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会見発言記事

高市総務大臣閣議後記者会見の概要

令和2年9月15日

冒頭発言

 皆様、おはようございます。
 冒頭、特にございません。

質疑応答

住民票の交付申請に係る訴訟

問:
  LINEを使った住民票の交付サービスを巡って、サービス提供会社が10日に適法性の確認を求めて総務省を提訴しました。この提訴の受け止めと、総務省として、このサービスに対するお考えを教えてください。
答:
  訴状が到達しておりませんので、訴状の内容についてのコメントはできませんが、訴訟を起こしたのはLINE社ではなく、同社のサービスを利用して、画像情報のみで住民票の写しのオンライン申請サービスを提供している会社だと伺っております。
  マイナンバーカードの電子証明書を使わないこのような手法につきましては、
  第1に、本人確認書類や本人の画像の信憑性が明らかではない、
  第2に、画像データ送信時の改ざんの有無が検知できない、
  第3に、送信された情報が真正に成立したという推定効も働かない、
  このようなことから、住民基本台帳法上求められている本人確認がなされていないという問題があると考えております。
  このため、総務省としましては、市区町村に対し、今年4月3日付で必要な通知を行いました。
  住民基本台帳事務が適切に運用されるよう努めてまいります。

NHKのインターネット活用業務

問:
  NHK前田会長が、9月10日の記者会見で、「ネット業務は補完というより本来業務という方が普通、ないしは実態に合うのではないか」という趣旨の発言をしました。これについて、大臣はどのようにお考えか教えてください。
答:
  ご指摘の発言については承知いたしております。
  放送法第20条で、インターネット活用業務は「任意業務」とされており、「本来業務」とは制度上の位置付けが異なります。
  この放送法第20条の中で、インターネット活用業務の実施には「過大な費用を要するものでないこと」とも規定されております。
  現行の放送法に基づいて申し上げますと、この法律は、現在は「テレビ受信機の設置」を基準とする受信料制度に基づいて、NHKの業務範囲に関する規律を設けております。つまり、受信料制度の在り方に関する議論抜きに「本来業務」と位置付けること自体が難しいものでございます。
  インターネット活用業務の在り方につきましては、有識者会議でも検討いただいております。
  放送・通信融合の時代と言われておりますから、新たな方向性を切り拓いていかなければいけない、検討しなければいけない、そういう局面でございます。
  本日行われる会合でも議論が行われると思いますので、検討いただいた結果を踏まえて、対応してまいります。

携帯電話の料金と電波利用料

問:
  携帯電話料金について伺います。週末、菅新総裁が電波利用料の引き上げに言及されましたが、それについての受け止めをお願いいたします。
答:
  携帯電話料金の値下げと電波利用料の引き上げというご主旨での発言であったと思うのですが、その詳細、その関係性について私は伺っておりませんので、現段階で総務大臣としてのコメントが非常に難しいことはご理解ください。
  一般論として申し上げますと、電波利用料は電波利用に関する共益事務の費用に充てるために、その受益の程度に応じて各免許人にご負担いただくものでございます。

自民党総裁選

問:
  昨日、自民党総裁に菅官房長官が正式に決まりました。受け止めと期待をお聞かせください。もし差し支えなければ、誰に投票したかも教えていただければと思います。
答:
  この場は総務省としての見解を説明する場でございますので、自民党総裁選挙についてのコメントは、差し控えさせていただきます。

