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会見発言記事

野田総務大臣の福島県現地視察後のぶら下がり会見の概要

平成29年9月6日

質疑応答


視察後の所感

問:
 幹事社の共同通信の鈴木と申します。よろしくお願いします。
答:
 お願いします。
問:
 野田大臣、今日は双葉町、浪江町、川俣町と回られてですね、全体としての御所感をまずお聞かせください。
答:
 総理から、「閣僚全員が復興大臣であるとの意識で頑張れ」と言われて、ようやく、東日本大震災により御苦労され、奮闘されてきた中で、特に福島県の参考になる地域、双葉町、徐々に避難指示を解除している浪江町、そして川俣町と、それぞれ復興の進み方は異なるんですけれども、直接訪ねることができて本当によかったと思います。一番最初に訪れた双葉町はまだ6年半前のまま、全てが止まっていて、時計も止まっていて、建物もあのまま、地震で被災したままの様子を改めて目の当たりにし、言葉を失いました。しかしながら、町長が、「とにかく双葉町に戻ってきたい人がいる。そのために頑張りたい。」と言ってくれて、色々な交渉に取り組んでくれていることに感銘を受けましたし、私もしっかり私の立場で役に立てることがあったら取り組んでいきたいと思いました。
 浪江町の方では、ようやく人がほんのちょっと戻ってきたということをおっしゃっていました。でも、その戻ってきた皆さんと今日御一緒したお昼、海鮮丼のクオリティの高さ、そしてなんと言ってもあのなみえ焼きそば、かねてからぜひ食べたいと思っていたものが、ようやく今日いただくことができて、想像以上に堪能させていただきましたが、やっぱり、人の数も大切だけれど、人の質、そこで頑張っていくんだというそういう思いが、そういう味となり形となり伝えてくれているのかなっていうことを実感することができて幸せでした。
 川俣町の方では、7月にオープンしたばかりの新しい施設を拝見し、そしてあちらでも軍鶏とか納豆とか、昔から取り組んでいるものをいかした川俣町ならではの復興を自らの力で取り組んでいこうという姿勢を垣間見ることができました。本当に心が洗われるような、まだまだ困難が続くけれども、困難の中にいる人たちがこれだけ勇気を持って取り組んでいることを知ることができて、たいへんありがたい、そしてありがたいだけではなくて、福島の問題は支えるという次元ではなくてやはり、国として責任を持って、皆さんが納得するまでとことん取り組んでいくという、そういうことなのだということを、改めてお誓いしたいと思います。

福島県知事との会談

問:
 ありがとうございます。あと一つ、我々報道陣が出た後に、内堀知事とどのようなやり取りがあったんでしょうか。
答:
 知事は、なぜ私が一番目に訪問する場所を福島県にしたのかをずっと考えていたそうです。で、少し前の記者会見で私が実はこういうことがあってという話をしたことを聞いていただいて、とてもうれしかったと言っていただきました。知事からいただいた財源、人、それに消防の問題、これらについても今、年限はとりあえずは決まっています、何年までという。だけどやはり、その人たちが幸せになれているかどうかをちゃんと確認したうえで、知事が進めようとしている復興に最大限の協力ができるようお約束をすることをお伝えしました。

被災地への職員応援

問:
 日本経済新聞の天野と申します。
答:
 御無沙汰です。
問:
 御無沙汰しております。今日、人という話がさっき知事からもありましたけれども、介護人材とかが原発被災地では不足しています。総務省には「地域おこし協力隊」という制度がありますが、原発被災地に採用する、あるいは原発被災地の自治体が採用することを後押しする考えはありませんでしょうか。
答:
 どの人ということでなく、まず今日双葉町でも浪江町でも町長さんが真っ先におっしゃったことは、「応援職員の皆さんが頑張ってくれているおかげでうれしい。引き続きやっぱりこういう力が欲しい。」ということだったので、今求められている人材、町長さんたち現場が求めておられる人材については、ちゃんと継続的に御心配がないよう、橋渡しできるように頑張ります。その他の地域おこし協力隊、これは今、例えばふるさと納税なんかでずいぶん頑張ってくれていて、今度別途違う出張でその人たちとのお話を直接聞く機会もやっとできるわけですけれども、とにかくむしろ私たちがこの人がどうということよりも、復興のステージで必要な人って変わってくると思うんですね。それで町なり県なり、関わっている人たちが今度はこういう人材が欲しいということで、どんどんリクエストしていただくことで、私たちが今持っている人材のグループから橋渡しもできるだろうし、また新たな人たちのグループを作ることもあるのかなということで、やはり改めて今日は、人は力だと、そしてまた人がなくてはふるさとは守られないのだということを教えていただいたんで、そこは大切に、バリエーションが持てるように、何かできないか工夫を考えてみたいと思います。

