、働き方改革や長時間残業の問題など、いろいろなことが言われています。企業の場合もそうですけど、何といっても、毎日毎日、社員が会社に行きたいということが一番大事なのですね。毎日毎日行くのが楽しみだということが一番大事なわけで、長時間残業など、いろいろな問題がありますけど、それは附属的な話、現象的な話が結果として現れるわけでして、やはり、毎日毎日、社員、職員が行きたいということが大事だと思います。そのためには、社員一人一人が失敗をおそれずに挑戦していくことが非常に大事で、日本の場合、特に若い人が挑戦しても、なかなか失敗が認められないような国になっています。そういうところを、独立行政法人の現場は、小さい改善かもしれませんけど、一人一人がそういうことにチャレンジしながら、失敗したって、また次があるのだということで進めることが非常に大事だと。
もう一つ、働き方改革で大事なのは、そこをサポートする当事者だと思うのですね。私は、今と同じことを行っていても、働き方改革はできないと思います。私どもの会社でもそうですけど、かなり投資をしています。要するに、現場の声を聞きながら、そこに投資をしないと、ただ、長時間残業をやめれば良いということでは、働き方改革というのは実現しないと思うのですね。独立行政法人の場合も、もうちょっと中身を見ないと分かりませんけど、職場だから、同じことも言えると思うのですね。
三つお話ししましたけど、一つは、我々が環境整備をしっかり行うことが一番の仕事です。二つ目は、トップマネジメントがステークホルダー、社員、職員に対して、しっかり話をしているか。三つ目が、働き方改革で、特に現場の人たちが挑戦して、元気を出して、そして、トップはそこにしっかりと投資をするということを目指していきたいと思います。
以上です。よろしくお願いします。
それでは、議題に入りたいと思います。
委員長代理につきましては、独立行政法人通則法第12条の6第3項に基づきまして、あらかじめ、私が指名させていただきたいと存じます。
委員長代理は、樫谷隆夫委員にお願いしたいと存じますので、皆様、よろしくお願い申し上げます。
【樫谷委員】 委員長代理を務めさせていただくことになりました樫谷でございます。よろしくお願いいたします。
【野路委員長】 ありがとうございました。
続きまして、委員会の運営について定める議事規則等を確認したいと存じます。
事務局から説明をお願いいたします。
【黒田管理官】 資料1から資料5については、事前に御説明させていただいていますとおり、1期から引き続きでございますが、簡単に御説明させていただきたいと思います。
資料1の委員会運営規則につきましては、第3条で会議は原則として公開ということと、また、第4条で議事録、配付資料は公開することになっております。原則はそのようになっておりますが、必要に応じて非公開とすべきときには、委員長が委員会に諮って非公開とすることができることになっておりますので、引き続き、このような形で運営させていただきたいと思っております。
資料2に続きます。部会の設置規程でございます。二つの部会を設置することになっておりまして、こちらも既に御説明したとおりですが、評価部会と会計基準等部会を設置させていただくこととしております。
資料3でございますが、それぞれの部会に付託して、そちらの部会の決定をもって委員会の決定ということで行っている事務が幾つかございます。評価部会につきましては、中期目標の変更であるとか、研究開発独法の場合には中長期目標と言っておりますが、目標の変更に関して大臣に意見を述べる場合は、部会で議決をして、それを委員会の意見とさせていただくことにしております。また、役員の退職金に係る業績勘案率につきましても、主務大臣の通知に対して意見を述べることの事務を評価部会に下ろしている形になっております。
続きまして、資料4でございます。会計基準等部会についても、同じように事務を下ろしているものがございまして、独立行政法人の会計に関する基準であるとか、会計監査人の監査に関する基準の技術的な変更の部分の調査審議をして、総務大臣に意見を述べる件につきましては、会計基準等部会に事務を下ろしているということでございます。
続きまして、資料5でございます。こちらの点につきましては、事前に御説明させていただきましたが、有識者の皆様は、数多くいろいろなところの組織に関っているということもございまして、独立行政法人であるとか国立大学法人、大学共同利用機関法人等に関係する委員の皆様の審議、議決の関与であるとか参加については、李下に冠を正さずということでございますが、外観上からも、その評価の中立性、公正性を確保する観点から、1から5のとおり扱うこととしております。
1から述べますと、各独法であるとか国立大学法人、共同利用機関法人、法テラスであるとか、日本私立学校振興・共済事業団の助成事務にかかわる役員であるとか職員、また、外部委員であるとか会計監査人等、関係している方につきましては、意見を述べることを差し控えていただくこと。また、法人等が関係する法人に関する議決には参加しないこと。また、新たに関係するような事態が生じた場合には、その旨、委員会に報告いただくことになっております。
