平成181214

平成19年度税制改正案の概要

【テレコム関係】
  平成19年度税制改正 主要要望結果のポイント  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    (1) 地上放送施設デジタル化促進税制の拡充・延長  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
    (2) テレワーク環境整備税制の創設  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    (3) 減価償却制度の抜本的見直し  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    (4) 沖縄情報通信産業振興税制の拡充・延長  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    その他の改正事項  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・









〔連絡先〕
情報通信政策局総合政策課〔テレコム関係〕
  担当 笠木課長補佐、小笠原係長、岡本
  電話 03-5253-5718
  FAX 03-5253-5718




 1 平成19年度税制改正 主要要望結果のポイント  

  1 放送のデジタル化の推進
地上放送施設デジタル化促進税制の拡充・延長 (所得税、法人税、固定資産税、不動産取得税)
 地上デジタル放送を行うための施設の整備を促進し、2011年の地上デジタル放送への円滑な移行を目指すため、中継局の一部に対する措置の拡充等を行いつつ、2年間(一部については3年間)の延長を行う。

2 テレワークの拡大
テレワーク環境整備税制の創設 (固定資産税)
 企業におけるテレワーク環境整備を促し、テレワークの一層の普及促進を図るため、テレワーク設備(シンクライアントシステム等)への投資に対する特例措置を新たに行う。(2年間の措置)

3 国際競争力の強化
減価償却制度の抜本的見直し (所得税、法人税、法人住民税、事業税)
 企業の生産手段の新陳代謝の加速化を図るとともに、ICT産業の国際競争力の強化を図るため、償却可能限度額、残存割合を撤廃することにより、競争相手となっている諸外国と比べて遜色ないものとなるよう見直しを行う。

4 沖縄の振興
沖縄情報通信産業振興税制の拡充・延長 (法人税、特別土地保有税、事業所税、法人住民税、事業税)
 沖縄の振興に不可欠なリーディング産業の一つに位置付けられる情報通信産業の振興を図るため、適用要件の緩和等を行いつつ、5年間の延長を行う。






 1(1)地上放送施設デジタル化促進税制の拡充・延長  

【国税(所得税、法人税)、地方税(固定資産税、不動産取得税)】
  (1)目的        地上デジタルテレビジョン放送のための施設等の取得に伴う投資負担を軽減し、当該施設等の整備を促すことにより、地上デジタルテレビジョン放送の普及を促進し、国民視聴者にデジタル化の有する様々なメリットを早期に還元し、もって我が国の地域振興に資する。
  (2)対象        ア 国税  地上テレビジョン放送事業者(関東・近畿広域圏局を除く。)
           放送番組制作事業者(デジタル番組制作設備のみ)
       イ 地方税  地上テレビジョン放送事業者
  (3)対象設備  高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法に基づく認定を受けた実施計画に従って取得する次の設備
      国税、地方税(固定資産税)
 デジタル番組制作設備(デジタル撮像装置、デジタル副調整設備、デジタル記録・再生装置、デジタル素材伝送装置)
 デジタル送出・伝送装置(デジタル送出設備、符号化圧縮装置、多重化装置、デジタル変調装置)
 デジタル送受信装置(デジタル送信装置、給電線、デジタル受信装置、アンテナ、鉄塔)
 ※ 地方税(固定資産税)においては、デジタル編集装置も対象。
  地方税(不動産取得税)
    デジタル送受信装置(デジタル送信装置、給電線、デジタル受信装置、アンテナ、鉄塔)に係る家屋
  (4)税制特例  ア 国税   特別償却15%(平成20年度は13%、平成21年度は10%)
       イ 地方税  固定資産税 取得後5年度分について課税標準3/4
            一部の中継局については2/3 【今改正で拡充】
          不動産取得税  課税標準3/4
  (5)適用期間  ア 国税   平成19年4月1日〜平成22年3月31日(3年間)
       イ 地方税  平成19年4月1日〜平成21年3月31日(2年間)

【対象設備の概要図】
対象設備の概要図






 1(2)テレワーク環境整備税制の創設  

【地方税(固定資産税)】
  (1)目的  テレワークを導入していない事業者に対して投資インセンティブを付与することで、企業におけるテレワーク環境整備を促し、テレワークの一層の普及促進を図ることにより、業務効率化による企業の競争力向上、少子高齢化対策、地域における雇用創出効果、通勤負担の軽減、環境負荷軽減効果等に資する。
  (2)対象  テレワーク関係設備の導入を行う者
  (3)対象設備  シンクライアントシステム、VPN装置等
  (4)税制特例  取得後5年度分について課税標準2/3
  (5)適用期間  平成19年4月1日〜平成21年3月31日(2年間)