ドコモ口座を通じた預金不正引出し事件

問:
  ドコモ口座を通じて不正に銀行預金が引き出されている問題で、昨日、NTTドコモが会見を開いて、被害が拡大している状況が公表されました。これに対する受け止めと、総務省として何か対策を講じるようでしたらお考えをお聞かせください。
答:
  今回の事案は資金決済法に基づくサービスに関するものですから、基本的には金融庁の所管でございます。
  しかしながら、総務省としましても、先週の木曜日にNTTドコモ及びゆうちょ銀行からヒアリングを行い、被害や対応状況を伺った上で、セキュリティ強化や被害者対応についてお願いをしております。
  前回の会見でも申し上げましたが、特に、生活者の視点で申し上げますと、ご高齢の方、障害をお持ちの方、過疎地にお住まいの方など、頻繁に通帳の記帳に行けない方もいらっしゃいます。また、スマートフォンで残高確認ができない方も多々おられるはずでございます。
  その場合、ご自身が被害に遭っていても、気づくのが随分と先になってしまって、被害が更に拡大する可能性がございます。
  各銀行のご判断ではございますけれども、より利用者目線に立っていただいて、ゆうちょ銀行も含めた銀行側において、「ドコモ口座」を通じた預貯金の引き出しを積極的にチェックしていただき、被害状況の確認に努めていただくことなど、被害に遭われた方々への対応に万全を期していただきたいと考えております。
  なお、先週、ゆうちょ銀行からヒアリングを行った中で気になった点がございます。
  ゆうちょ銀行が提携している即時振替サービス業者は12社ございます。この中で、既に6社について被害が生じているということでございます。つまり、NTTドコモだけではないということでございます。
  2社については、既に新規登録やチャージを停止しておりますけれども、残り4社は現段階でサービス継続中と聞いております。
  NTTドコモということで口座の状況をご確認いただくだけではなく、幅広く即時振替サービスに関して、不審な出金がないかどうかを、皆様に確認をしていただかなければならないと思っております。
  直接の所管ではないので少し言い過ぎたかもしれませんけれども、多くの方々の大切な財産は守られるべきものでございますので、あえて申し上げました。
  そしてまた、様々な金融機関におかれましては、金融庁が実施している「Delta Wall」など、サイバーセキュリティ演習に幅広く、できるだけ多くの職員に参加していただきたく存じます。
  また、総務省のNICTでも「CYDER」という大規模演習を行っております。自治体の職員だけではなく、民間の方々にも参加していただけるものでございますので、1人でも多くの、また、1つでも多くの業態の方々が、政府及び政府関係機関が提供するサイバー演習に参加していただくことも、非常に重要な時代になってきたと思います。

国勢調査における「かたり調査」

問:
  昨日から国勢調査の調査票配布が始まりました。早速、「かたり調査」みたいなものもあるように聞きますが、改めて、呼びかけなり、どういった対策を講じたら良いのかをお聞かせください。
答:
  昨日から国勢調査の調査書類の配布を開始しております。
  この国勢調査を装った詐欺や不審な調査には特段の注意が必要でございます。
  総務省では、警察庁や消費者庁と連携をして、ポスターやパンフレットなど、多数のチャンネルで注意喚起を行っております。
  また、各自治体でも、市民の皆様からの相談を受け付け、万一の場合は所轄の警察署と連携する体制を整備していただいております。
  国勢調査では、決して金銭を要求したり、クレジットカードの番号や銀行口座の暗証番号を聞くようなことは絶対ない、これは皆様によくよく知っていただきたいと存じます。
  今年は非接触型ということで、できるだけ国勢調査の調査員も、ポストに調査票を入れてインターフォンを押し、インターフォン越しに会話をする、このような方法を採っておりますけれども、国勢調査の調査員は身分を証明する「調査員証」や「腕章」を携帯しております。
  調査員でない者が国勢調査をかたって情報を得る行為は、統計法上の罰則の対象となります。ちなみに、「2年以下の懲役」または「100万円以下の罰金」ということでございます。
  どうか、国民の皆様におかれましては、国勢調査を装った不審な訪問者や電話などにご留意をいただき、仮に不審だと思われることがあった際には、速やかにお住まいの市区町村にお問い合わせいただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。

メルカリ出品事件

問:
  国勢調査の調査員に支給されている「令和2年国勢調査 総務省統計局」と書かれたバッグが、メルカリで販売されるという実態があります。大臣のお考えと、総務省としての対応をお聞かせください。
答:
  昨日、国勢調査の調査員が使用する手提げ袋がメルカリに出品されていたことが判明し、直ちにメルカリの事務局に連絡の上、出品の取下げを要請しました。
  調査用品は、国勢調査の事務遂行のために供与しているものでございまして、フリマサイトの売買に使われたことは、極めて残念でございます。
  また、こうした用品が、国勢調査を装った詐欺や、「かたり調査」に用いられる可能性もございます。
  これは国勢調査の安全な実施を損ないかねないことから、調査用品の売買は厳に控えなければなりません。
  地方公共団体と連携しながら、関係者に対して、しっかりとお願いをしてまいりたいと思います。
  調査員には「調査員証」と「腕章」を必ず身につけていただき、調査書類を手提げ袋に入れて持ち歩くようにお願いをしていますし、また、調査員は、調査終了後、その調査書類を国勢調査の手提げ袋に収納して、指導員または市区町村に提出することになっております。

問:
  では、以上で終わります。ありがとうございました。
答:
  どうも、お疲れさまでございました。
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