1から3は以上のとおりですが、こういった関係者以外にも疑義がある場合もあろうかと思います。例えば、所属する会社が各個別の法人と契約しているといったこともあろうかと思いますので、そういったものも読める形で、4の規程を置いております。
それと、5で、部会でも同じように読替えて準用するということになっておりますので、よろしくお願いします。
疑義が生じた場合には、必要に応じて、事務局に個別に御相談いただければ、我々で整理して対応させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
私の御説明は以上でございます。
【野路委員長】 ありがとうございました。
それでは、ただいま説明のありました評価部会及び会計基準等部会の委員及び臨時委員の所属につきまして、独立行政法人評価制度委員会令第1条第2項に基づきまして、指名をさせていただきたいと存じます。
評価部会及び会計基準等部会への所属については、ただいまお手元にあります資料のとおりとさせていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。
さらに、各部会の部会長でございますが、委員会令第1条第3項に基づき、評価部会は樫谷委員、会計基準等部会は中村委員に、それぞれお願いしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
次に、委員会の審議事項やスケジュール等について、事務局から説明をお願いします。
【黒田管理官】 続きまして、資料6と資料7と資料8について、御説明させていただきたいと思います。
資料6につきましては、独立行政法人の概要ということで、全87法人の概要を付けさせていただいております。また、今期、2期目の委員会で、2年間の任期になりますが、平成29年度、30年度の見直し対象法人の一覧を付けさせていただいております。このような法人が対象となって、また、御議論していただくことになりますので、よろしくお願いします。
続きまして、資料7につきましても、事前に御説明させていただいておりますので、簡単に御説明させていただきますが、年度のスケジュールを三つの柱に分けまして、一つ目の第1段階のところですが、4月から8月の間に、独立行政法人評価をどのように行っていくか、審議のやり方であるとか重点事項は一体何なのか。また、今年は対象法人が24法人ございますが、それぞれの法人について、国の政策体系上の位置付けであるとか役割、また、その法人が社会経済情勢の変化を踏まえて、どのような役割が求められているのか、そういったニーズについても、しっかり議論していく。また、委員の皆様には、昨年来、主務省と双方向で議論していただいておりますが、引き続き、主務省と双方向で議論しながら、また、法人のトップマネジメント層と意見交換するような場も設けていければと思っているところでございます。4月から8月の間は、少し骨太の議論をさせていただきながら、徐々に、どういったところが問題点なのかということを、ユニットを中心に議論させていただければと思っております。
それから、8月末に、各主務省から、評価結果、見直し内容が提出されてきます。それを踏まえて、評価であるとか見直しの内容について審議いただく予定にしておりまして、それらの審議が9月から11月の間に行われるということでございます。この際、昨年も議論させていただきましたが、次の目標の立て方、それぞれの組織に目標を徹底させるということが非常に重要になってくるかと思いますので、この秋口の9月からの議論において、目標の立て方についても、しっかり議論していきたいと思っております。
さらに、12月から年明けにかけまして、翌年1月に各主務省から新しい目標案が提出されますので、それぞれの目標案について御審議いただくことを考えております。こちらは4月からしっかり仕込みをさせていただいた上で、どういう目標が良いのかということを確認しながら御審議いただければと考えているところでございます。
このような法律に基づく事務とあわせて、丸を二つつけておりますが、一つ目の丸のところでございます。昨年も住宅金融支援機構のカイゼンの取組事例を委員会に御報告させていただきましたが、法人の活性化に係る取組についても、個別具体に委員会で御報告させていただきながら、意見交換させていただきたいと思っております。
また、そういった取組がほかの法人にも刺激になって伝わっていくような形にできればと思っている次第でございます。こちらの取組は、法律で定められたスキームと並行する形で、我々としては、しっかり進めていきたいと思っているところでございます。
最後の丸でございますが、会計基準等部会のところ、現在、財務報告についての指針を検討しているところでございます。この指針につきましては、夏頃を目途に取りまとめて、委員会に報告する予定としておりますので、よろしくお願いします。
資料7の御説明は以上でございます。