テレワークネットワークの構成図






 1(3)減価償却制度の抜本的見直し  

【国税(所得税、法人税)、地方税(法人住民税、事業税)】
  (1)目的        わが国のICT産業は、ユビキタスネット社会を世界に先駆けて実現することにより、国際競争を勝ち抜くことを期待されている。しかし、ICT産業は急激な技術革新の下で国際競争に直面しなければならない状況であり、日本の技術基盤の抜本強化が必要となる。減価償却制度の見直しにより、減価償却額の拡大によるキャッシュフローが設備投資にまわれば設備投資の活性化につながり、技術基盤の抜本強化を図ることが可能となる。
  (2)措置内容  ア 償却可能限度額(取得価額の95%)の撤廃
 既存の資産については、償却可能限度額に到達後5年間で均等償却
       イ 新規取得資産について、残存割合(10%)を廃止し、備忘価額1円まで償却できるようカーブを見直す(250%定率法の導入)
 250%定率法とは、まず、定額法の償却率(1 / 耐用年数)を2.5倍した率を償却率とす る定率法により償却費を計算し、この償却費が一定の金額を下回るときに償却方法を定率法から定額法に切り替えて、備忘価額まで償却する方法をいう。

【償却カーブのイメージ(法定耐用年数10年の場合)】
償却カーブのイメージ(法定耐用年数10年の場合)

【償却可能限度額、残存割合の主要国との比較(現状)】
   
  日本 アメリカ イギリス ドイツ 韓国
償却可能限度額 95% 100% 100% 100% 100%
残存割合 10% 0 0 0 5%






 1(4)沖縄情報通信産業振興税制の拡充・延長  

  ○ 目的  沖縄の振興には、観光産業と並ぶリーディング産業の一つに位置付けられる情報通信産業の振興を図ることが不可欠であり、情報通信産業振興地域、情報通信産業特別地区における情報通信産業の企業立地を促進し、沖縄経済の持続的発展の土台を築くことに資する。

<情報通信産業振興地域制度>
【国税(法人税)、地方税(特別土地保有税、事業所税、法人住民税、事業税)】
  (1)対象        情報通信産業振興地域において情報通信産業を営む事業者及び情報通信技術利用事業を営む事業者
  (2)対象設備(国税)
     機械・装置
    特定の器具・備品(電子計算機、デジタル交換設備、デジタルボタン電話設備、ICカード利用設備)
    建物、建物付属設備及び構築物(電気通信業、放送業等に係るものに限る)
  (3)税制特例  ア 国税 税額控除15%(建物及び構築物の場合は8%)
       イ 地方税  特別土地保有税  非課税
          事業所税 取得後5年度分について課税標準1/2(資産割)
  (4)適用期間  平成19年4月1日〜平成24年3月31日(5年間)

<情報通信産業特別地区制度>
【国税(法人税)、地方税(法人住民税)】
  (1)対象        情報通信産業特別地区において特定情報通信事業(iDC、ISP等)を営む、新規に創設された法人
 常時使用する従業員数が10人以上 【今改正で緩和】 等の要件あり。
 情報通信産業地域制度における投資税額控除との選択制。
  (2)税制特例  所得控除35%(認定を受けてから設立日の10年後まで)
  (3)適用期間  平成19年4月1日〜平成24年3月31日(5年間)  ※認定を受けることのできる期間

【情報通信産業特別地区/振興地域位置図】
情報通信産業特別地区/振興地域位置図






 2 その他の改正事項  

(1)  エンジェル税制の拡充・延長 (2年間:所得税、個人住民税)
ア 目的        スタートアップ段階にある新規事業に対するリスクマネーの供給不足を解消し、新規事業の育成・発展の促進に資する。
イ 対象  個人
ウ 措置内容
(ア)  特定中小会社が発行する株式を払込みにより取得した場合、一定の要件の下で、その取得した年分の株式等に係る譲渡所得等の金額から、その特定株式の取得に要した金額を控除
 
※ 特定中小会社につき、以下のとおり要件を緩和 【今改正で拡充】
中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に規定する特定新規中小企業者
  - 開発者が2人以上で全従業員等の10%以上という要件を満たす企業も対象に追加(設立2年未満)
 注 「開発者」とは、技術開発者、商品企画者、マーケティング担当者等をいう。
  - 売上高成長率が25%以上という要件を満たす企業も対象に追加(設立2年以上5年未満)
 注 「売上高成長率」とは前々期の売上高に対する前期の売上高の伸び率又は第1期から前期までの売上高の平均の伸び率をいう。
※ 特定中小会社の確認手続きにつき、以下のとおり事前確認制度を導入 【今改正で拡充】
エンジェル税制の要件に該当するベンチャー企業であるかどうかの確認手続きについて、現行の投資を受けた都度確認を受ける方法のほか、毎年度事前に確認を受ける方法を追加。
(イ)  上記(ア)の対象となる株式について、その取得の日から、その株式の公開の前日までの間に譲渡損失が生じ、その損失が、その年の他の株式等に係る譲渡所得等を上回る場合、その年の翌年以降3年間、各年の株式に係る譲渡所得等の金額から繰越控除
(ウ)  上記(ア)の対象となる株式について、その株式等に係る譲渡所得等を1/2に圧縮
エ 適用期間  平成19年4月1日〜平成21年3月31日

【特例措置のイメージ】
特例措置のイメージ

(2) その他
  1) 産業活力再生特別措置法関連税制の延長 (2年間:所得税、法人税)
  2) 中小企業等基盤強化税制の延長 (2年間:所得税、法人税)