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会見発言記事

高市総務大臣閣議後記者会見の概要

令和2年6月26日

冒頭発言

   皆様、おはようございます。

就職氷河期世代支援のための地方公務員の中途採用予定別ウィンドウで開きます

   就職氷河期世代支援のための地方公務員の中途採用予定について、ご報告を申し上げます。
   昨年6月に閣議決定された「就職氷河期世代支援プログラム」により、本年度から3年間が集中取組期間とされております。
   これを踏まえまして、去る1月23日に、私から、全国の都道府県知事及び市区町村長の皆様に手紙をお送りしまして、就職氷河期世代を対象とした地方公務員の中途採用を積極的に進めていただくよう、お願いしました。
   その結果が、取りまとまりましたので、本日公表いたします。
   本年度から3年間で、就職氷河期世代を対象に含む試験による中途採用予定者は、現時点で5,567名でございます。このうち689名は、就職氷河期世代のみに特化した試験による採用となっております。
   大変意欲的にお取組をいただきました首長の皆様に、この場を借りて御礼を申し上げます。
   詳細につきましては、自治行政局公務員部公務員課にお問い合わせをお願いします。

   私からは、以上でございます。


 

質疑応答


就職氷河期世代支援のための地方公務員の中途採用対応

問:
  ご発言のあった就職氷河期の関係でお伺いしたいんですけども、新型コロナの影響もあってこの世代に向けた支援というのは非常に重要になってるかと思いますけども、採用を予定しない自治体も一部あるかと思います。採用拡大向けた総務省としての支援、具体的にどのようにお考えか教えていただけますでしょうか。

答:
  就職氷河期世代支援のための中途採用につきましては、令和3年度分、4年度分の採用を中心に、現時点では、検討中の団体が多数ございます。
  さらに検討を進めていただき、より多くの中途採用が行われるように働きかけてまいりたいと存じます。


発信者情報開示の在り方に関する研究会

問:
 昨日、発信者情報開示の在り方研究会がありましたけれども、発信者の電話番号を含めることだとか、新しい裁判制度に関する内容も固まりましたが、スピード感をもって取組に当たっての決意を改めてお伺いいたします。

答:
 総務省では、インターネット上の権利侵害情報への対策としまして、4月に有識者会議を設置して、「プロバイダ責任制限法」に基づく開示対象となる発信者情報の追加、開示手続を円滑化する方策などについて、検討をいただいてまいりました。
  昨日の第3回会合では、「発信者情報の追加」や「新たな裁判手続の創設」などの各課題につきまして、論点整理の議論を行っていただきました。
  昨日のご議論では、「新たな裁判手続の創設」の考え方について、概ねご賛同をいただいた上で、具体的な制度設計については、構成員の先生方から様々なご意見を頂戴いたしました。
  より迅速で効果的な被害者救済の実現に向けまして、引き続き、議論を深めていただき、7月の中間取りまとめにおいて可能な限り全体的な姿をお示しいただいた上で、スピード感をもって必要な制度改正を行ってまいりたいと考えております。


Beyond5G推進戦略懇談会

問:
 同じく昨日Beyond 5Gの方の有識者会議、提言が取りまとまってきましたけども、大臣の受け止めと今後どのようなところに力を入れていきたいとお考えでしょうか。

答:
  皆様ご承知のとおり、総務省では、「Beyond 5G」を積極的に推進しております。昨日に開催した有識者会合で「推進戦略」の取りまとめの議論が行われました。
  今後、我が国が、「Beyond 5G推進戦略」に基づいて、世界に先駆けて光ファイバなどの基幹インフラを整備した上で、Beyond 5Gの社会実装を実現していくことは、「ポストコロナ」時代への備えとしても、まさに時宜を得た取組だと考えております。
  このBeyond 5Gの推進に当たりましては、グローバル展開を見据えて国際連携を図るとともに、我が国の強みを活かしたイニシアティブを発揮していくことが、きわめて重要だと思います。
  具体的には、今般取りまとめていただいた「ロードマップ」に基づきまして、世界最高レベルの研究開発を支える大胆な「電波の開放」や、高度なサービスの市場展開を見据えた社会の「徹底的なデジタル化」など、これからの5年間を目途に、優先順位を付けながら、集中的に取組をしてまいります。
  それによって、日本をBeyond 5G開発・実証の魅力的な拠点として、世界中から優れた人材やアイデアを結集して、国際競争力を強化していくことに、特に、力を入れてまいりたいと考えております。