資料8についても、既に2月20日の委員会で、このようなペーパーがまとめられましたということを御説明させていただいておりますので、今回、第1回目の委員会ということで、各委員の皆様から、こういった資料も参考にしながら、御関心事項を意見交換していただければと事務局としては思っておりまので、よろしくお願いします。
私の御説明は以上でございます。
【野路委員長】 ありがとうございました。
それでは、ただ今の説明につきまして、今日は第1回目ということで、皆さんから、1分ほどをめどに、御意見あるいは御発言をお願いしたいと思います。
私の右隣の樫谷委員から、順番にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【樫谷委員】 樫谷でございます。
私は、今回の独法改革に少し関わらせていただいたということと、それから独法通則法改正後の第1期の2年間も関与させていただいておりますので、その観点から意見を述べたいと思っております。
今回の独法改革は、いろいろポイントがあるわけで、改正をたくさん行ったのですけれども、一つは、政策目標、目的の達成を重点に置いたということであります。平成13年に独立行政法人制度ができて、施行されてから、今まで、どちらかというと水膨れであったものをスリムにする、効率化するというところに重点を置いて評価を行ってきたわけでありますけれども、それは一応、一通り終わった。ただ、まだ無駄がないとは言えませんし、かつ、効率的に事業を実施するということについては、これからもずっと重要だと思いますけれども、どちらかというと、今回は、政策目的、目標の達成というところにも重点を置いているということがまず一つ。
それから、改正前まで、評価の制度は、主務省の独立行政法人評価委員会が評価したものを総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会が評価するという二次評価で、少し靴下掻痒なところがあったのですけれども、今回は、主務大臣が目標を設定し、独立行政法人が実施し、主務大臣がそれを評価し、次のアクションにつなげていくというPDCAサイクル、こういう形になったということであります。PDCAサイクルには、主務大臣を中心とするPDCAサイクルと、もう一つは、独立行政法人が実施、Doを担当するわけですけれども、独立行政法人も計画し、実施し、評価し、そして、Plan、Actionにつなげていくという二つのPDCAサイクルがあり、この両方のサイクルを活性化する必要があるのではないかと思っております。
今、資料8で、今後の独立行政法人の評価についてということで御説明いただきましたように、まず大事なことは、主務大臣が法人のミッションを踏まえた上で、具体的で明確な目標を独立行政法人に与えることと、それから、野路委員長の最初のお話にもございましたけれども、法人の長がミッションを正しく理解して、現場の隅々まで徹底するようにすることが重要ではないかと思っております。
委員会の仕事と言うとたくさんありますけれども、このような仕事、この制度改革の趣旨を踏まえた取組が委員会のミッションとして重要であると思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。
【金岡委員】 新しく委員を務めさせていただきます金岡でございます。
事務局から事前の御説明をいただいたときかと思いますけれども、対象とする独立行政法人の職員数、予算規模、そしてまた、財政支出等を教えていただきました。予想どおり、例えば日本のGDPと総労働人口と比べますと、中央官庁、そしてまた地方自治体、大きなところも同じかと思いますが、職員お一人お一人のステーク、持っている予算規模あるいは財政出動が非常に大きいということが特徴かと思います。これは中央官庁の皆さんは全てそうだと思いますが、このような組織を少ない人数でどのように管理監督と申しますか監査していくかということを考えますと、基本となるのは、やはり情報公開、そしてまた、透明性を高めて、職員お一人お一人の自助努力に期待していくのが基本ではないかと考えております。
私、半分は富山市に住んでいるのですけれども、今まさに、富山市議会選挙が行われておりまして、皆様の御記憶にあるかどうか分かりませんが、昨年の8月、9月に、定数40人中10人以上の方が政務活動費の不正で辞任されまして、その出直し選挙が告示されて、始まっております。どうしてそれだけたくさんの方が辞められたかと言いますと、何らかの形で政務活動費の領収書が残っていたのですね。これを一部のテレビ局あるいは新聞社の皆様が情報公開を請求して詳しく調べた結果、10人以上の方が不正な請求をしていたことが分かって、そこで出直し選挙になったということでございます。
そういう意味で言いますと、やはり、証憑をきちんと残す、そしてまた、情報公開を徹底していくというのが基本ではないかと私自身考えておりまして、その観点から、皆様と御一緒に御議論を進めさせていただければありがたいと思っております。
以上でございます。
