報道資料

※2　ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、タイ、シンガポール、ベトナムの10か国

 

 

　社会経済活動の基盤の一つである情報セキュリティ分野に関し、地域における情報セキュリティ水準の向上に資するとともに、これを通じて日・ASEANの関係強化・交流拡大を図るべく、ASEAN諸国との国際的な連携・取組を強化するための意見交換を行いました。（詳細は別添1参照）

日時等：平成23年3月7日（月）〜8日（火）、東京

主　 催：内閣官房情報セキュリティセンター、総務省、経済産業省

議　 長：日本（林良造東京大学大学院教授）及びマレーシア（マズマレク情報通信文化省通信部門局長）

出席者：ASEAN加盟10か国の経済・投資関係省庁及び情報通信関係省庁（別添2参照）の審議官・局

　　　　　 長等、ASEAN事務局、日本の内閣官房・総務省・経済産業省の審議官等

 

　政府が主導して情報セキュリティ対策を推進していくことが重要であるとの認識を引き続き共有しました。また、地域で共通する課題や解決の方策（セキュアな情報通信利用環境の構築、セキュアなビジネス環境の整備）等について議論し、具体的な協力事項として、日・ASEANで共同した意識啓発の取組等を進めることで一致しました。また、ASEANで今後作成する情報セキュリティのフレームワーク等の検討に日本としても貢献することを表明しました。

 

 

議論の概要は以下のとおりです。

 

 

（1）情報セキュリティ戦略

　日本及びASEANから、情報セキュリティに関する国家戦略について発表及び意見交換を行いました。重要な課題としては、新たな環境や技術への対応、サイバーインシデントに対する対応能力の向上、国民に対する意識啓発、国際連携の強化等があげられました。

 

 

（2）官民連携の推進

　情報通信、電気、水道等の社会の基盤となる重要インフラや企業においても情報セキュリティ対策を推進することの重要性を認識するとともに、分野横断的な重要インフラ防護の取組について相互のベストプラクティスを共有しました。

　情報通信分野における官民連携のセッションでは、通信事業者との連携に関するASEAN側の取組、ISP事業者間の国際連携の取組、及び国際連携に基づいたスパム、ボット、サイバー攻撃等への対策に関する日本の取組の紹介が行われ、安心・安全なICT環境の構築のため、日・ASEANで引き続き官民含め国際的な連携を強化していくことを確認しました。

　ビジネス環境整備のための情報セキュリティ政策のセッションでは、日本経団連及び民間企業からの発表も得て「地域経済の連結性の強化」及び「産業競争力の向上」ための情報セキュリティの役割を確認しました。その上で各国における情報セキュリティインシデントへの対応能力を向上するための日・ASEANのCSIRT（Computer Security Incident Response Team）間の国際連携及び企業の情報セキュリティを高めるための日・ASEANの取組に関して説明があり、引き続き日・ASEANの関連組織間で国際連携を強化していくことを確認しました。

 

 

（3）情報セキュリティ分野の意識啓発

　情報セキュリティに関する意識啓発の特色や課題について議論し、異なる社会的・経済的背景を持つ国同士が相互に学び、情報セキュリティ対策に取り組むことが重要であるとの共通認識にいたりました。また、意識啓発期間の検討やロゴの作成、資料の共有など日・ASEANで共同した取組を進めることについて一致しました。