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会見発言記事

佐藤総務大臣閣議後記者会見の概要

平成21年7月28日

冒頭発言

 おはようございます。本日、平成21年度において各地方公共団体に交付する普通交付税の額を決定させていただきました。「平成21年度普通交付税大綱」を閣議報告いたしました。平成21年度の普通交付税の総額は14兆8,700億円でございまして、前年度に比べまして3,900億円の増となっております。詳細については省略をさせていただきたいと思います。
 続いて2点目でありますけれども、去る7月24日の九州北部地域の豪雨災害等に関する普通交付税の繰上げ交付について申し上げます。まず、災害によりまして亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族には心からお悔やみを申し上げたいと思います。被災された方々に心からのお見舞いも併せて申し上げたいと思います。九州北部地域では、今回の大雨等によりまして大きな被害が生じておりますが、このたび福岡県飯塚市が災害救助法の適用を受けたところでございまして、これを受けて9月に交付すべき普通交付税の一部を繰り上げて交付することといたしました。繰上げ交付額は10億8,500万円。交付決定日は8月4日火曜日、現金交付は8月5日を予定しております。なお、今後、災害救助法が適用される市町村が拡大すれば各地方公共団体の御意見を踏まえて、適切に対処をしていきたいというふうに思います。
 最後になりますが、本日の閣議の前に開催をされました緊急雇用・経済対策実施本部におきまして、これまでの経済対策の実施状況及び今後の取組について発言をいたしました。総額1兆円の「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」については、6月末までにすべての地方公共団体から実施計画が提出されておりまして、今後、交付対象事業の執行が進むものと考えております。また、今回の経済危機対策を受けまして、すべての都道府県及び9割を超える市町村において補正予算が編成されまして、その補正総額は3兆7,908億円になります。いわゆるデジタル・ディバイドの解消については、地域の情報通信基盤の整備に係る400億円超を関係市町村にできるだけ早期に交付する予定でございます。また、5月に導入をしたエコポイントの効果もございまして、6月の地上デジタル放送対応薄型テレビの出荷台数は、対前年比約30%増となっております。なお、定額給付金については、6月26日時点で全国の86%の世帯に給付が完了しておりまして、5月の家計調査の結果では、給付世帯の実収入を実質で約12%押し上げるなどの効果が現れているところでございます。
 以上でございます。

質疑応答

事務次官等会議

問:
 民主党の鳩山代表が事務次官会議を廃止して、閣議を活性化するということを主張されておるのですけれども、現在の事務次官会議につきましては、官僚内閣制の象徴であるというような指摘もあるわけですけれども、今後の選挙でも政官関係の一つの争点としてこの問題はあると思うのですが、大臣としては今の事務次官会議と閣議の関係は、このままでいいというふうにお考えなのでしょうか。
答:
 今のお話は報道等々で承知をしておりますけれども、もともと事務次官等会議というのは閣議の前の段階として、事前調整をする場でありまして、最終的な政府の意思決定はあくまでも閣議でなされているものと承知しております。そもそも各閣僚の意向を踏まえて事務方が調整するということが基本でありますし、事務次官等会議と閣議の結果が異なるケースがほとんど無いことをもっても、官僚主義という批判に対して、事務次官等会議を廃止するという主張はいかがなものかというふうに、私は疑問を感じております。
 したがって、私どもがしっかりと事務次官に言ったものが調整をされて、それが閣議に掛るということですから、決して事務次官が自分の意思をもって何かをやるということよりも、先ほど申し上げましたように、事務的な処理をするという会議でございますので、何ら、そこで形骸化したものがあるかどうかというのは、私は決してそういう方向には進んではいないのではないかなというふうに思います。

民主党マニフェスト(1)

問:
 民主党のマニフェストそのものについての評価というのを聞かせてください。
答:
 私もまだ詳しく見ておりませんので、詳しくは申し上げられませんけれども、閣僚懇談会でも、「各閣僚よく精査をして自分の考え方を少し持ち寄ってくれ。」という話がございましたので、これは官房長官を中心に。私どもの意見を取りまとめて、官房長官に提出したいというふうに思っております。
 今、まだすべてを把握しておりませんので、把握した後に、またお答えをさせていただきたいと思います。