【浜野委員】 今回、初めて委員を拝命いたしました。先ほど申し上げましたように、私はJETROで海外市場開拓を中心に、まさに独法というところに身を置いて仕事をしてきました。今は違いますけれども、やはり、Do、Actionをするといっても、大前提の単年度予算の弊害とか、あるいは主務省からのミッションは課せられるけれども、今、世の中の動きが幅広いいろいろな分野と連携していかなくてはいけないという課題も抱えておりますので、その中でどうやって実効性を上げていくかというところは、独法の皆さんは、非常に御苦労されているところだと思います。もちろん、成果は必ず挙げていただかなくてはいけないのですけれども、そのプロセスで、どういう工夫をしたか、あるいは、そのプロセスで次のチャレンジにつながるような種を拾っていただいているかというところは非常に重要になってくると思います。ややもすれば、KPIがありまして、それを達成することに邁進はしていただくのですが、小さくまとまってしまわないように、関連あるいは省庁、主務省を越えて連携していくというところがこれからの日本の課題になりますので、その辺も拝見しながら、評価をしてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
【天野委員】 防災科研の天野です。
実は私は鹿島建設時代、土木屋なのですけれども、主として橋梁ですとかトンネルを専門にして研究員の前半、後半は実用化研究のマネジメントを行っていました。それで、定年退職した後に、文科省さんから、防災科研の成果を何とか社会実装する手伝いをしてほしいということで、防災科研に移りまして、SIP、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラムの中で、成果を社会実装するということのお手伝いをさせていただいています。
鹿島建設という民間から独立行政法人に移りまして、非常にカルチャーショックがありました。まず、利益がないということと、マンパワー代の考え方がない、社会実装もないということもあったのですけど、一番問題なのは、多分、職員に対するマネジメントだと思います。
そういう中で、先ほど、委員長から働き方改革というのもありましたが、きちんと独立行政法人のそれぞれのメンバーの方がやる気を出して、成果を出していただくということに関しては、やはり、この辺の見直しも必要だろうと思いますし、そして、ちょっと場面は違いますが、SIPというところで成果を非常に上げているところを見ると、やはり省庁連携ですね。私は民間から移りましたので、国を見たときに、各省庁さんが一部門にしか見えないのですが、本当にこの連携というのが難しいということを日々実感しているのが現実です。独立行政法人のこういう立場にさせていただきましたので、これから、少しでも良くなるように頑張らせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
【栗原委員】 栗原です。私も今回から初めて委員になりましたので、よろしくお願いいたします。
現在持っている視点として、三つございます。
一つ目は、国と一体的に政策を実現している機関でありますので、これは何かというと、各機関だけが目的、目標を持って独立して行っている訳ではなくて、主務官庁と各機関の両方で、会社でいえば企業集団ということになると思うのですが、いかにガバナンスが効き、効果的に運営されているのかということも見ていかなければいけないのではないかと思うことです。
とはいえ、独立した別の組織ですので、そのこと自体に意味がありまして、その機関で実施していることが効率的、効果的である必要があると思います。そのためには、その分野で専門的、プロフェッショナルな機関として、いかに業務を遂行しているかということが問われてくるのだろうと思いますので、是非、専門性の高い組織として運営していただきたいと思うのが2点目です。
それから、3点目に、独立行政法人として、社会に存在意義がきちんと認められる必要があるだろうと思います。その意味において、財務情報の開示だけではなくて、自分たちが行っていることをもっと積極的に発信して、いろいろなステークホルダーから評価されていくということに取り組んでほしいと思っておりまして、その観点からも見させていただきたい。これについては、評価部会と会計基準等部会がありますけれども、後々、そういった観点からも連携して良い方向に行くように議論していきたいと思っております。よろしくお願いします。
【会田臨時委員】 会田でございます。
私自身は、平成13年度の独立行政法人の制度発足時から、いろいろ関わらせていただいております。当初は、会計基準の骨格づくりに汗を流しました。その後は、農林水産省と国土交通省、二つの省について、2期4年間、評価委員を務めさせていただきました。そのときに感じたことは、第三者評価というのはなかなか難しいということで、自分の能力のなさを痛感したということもあるのですけれども、その後、会計基準の見直しについては、何度か関らせていただきました。特に、数年後、特殊法人から独立行政法人への移行組、いわゆる移行独法が入ってきて、一口に独立行政法人といっても、業種業態が違うだけではなくて、評価の仕方などにも違いを設けなくてはいけないということで、非常に苦労した記憶がございます。
