総務省は、モザンビーク共和国運輸通信省との共催で、モザンビークの首都マプトにおいて地上デジタルテレビ放送に関する官民セミナーを開催します。本セミナーは、同国での日本方式(ISDB−T方式)による地デジシステム導入に向けた働きかけの一環として実施され、日本方式による試験放送もセミナーに合わせて開始される予定です。
1 日本方式による地上デジタルテレビ放送の海外展開
(1) 総務省は、外務省、放送事業者、メーカー等と連携しつつ、アフリカ、中米、アジア諸国に対して、日本方式による地上デジタルテレビ放送の導入に向けた働きかけを行っています。
(2) アフリカにおいては既にボツワナ共和国が日本方式の採用を決定しており、日本方式の採用国は我が国を含めて合計14ヶ国、5.8億人の市場規模に達しています。
(3) 諸外国での日本方式の採用は、放送関連機器市場への日本企業の進出機会を拡大し、我が国のICT産業の国際競争力強化につながるものとなります。
2 モザンビーク共和国での官民セミナーの概要
地上デジタルテレビ放送に関するセミナーを官民が連携して開催することにより、日本方式に対する相手国の理解を深め、同国における日本方式の早期の正式採用を目指します。
(1)日時 平成25年3月15日(金)
(2)場所 Indy Village(マプト)(予定)
(3)主 催 総務省、モザンビーク共和国運輸通信省
(4)後 援 在モザンビークブラジル大使館(予定)、在モザンビーク日本大使館
(5)プログラム(予定)
(a)来賓挨拶
(b)試験放送の開始セレモニー
(c)日本方式の紹介
(d)日本企業による展示ブース紹介
3 モザンビーク共和国で開始される試験放送の概要
日本方式は他の放送方式に比べて、(1)ワンセグを利用した携帯端末での放送視聴が可能であること(電力事情が悪い地域でも受信が可能、テレビ受像器を購入する余裕がない貧困層への供給が可能)、(2)データ放送が可能であること(文字・イラストを用いたニュースの送信、電子政府及び遠隔教育の実施が可能)、(3)防災のための緊急放送が可能であること(緊急警報放送の機能を用いた災害や疫病に関する情報伝達が可能)といった技術的な優位性があります。
これらの利点を現地において実証するため、日本方式の送信機(出力200W級)を設置して放送用の電波を発射し、デジタル放送が実際に受信できるようにします。
(参考)
モザンビーク共和国における試験放送のイメージ