総務省は、3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの導入に係る無線設備規則の一部を改正する省令案等について、平成25年5月1日(水)から同月30日(木)まで、意見募集を行ったところ、意見の提出はありませんでした。
また、同省令案等について、本日、電波監理審議会(会長:前田 忠昭 東京瓦斯株式会社顧問)へ諮問が必要となる事項について諮問したところ、原案を適当とする旨の答申を受けました。
1 改正の背景等
海洋レーダーは、陸上から海上に向けて電波を発射し、波浪によるエコー(海面の波による凹凸に共鳴して散乱する反射波)から、海流(流向、流速)等を測定するものです。
我が国では、国土交通省、海上保安庁、独立行政法人情報通信研究機構、大学などが、全国数十カ所で海流等の観測に適している3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの実験試験局を開設し、海流等の観測や海洋漂流物等の追跡・探査に関する研究を行っています。
また、昨年1月及び2月に開催された「2012年世界無線通信会議(WRC-12)」で短波帯等に無線標定業務が新たに分配され、3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの実運用が可能となりました。
これにより、今後、3-50MHz帯を使用する海洋レーダーによる海流等の観測や海洋漂流物等の追跡・探査を幅広く行うことができることとなり、気象海象情報の観測への応用や船舶の安全な航行への貢献が期待されます。
今般、3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの技術的条件が情報通信審議会で取りまとめられたため関係規定の整備を行うものです。
2 意見募集の結果
平成25年5月1日(水)から同月30日(木)までの間、意見の募集を行った結果、意見の提出はありませんでした。
3 電波監理審議会からの答申
本日、無線設備規則の一部を改正する省令案について電波監理審議会に諮問したところ、原案を適当とする旨の答申を受けました。
4 今後の予定
意見募集の結果及び電波監理審議会の答申を踏まえ、速やかに関係省令等の改正を行う予定です。