それから10年たって、平成25年に制度の見直しについて基本方針が出て、その後、通則法自体が改正された。その後、会計基準の見直しということで、セグメント情報ですとか、あるいは運営費交付金の収益化、さらには会計監査人の調査権限等の明確化等について、いろいろ見直しを進めてきたところですが、それを終えた段階で、やはり、もう少し中長期的な観点から議論が必要ではないかということで、会計基準等部会において、中村部会長の命を受けて、少し検討してはどうかということで、よく会計の世界では概念フレームワークとか呼んでいますけれども、会計の基準を見直すに当たっての基本的なスタンスといいますか、そういったところも含めて見直すべきということで、一昨年、平成27年度から今年の始めにかけて、既に8回程度、会合を開いていますけれども、財務省の財政制度等審議会法制・公会計部会との共同ワーキング・チームというものを結成しまして、その中で、いろいろな議論を進めています。具体的には、財務報告の目的とか利用者とか機能、財務報告は一体どうあるべきかという点について、あるいは非財務情報をどうやって財務情報と一体化していくのか、財務諸表の構成要素、こういったものについて、財務報告の在り方に関する指針を今年の夏までにまとめようということで、今、事務局の手を煩わせているところですけれども、何とかそれをまとめていきたいと思っています。将来的には、財務報告を活用して、独立行政法人の評価をいかに進めていくかということを念頭に、現在のガイドラインの策定を何とか期日どおりに仕上げていきたい、そんなことを感じております。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐藤臨時委員】 佐藤でございます。
私も会計基準等部会に関わらせていただいております。もともとはアナリストとして企業の分析をしておりまして、その後、地方自治体を分析するようになって気づいたことは、企業以上に膨大な資料が開示されているということでございます。ただ、一方で、この膨大な資料がほとんど利用されていない。つまり、政府によるアカウンタビリティーの履行として十分ではないという問題意識を持っております。その点で、今回の独立行政法人の財務報告に関する基本的な指針は、二つの点で非常に大きな意味を持っているのではないかと思います。
一つは、この指針のタイトルに「財務諸表」や「財務書類」ではなく、「財務報告」という言葉が使われている点です。これはつまり、単に開示して、ネットに上げて終わりということではなく、たくさんの委員の方が御指摘されたような情報公開を通じてコミュニケーションをし、そして、ガバナンスの強化につなげるという意味が込められていると考えております。
それからもう一つは、政府の企業と異なる特質、すなわち利益の追求ではなくて成果の達成、非財務情報が重要であるという点を重要事項として大きく取り上げているという点でも意味合いがあると思っております。微力ながら、貢献できればと考えております。よろしくお願いいたします。
【中川臨時委員】 中川でございます。
私は、2年間、会計基準等部会にかかわらせていただいて、その間、事務局の方のサポート・情報提供をいただきました。
私自身、会計基準等の設定、見直しに当たりまして重要な点と考えましたのは、透明性に寄与するものであること、評価をしていただくために役立つ情報であること、そして何より、多くのステークホルダーの方に活用してもらえるものとなること、でした。。私がかかわりましたのはまだ短い期間ですが、管理官をはじめとしました事務局の方の多大な努力もあり、今の論点整理・改訂案策定へと進んでいるところです。、ターゲットとする期限があるものですので、引き続き、私なりに貢献してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【梶川委員】 梶川でございます。
私も独立行政法人に関しましては、樫谷委員、また、会田委員等と平成13年の少し前からかかわらせていただいているものでございますから、かなり長いことになりまして、その間、独法の制度の改革というものも、少し議論に参加させていただきまして、ある意味では、独立行政法人自身が非常に変わっていくということを見させていただいたところでございます。
そんな中で、重複してしまうのですが、先ほど樫谷委員がおっしゃられたように、今回の改革後の独立行政法人というのは、まさに、従来の効率化というだけではなく、成果、パフォーマンスをどのように最大化できるかということがテーマで、すごく議論されてきて、前期の新たな委員会に参加させていただいて、委員長の下、そういった議論になっていっているなと、まさにマネジメントであり、イノベーションということなのではないかと思っております。