ふるさと納税の返礼品見直し

問:
 テレビ福島の杉浦と申します。今お話にあったふるさと納税について少しお伺いしたいんですけれども。総務省からの通知で返礼品を寄附金の3割以下に、また、家電や貴金属を返礼品にしないようにと通知がありました。で、その影響で県内でも前年より大幅に寄附金を下げるといったことがありました。また、県内では、被災地の方では特に、地場の産業がなくなってしまった、減ってしまったということで、企業の応援で家電を返礼品にしようというところもあったんですけれども、それが見直しをしなければいけない状態になってしまったんですね。そこで、総務省の方で今後改めなければいけないポイントであったり、また今後の総務省でのふるさと納税についての見解ありましたら、聞かせていただきたいんですけれども。
答:
 ふるさと納税が一番大切にしていることは、ふるさとを離れた人たち、また、その地域、福島にいない人でも、福島を愛する人たちが、自発的に寄附をすることで、そしてそれを受け取ったそれぞれの地方自治体が、自分たちに必要なものを、創意工夫を持って一律じゃなく、使っていけるという、それは地方自治、地方分権を円滑に進めていく人の知恵だと思っています。ただ、少し前まで、返礼品というものも自然発生的に生まれてきているんだけれども、それによってこの議論が違う方向に行ってしまったのが残念かなと思います。ただ、これまで総務省は、通知という形で、やんわりとですね、あまり一部行き過ぎてしまうと、他の人たちの取組も無になってしまうから、そこらへんは、これを決めるのは、地方自治体のトップの人たちですから、やはり自分たちのことばかりではなく、地方全体が伸びていくことを考えて検討してねっていう、命令ではないんだけど、やっぱり役所が出すとどうしても、きついようにとられちゃう。で、私自身はそれで充分だと思っています。それを受け止めた地方自治体のトップがどう判断するかにお任せしたいと思うし、やっぱり今日も、双葉町はまだですけれども、浪江町でも、川俣町でも、復興のスタートを切って、また僅かな人しか帰ってきていないけれども、でも、何十年前からこれをやっているんですっていう話を聞きながら、それがやっぱり、いい意味で返礼品となり、もらう人が喜ぶとともに、PR、福島のここにこんなものがあるんだと。あとはやはり農林水産業がどうしても自力では厳しくなっていく中、そういうふるさと納税の消費力によって生産者が意欲を持ってくれる。そういうこともぜひ考えて欲しいと思います。返礼品がふるさと納税のコアじゃありませんので、そこをやっぱり福島県の人たちも、いっときはそういうこともあったけど、元気を出して、自分たちのいいものをどんどんお披露目してもらいたい、流通してもらいたいなと思います。頑張ってください。

消防力の確保

問:
 NHK福島の渡辺と申します。よろしくお願いします。先ほどの知事とのやり取りの中で、消防力の確保ということが知事からありましたけれども、原発事故の影響とか、人が減っているとか、元々の過疎の問題とかも含めてあるんですが、それについて、今後総務省として何か考えていらっしゃるというか、話を受けて大臣としてこれからどう取り組みたいと考えていらっしゃいますか。
答:
 実はそのことは既に問題となっていて、一応あの今のところある年限までっていう特別の扱いがあるんですね、交付金の話とか。それは今からもう一度しっかり現状と見合っているかどうか、本当に十二分に消防の人たちが機能できるような復興ができているかどうかっていうことをきちんと精査して検討、答えを出したいと思います。今日も浪江の消防署、仮設のところに行きましたけれど、本当に大変だなと思います。ようやく来年度には新しく消防署ができるって言われているけれど、あれだけの多くの機材とか、特に原発関係のものを含めてですから、相当大変な思いをしてくれていることはよく分かりましたので、その人たちの努力が無にならないように、先々にもつながっていくような形で取り組んでいきたいと思います。どうしても当面決めていたことってあるじゃない。でもそれが現状とずれることは往々にしてありますから、柔軟にね、さっき申し上げたように、被災された方が満足してもらえるまで、幸せだと、御自身たちが受け止めてくれるまでは私たちは責任があるっていうことですね。それは肝に銘じておきたいと思います。
問:
 NHKの宮内と申します。知事からの財源の話は震災復興特別交付税の話ということでいいんですよね。
答:
 そうです。今まで取組んできていることですから。

被災地の普及・復興への総務省としての取組

問:
 ちょっと繰り返しになるんですけれども、改めて、その復旧・復興への総務省、総務大臣としての思い、どのように取組むかというところを。
答:
 まず、復興大臣にも、今日福島県に最初に入らせていただくという話をしました。で、何度か私も一議員として入ることができたけれども、今回は大臣という立場をいただいたので、より深く、厳しさの増す場所まで自分自身で拝見することができたので、思いがますます強くなりましたし、総務省というのは地方を支える、でもやっぱり、今一番福島県の人たちにとって、私たちが力強い仲間であらねばならないという、そういう思いで役所の皆さんに話をしたいなと思います。

問:
 ほか、よろしいですか。はい。それでは、以上で終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
答:
 お疲れ様でした。

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