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会見発言記事

高市総務大臣閣議後記者会見の概要

平成27年9月25日

冒頭発言

 皆様、おはようございます。
 今朝は、官邸で、すべての女性が輝く社会づくり本部、閣議、閣僚懇、続けて、月例経済報告等に関する関係閣僚会議がございました。


【消費者物価指数】

 本日の閣議におきまして、私から消費者物価指数について報告をしました。そのポイントについて説明いたします。
 消費者物価指数について、8月の全国の生鮮食品を除く指数は、前年の同じ月に比べ0.1%の下落。下落となりましたのは、平成25年4月以来2年4カ月ぶりのことです。これは、「ガソリン」、「電気代」の値下がりなどによるものです。
 一方で、食料及びエネルギーを除く指数は、前年の同じ月に比べ0.8%の上昇と、7月は0.6%でございましたから、上昇幅が拡大しました。
 原油価格下落によります「エネルギー」価格下落の影響を除きますと、物価の上昇基調は8月も続いていると見ています。
 詳細につきましては、担当課に確認をお願いします。


【国勢調査のインターネット回答(1)】

 次に、国勢調査について申し上げます。
 平成27年国勢調査におきましては、9月10日から20日にかけてオンライン調査を実施いたしましたが、11日間で、パソコンやスマートフォンから1,900万件を超える御回答をいただきました。これは、平成22年国勢調査の世帯数を母数にすると、36.9%のオンライン回答率となります。
 これを都道府県別に見ますと、お配りしております資料にもございますように、滋賀県が最も高く48.4%、次いで、富山県、岐阜県、愛知県、奈良県となっております。
 全体的に見まして、各世帯の皆様に御理解をいただき、想定よりも多くのインターネット回答をいただいたと思っております。
 既にオンライン回答された世帯以外につきまして、紙の調査票による調査も始まりますので、引き続き、国勢調査への御理解と御回答をお願いしたいと思います。


【「個人番号カード・公的認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」の開催(1)】

 続けて、個人番号カード等について申し上げます。
 来月10月5日より個人番号の通知が始まり、来年1月からは、個人番号カードの交付が開始されます。
 「個人番号カード」及びカードに搭載される「公的個人認証サービス」は、官民での利活用の普及を図ることによりまして、行政事務の効率化とともに、国民生活の利便性の一層の向上が期待されます。
 こうした中で、総務省では、私の主宰で「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用の推進の在り方に関する懇談会」を、9月29日より開催することといたしました。
 本懇談会では、国民利用者の方々に対し、利便性を具体的に実感いただけるような個人番号カードの使い方の可能性をお示しするとともに、その実現に向けた具体策について検討していただく予定です。
座長は、東京大学大学院教授の須藤先生にお願いをする予定です。
 当面は、年内に中間的な取りまとめを行い、来年夏頃には一定の取りまとめをお願いすることを考えております。
 この詳細につきましては、後ほど事務方から説明をさせることにします。

 私からは、以上です。


質疑応答

第189回通常国会を振り返って

問:
 幹事社の日本経済新聞です。1問お伺いします。戦後最長の延長幅だった今国会も、今日で実質的に会期末となりました。今国会は、安全保障関連法を巡って一部混乱し、他省庁では重要法案の成立を見送ったケースも相次ぎました。今国会を振り返って受け止めと、国会運営の在り方についてお考えをお聞かせください。
答:
 第189回通常国会について、安倍総理は、日本経済の再生、東日本大震災からの復興、外交・安全保障の立て直し、地方創生や女性が輝く社会の実現など、戦後以来の大改革に取り組むという強い決意の下で、「改革断行国会」と位置づけられ、重要法案が様々提出をされました。
 今年の1月26日から、戦後最長の会期延長を経て、245日間に渡りまして、与野党議員の皆様の精力的な御議論がなされました。
 私が所管する内閣提出の法律案等は、全て成立または承認をいただけたところでございまして、議員の皆様、また、国民の皆様の御理解に対し、感謝を申し上げます。
 国会運営の在り方につきましては、これは国会において御議論の上で進められていることでありますので、政府としてのコメントは差し控えます。

携帯電話料金の引下げ

問:
 フジテレビ、富田です。本日、iPhone6sが発売になりました。携帯各社は新たな料金サービスで、値下げなどに少しずつ踏み切ってきているようではあるのですけれども、大臣からも先日発言がありましたとおり、料金の多段階化みたいなものがありましたが、その後、進捗状況はいかがでしょうか。
答:
 先般申し上げましたとおり、今後、有識者の検討会を作りまして、年内に一定の結論を出し、当然、事業者の皆様にも御理解をいただかなければなりませんので、しっかりと詰めながら、更に通信料金コストの引下げに向けて、検討を進めたいと思います。
 私自身も、このシルバーウィークの間も、いろいろ本を読んだりして、自分なりに考えてみました。検討の方向につきましては、有識者の先生方にも相談をしなければならないのですけれども、本日は、おおむね現段階で考えられるような方策、そして、その検討の枠組み、有識者の皆様のリストにつき、今朝、官房長官に御説明申し上げ、夕方、安倍総理に御説明を申し上げるという段取りになっております。