そういった過程の中で、皆様方がおっしゃったように、パブリックサービスの提供主体の成果というものを説明するということは、営利組織と違って、営利組織は売り上げが上がり、利益が上がるということで、比較的分かりやすい一つの指標があるのですけれども、公的サービスを提供する部分で、その辺の難しさをいかに説明していくか。これがきちんとできなければ、パフォーマンスの最大化というPDCAサイクルの元々の原点が見えなくなってしまいますので、こういったことに少し腐心していきたいと思ってきたところでございます。
そんな中で、独立行政法人のイノベーションということについても、私も委員としてこれだけ長く携わっていますと、携わる度に、新しい視点を自分自身の中に考えていけないかということで、今回もこの席に座っております。新しさは全然ないのですが、独立行政法人の成果を説明するというのは、先ほど来、どなたかがおっしゃった主務省の政策的位置付けの中の評価、成果でなければいけませんし、それと、それがどのように改善行動、政策としてのフィードバックが行われているか。そういう意味では、主務省と独立行政法人の対話と申しましょうか、政策的フィードバックがどのようにきちんと行われ、それが国民に納得いくように見えているか、また、見えていかなければいけないのではないか。ある意味で、独立行政法人の制度的立て付けではないのですが、提案機能と申しましょうか、主務省に対して、政策的なある種の助言機能、そういったこともあって良いのではないか。これがあって、初めて本当の意味の政策的なPDCAサイクルが回るのではないか。同時に、この委員会に関しましても、その一端を補っていく要素が非常にあるのではないかと思いまして、委員会と独立行政法人の対話であり、委員会と主務省の対話というのを、機会があれば、是非、行わせていただき、その中で、国民に分かりやすい、いわゆるパブリックサービスの提供プロセスというものが見えて、国民が納得できる形というものは、やはり、一番重要になるのではないか。先ほど佐藤委員がおっしゃった、いろいろな情報開示がされているのですが、これが本当に国民に分かる話になっているかということが、我々も責任の一端を持つものとして考えていいのではないかと思います。
最後に、私も会計基準等部会には参加させていただくわけですけれども、今お話が出ていたように、会計の概念的な整理もなった中で、やはり一番重要なのは、独立行政法人の会計というのは、ある意味では運営のコスト情報に近いところもございますので、それに対して非財務情報である成果とどういうふうに組み合わせて財務報告という大きな体系をつくっていくかということで、アウトカムとインプットの関係を財務報告の中にどう取りまとめていくかというのは、多分、会計基準等部会でも、その次というか、会計自身の整理がついた上で、財務報告体系の整理、また、分かりやすさへのチャレンジが一番重要になるのではないかと考えているところでございます。
【中村委員】 中村でございます。
今回、会計基準等部会の部会長をさせていただきます。私も昨年からこれを担当しておりまして、私の育った民間企業と極めて違う処理をしているということで、最初、理解にかなり時間がかかったのですが、1年たちまして、だんだんと理解が進んでまいりました。この中で感じることは、法人のマネジメントとしては、法人の長がリーダーシップを発揮していくために、目標をブレークダウンして、各部署の目的やミッションをきちんと明確にして結果を評価できるようにしていくことは当然のことですが、これが実行できている位置に把握していくことが非常に大事だと思います。トップ発のコミュニケーションというのは非常に重要なことで、従業員と意見交換をすることで、企業もタウンホールミーティングのようなことを行いますけれども、これはトップが現場を理解する、それから、現場がトップの方針を理解するということでは非常に大事です。しかし、ここで終わりますと、コミュニケーションで終わってしまいまして、本来のPDCAサイクルに入っていきませんので、各リーダーがこういった意見交換を行われた際に、ミーティングの最後には、トップがラップアップをして、出てきた課題に対して、自らの方針として意思決定していくことで、実行のスピードを上げることが本来のリーダーシップだと思っております。したがいまして、そういったことが行われるという情報も、財務報告の中には入れていくべきだろうと考えております。非財務情報としてこういうものが語られて、成果向上につながるといったPDCAサイクルが記載されるような財務報告体系にしていきたいと考えております。従業員とトップとのベクトルが合って、非常にスピーディーな経営につながるのではないかと期待しております。