サプライチェーン・リスク対策

問:
 今の質問に関連してなんですけれども、昨日の戦略提言中でも触れられていましたが、現状、日本の基地局のシェア並びに知財の面でも海外勢に後れを取っているのが現状だと思うんですが、これについての大臣の受け止めと、それから、中国勢中心にシェアが高いことによって、サプライチェーン・リスクというものも発生しかねない状況にあります。これについてのお考えをお伺いいたします。

答:
  確かに、5Gを考えますと、日本よりも優れた展開をしておられる国、企業がございます。
しかしながら、日本の中でも5GやBeyond 5G の普及を図って、社会全体のデジタル化を実現することが大事でございますので、「サプライチェーン・リスク対策」を適切に講じることは、ご指摘のとおり、非常に重要な視点だと考えております。
 この通信ネットワークにおいて、情報の「窃取」「破壊」「システムの停止」といった、悪意のある機能が組み込まれた製品を使用しないようにすることが、きわめて重要になると考えております。
 総務省では、「全国5G」につきましては、携帯電話事業者に対する昨年4月の周波数割当てに際して、また、「ローカル5G」につきましては、それぞれの導入主体への免許におきまして、この「サプライチェーン・リスク対策」を含む十分なサイバーセキュリティ対策を講じることを条件として付させていいただいております。
 「Beyond 5G」につきましても、信頼性の高い機器を開発して、安心できるサービスを実現するためには、海外の戦略的パートナーと連携して国際標準化を進めることによって、特定のベンダーに依存しにくい規格としていくことが必要だと考えております。
 先日、自民党の情報通信戦略調査会の山口俊一会長ほか、「サプライチェーン・リスクに関するワーキングチーム」の皆様からも、このサプライチェーン・リスク対策の充実と強化に関するご意見を賜りましたので、それらもしっかり参考にしながら、関係事業者によるサイバーセキュリティ対策への取組を着実に促してまいりたいと考えております。


マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善WG会合

問:
  今週開かれたマイナンバー制度に関連するワーキンググループの会合で、検討課題としてマイナンバーカードの運転免許証との一体化ですとか、教育分野への活動が上がっていたんですけれども、今後の進め方についてお考えがあればお聞かせください。

答:
  官房長官のご指示によってスタートしたワーキンググループでございますけれども、この会議では、第1にマイナンバーカードの利便性の抜本的向上、第2にマイナンバーカードの取得促進、第3にマイナンバー制度の利活用範囲の拡大、第4に国と地方を通じたデジタル基盤の構築、第5にマイナンバー制度及びデジタル・ガバメントに係る体制の抜本的強化といった、5つを検討課題として、有識者の皆様から様々なご意見をいただきました。
  報道されているような課題も含めて、今後、ワーキンググループで早急に論点の整理を行って、年内に工程表を策定することとされております。
  マイナンバーカードの利活用シーンの拡大については、既に昨年12月の「デジタル・ガバメント閣僚会議」において、健康保険証や介護保険被保険者証など、各種の資格確認を可能とすることを盛り込んだ工程表が決定されました。
  また、本年6月5日の閣僚会議では、学校健診情報の提供開始に向けた環境整備を含む利活用の追加措置が決定されております。
  この新たなワーキンググループでの議論を通じまして、国と地方公共団体が協力して、住民目線に立ったマイナンバー制度やマイナンバーカードの利便性向上が図られる取組につなげていきたいと考えております。
  これまでの工程表で決まったことを、関係府省、特に厚生労働省関係のものが多くございますけれども、しっかりと前倒しをして、実施していただきたいということは、私の方からもお願いを申し上げております。


NTTとNECが次世代無線技術で資本業務提携

問:
 今まで出てきた5G関連の話と関係するかもしれませんが、昨日、NTTがNECに資本業務提携をしました。今まで日本企業が基地局とか5G関連の技術で世界展開することの難しさというのは、かねて総務省でも指摘されてきたと思いますけれども、そのあたりの解決につながっていくかどうかという点を含めて、大臣の受け止めをお願いいたします。

答:
 非常に大きなニュースになりましたね。
  NTTとNECが最先端の技術・製品について「共同研 究開発」と「グローバル展開」を目指す資本業務提携を発表されたということでございます。
  一般論として申し上げますけれども、日本発の最先端技術によって、高い信頼性を持ち、利便性の高い製品が開発され、グローバルに展開されることは、我が国の産業競争力の強化だけではなくて、次世代通信インフラにおけるセキュリティ確保の観点からも、きわめて重要だと考えておりますので、両者の取組の進展に大いに期待をいたしております。

問:
 ありがとうございました。それでは、これで終わりにさせていただきたいと思います。

答:
 どうもありがとうございました。

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