国勢調査のインターネット回答(2)

問:
 朝日新聞の内藤です。先ほど発表された国勢調査のオンライン調査の実施状況なのですが、まだ詳しく拝見できていないのですけれども、都道府県別でインターネットの回答率に差があると思うのですが、これはどういう理由によってこういう差が生じていると見られるんでしょうか。
答:
 理由については即答をしかねますけれども、インターネットを活用した今回の国勢調査は、初めてのビッグチャレンジで、当初、目標1,000万件といたしておりましたので、インターネット回答につきましては、総務省では様々な媒体を使って広報を展開しましたし、各都道府県や市区町村におきましても、それぞれの地域でイベントなど通じてオンライン調査をPRしていただいた、そういう効果もあったと思います。地域によって、そういった取組が違ったのかもしれません。

「個人番号カード・公的認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」の開催(2)

問:
 NHKの木下です。個人番号カードの関連で一つお伺いいたします。今回、利便性の向上ということで、利活用に関して懇談会を開かれるということなのですけれども、一方で、いろんな情報が結びつけられたりとか、なりすましであるとか、そういった国民の不安も多い中で、個人番号カードの普及の一方で、セキュリティの対策というのは、総務省としてはどのように取り組んでいくお考えですか。
答:
 個人番号カードにつきましては、この施策を政府として進めると決まった時点から、同じ進めるのであれば、まずは行政コストの削減にしっかりと結びつけていかなければなりませんし、それから、多くの国民の皆様にとって、自分の情報を自分できっちり確認できる、そういう利便性というものも必要でしょうし、できるだけ多くの方に、個人番号カードができて便利になったなと思っていただく、そういったことは絶対に必要だと思いました。私がこの検討を来年の夏を目途に最終的な取りまとめをと申し上げましたのは、また来年の成長戦略なども見据えた時期の設定をさせていただいております。
 セキュリティについては、累次に渡って、住基システムをインターネットから分離するように、地方自治体に対してはお願いし、特別交付税措置を行うということにしております。
 最初はまだ切り離しができていないという自治体もございましたが、10月5日の段階で、全ての市町村が分離を完了する見込みになりました。ですから、地方自治体のセキュリティ対策というのは、しっかりとできてきたと思っております。
 ただ、サイバー攻撃を仕掛けようとする側は、様々な方法を用いて、そしてまた、攻撃の方法についても進化をしております。例えば、アメリカなどでソーシャルセキュリティナンバー、古くから普及しておりますけれども、そこまでもまたネット攻撃が行われて、様々な問題も発生したと聞いておりますので、不断の努力、攻撃は一定程度発生するということを前提にしたリスクの最小化、これに向けてはずっとずっと、政府を挙げて取り組んでいかなければならないと考えております。
 非常に長い取組になるかと思いますけれども、「常にリスクは最小である」、「国民の皆様に安心して使っていただける」、「万が一攻撃が発生した場合にも、個人の情報が特定される形で流出しない」、こういった形の取組を、研究開発とともに、また、政府全体、それからまた地方自治体全体で共有できるように、取組は続けていかなければいけないと考えております。

企業版ふるさと納税

問:
 共同通信の隈本と申します。企業版ふるさと納税についてお伺いしたいのですが、政府内で検討が進んでいると思いますけれども、舛添東京都知事からは、税はサービスを受けた土地に支払うのが基本であるとか、税収減につながるということで反対意見なども出されておりますけど、その点について、地方税を所管する大臣としてどのようにお考えでしょうか。
答:
 先般から、企業版ふるさと納税についても、各新聞などで報道されております。企業版ふるさと納税については、内閣官房から平成28年度の税制改正要望が提出されているということは承知しています。地方創生を推進するといった考え方に立って提出されたものだろうと受け止めてはいるのですけれども、総務省としても、要望を踏まえた制度の在り方については、必要な検討をしてまいります。
 8月末に提出された内閣官房の要望には、一部報道されておりますような、寄付額に対する控除割合とか、そういった具合的なことは盛り込まれておりませんでしたので、現段階で私は具体的な制度案については承知をしていません。
 東京都からの御意見があるということも承知をしておりますけれども、具体的には今後、平成28年度の税制改正に向けたプロセスの中で、検討されるということになると思っております。

問:
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。では、ありがとうございました。
答:
 どうもお疲れ様でした。

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