会計基準等部会といたしましては、先ほど申し上げましたように、民間企業と違って、独法は効率性の指標を提示することが非常に曖昧でありますので、B/S、C/F、P/Lといった財務諸表の有効性を高めていくためには、行政のフルコストをきちんと理解しやすい形で提示することも大事だろうと思っております。独法の活動に当たって、推進状況、達成に当たっての課題、B/Sを見れば、若しくは注記情報を見れば、この独立行政法人に将来どういうことが起きるのだろうか、あるいは国の支出がどのくらい増えるのだろうかといった将来を示唆するような情報も、記載するべきだろうと思っております。独立行政法人のミッションの実現をいかにスピード感を持って、PDCAを発揮して実行させていくか。こういうような形で法人の目標設定、評価に活用されるような情報を適切に提供して、効率的な政策目標実現に貢献できるようなコミュニケーションツールにしていきたいと考えて、これからまたやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
【野路委員長】 皆さん、ありがとうございました。
私からも一言。皆さん同じような意見だと思いますけど、一つは、この4月から8月にかけて、主務大臣と独立行政法人で目標設定をしっかり行っていく、ここはやっぱりキーだと思います。私、第1期目のときも言いましたけど、民間企業でTQMを行っている会社は、方針展開といいまして、上司方針、ここでいうと大臣の方針を受けて、独立行政法人が目標を設定するわけですよね。そこのつながりというのがはっきりしているかどうかがポイントだと思います。では、大臣はどうやって目標、方針を決めるのかだというと、普通は、TQMでやっているのは二つあって、PDCAは当然ですよね、それは去年までの反省の継続性ということでPDCAを回す。もう一つは、世の中が大きく変化している環境に対して、どこを変えるのだということを決めなければいけない。この二つから、TQMでは方針展開しています。特に、環境変化への対応が非常に重要なポイントであって、そこが大臣からしっかりと独法に指示が行くかどうかですよね。この4月から8月で、法人のトップの人とか、主務省のトップのマネジメントをやっている人たちとの意見交換とか、我々との意見交換というところが一つ大きなポイントになると思います。そのときに大事なのは、役所の資料を見ると、大体、毎年毎年、同じような文章が並んでいるだけで、何を変えるかが良く分からないと思うのですね。一気にそんなたくさんできるわけではないから、ここだけは変える。独法によってそれぞれ特徴があるので、これだけいろいろ変わってきたのだから、今年はここだけは変えたいということを一つでも二つでもはっきりすることが次につながるのではないかと思います。
二つ目は、どうやったら法人のマネジメントがスムーズにいくか。これは、評価部会にお任せすることになるのですけど、横にらみとして、法人のマネジメントが本当にうまくいっているかどうか。私は、何と言っても、そこの組織に元気が出るか出ないかというのは新陳代謝しかないのだろうと思います。いわゆる人員構成ですよね。大学を見ても、研究所を見ても、いろいろなところを見ても、人事がよどんでいたら、民間企業の場合は、マンネリ化するに決まっているわけですよ。だから、新しい人、若い人が入ってきて、年配の人がどこかに動いていって、そして、民間企業で活躍してくれる、そういうキャリアパスを作っておいてあげれば、必ず元気が出るわけですよね。先輩を見ているから、若い人は、俺もこの独法に入りたいと思うのですよね。先輩がずっと定年までいたら、定年までいる人も必要だけど、ある程度の割合の人たちは動かないと、活性化はできないと思うのですよね。私は、何といったって、そこがキーだと思う。だから、そこら辺のマネジメントを、一遍にできませんけど、どういう順番で、どうやってキャリアパスみたいなものを作っていくのかということが重要だし、特に日本の場合は、若い人たちに元気が出る国になっているのか、若い人たちに元気が出る独立行政法人なのか、大学なのか、研究所なのか、あるいは官庁なのかというところをしっかり見ていくことが重要かと思います。
大体そういうことで、まとめになりませんけど、今日、皆さんから御指摘のあった内容を踏まえて、これから委員会の運営を行っていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
次に、次回の委員会の日程について、事務局から報告をお願いいたします。
【黒田管理官】 4月から8月のスケジュールでも話しましたが、ユニットのほうが中心になってくるとは思うのですが、また、御議論の進捗状況によっては、委員会等を開くことも含めて検討していきたいと思っております。今の時点では日程は未定でございますが、また別途、御相談しながら連絡させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
以上でございます。
【野路委員長】 ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして、独立行政法人評価制度委員会を終了いたします。
引き続き、本会場にて評価部会を開催すると聞いておりますので、評価部会所属の委員の皆様は、準備が整うまで、御着席のまま、お願いいたします。
本日は、ご多用の中、御出席賜りましてありがとうございました。

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