アナログ放送の休止実験

問:
 先週ですね、アナログ放送の休止実験が石川県で行われましたけれども、どういう課題というのか、問題点が抽出されたのですか。
答:
 まだまとめができておりません。このアイディアは、副大臣当時に、私がやっていただきたいという申入れをして、実施をしたことでございまして、少し時間を掛けて、細かい資料を今精査中でありますので、出た時点でまたお話をさせていただきたいと思いますが、瞬時に出るものではありませんので、細かく整理をした上で発表したいというふうに思います。間違いなく効果が上がっていると思いますし、アナログが終わるというのは、こういうものだというのを珠洲市の皆さん方にお分かりをいただいたのかなというふうに思います。この間もどこかで発表させていただきましたけれども、アメリカの場合、ザーとなってしまうようなイメージなのですが、日本はちゃんと「見えなくなりますよ。」という案内を出しておりますので、それがどういう効果を生むか。また、お年寄りの方々が、どう反応をされたかというのも非常に興味深いところでございますので、これは今後の大切な資料として使わせていただくためにも、時間を掛けて整理をしていきたいというふうに思っております。
問:
 珠洲市はケーブルテレビの整備率が100%で、加入率は63%と高い特殊な地域なのですけれども、この珠洲市1か所だけでリハーサルは十分だとお考えなのですか。
答:
 いや、私はもう少し近づいたらですね、やってみたいということは事務方に言っておりまして、珠洲市が適当だったかどうかということも含めて、全体的に。まあそうですね、都市型と田舎型、珠洲市は田舎型、ケーブルがある所と無い所と。私は少し広めてやるべきではないかなということは主張しております。

夏の選挙

問:
 省の業務とは直接かかわりが無いのですが、解散から投開票日まで40日あってですね、ちょっと異例とも言える、事実上もう選挙戦は始まっていると思うのですけれども、あとは8月の選挙が明治以来百年ぶりだったりですね、夏の長い選挙を戦う大臣なりに心構えといいますか、こういうふうに臨みたいというのがあれば、公選法の範囲内でいいのですけれども、コメントをいただけたらと思います。
答:
 私自身は省に支障の無いように、なるべく地元に帰らせていただいて、選挙活動、政治活動をさせていただいております。とは言え、これからまた、例えば災害等もございますし、そういうところに備えなければいけないという府省の仕事ももちろんあるわけで、できるだけこれを両立していかなければいけないというふうに思っております。また、選挙が始まりますと党からの要請もございまして、地方に行くという話もあるので、非常に私にとっては厳しい選挙になろうかとは思いますけれども、政治活動を通じてですね、しっかりと仕事が滞らないように頑張るしかないというふうに思っております。
問:
 結構、猛暑の中の選挙だと思うのですけれども、それについてはどう思われますか。
答:
 ものすごく暑いですね。この連休三日で、いろいろと地元を回らしていただいたのですけれども、汗が噴き出すという感じでして、非常に厳しい選挙と言わざるを得ないと思いますが、各先生方もよく体の管理は、しっかりと整えながらですね、政治活動に当たっていただきたいなという思いは、自分なりに経験して思いました。それと、私どもとして見れば、40日間あるというのは、長いといわれますけれども、私にとっては非常に組織を固めるという意味では、逆にありがたいという感覚もございまして、しっかりと頑張っていきたいというふうに思っております。

民主党マニフェスト(2)

問:
 民主党のマニフェストの関係なのですが、内容を読みますと地域主権の項目で、ガソリン税の暫定税率の話とか、直轄事業負担金の地方負担の廃止とかがありますけれども、それについての評価とですね、あと、昨日も麻生首相が民主党のマニフェストの内容について、ばら撒き型で財源的な根拠が無いというような批判をされましたけれども、この財源の部分についての評価というのはどうでしょうか。
答:
 おっしゃられるように、財源の問題というのは少し分かりづらくなっているのではないかなというふうに、私は全部を把握しているわけではありませんけれども思います。今の例えば高速道路の無料化にしても、先ほど国土交通大臣がおっしゃられていましたけれども、2兆6千億円ほど掛るということは、ガソリン税で上がる税に匹敵すると。そういうものが全く無くなってしまう中で、どうやって道路を維持するのだろうというのが全く明確にされていない。したがって、それはどうして拠出するのかというと、どこかでまた財政出動しなくてはいけないということになりますから、その財源をどこから求めるのだというのが全く明確になっていない等々、たくさん厚生労働省でもあるとか、各大臣がですね、そういうお話をしたものを官房長官が取りまとめて、自由民主党で出すマニフェストに反映をしたいというお話がありましたけれども。ことごとく非常に耳触りのいいお話は随分しておられますが、ではそれに対する財源と言ったときに、私どもから考えて本当にできるのかなという思いをせざるを得ないというのが民主党のマニフェストではないかというふうに私は率直に思いました。
問:
 分権の内容については、自民党のマニフェストが出ていませんけれど、現行でも可能のような内容かなという気がしますけれども、それについてはいかがでしょうか。
答:
 私は知事会の御要望等々、本当にのんでもいいという発言を前々からさせていただいております。若干、税の部分で、それは知事さんたちも分かった部分だとは思いますので、若干そこは調整しなくてはいけないところもございますけれども、地方分権という感覚では、私はかなり進めていいという考え方をもっておりますので、地方になるべく負担が掛るような分権ということではいけないと思いますが、やはり地方が納得するような分権というのは当然進めるべきだというふうに、私は積極的に進めるべきだというふうに思う一人でございますので、どのようなことでもやはり地方がやりたいということに対しては、真摯に私どもも受け止めていきたいというふうに思っております。
問:
 よろしいでしょうか。ありがとうございました。
答:
 ありがとうございました。

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