団体名等 | 地域の国際化事業 | 具体的施策 |
秋田県 こさかまち 小坂町 7,704人 178.10km2 |
鉱山町として発展してきたことから、新たな鉱山所在市町村の地域振興策を探ることを目的として平成9年10月30日、31日に世界鉱山サミット・イン・小坂を開催した。世界40か国から約600人が参加した他、町民や中高生も参加し、環境保全とリサイクル、国際間協力などについて討議した。アメリカ・アスペン、ドイツ・フライブルクなど先進地からの事例紹介、多くの自治体からの意見発表を通じて、今後の地域活性化や住民生活の潤いと活力の創造に向けて、協力していくこととなった。 平成3年度から中国大連市とお互いの「アカシア祭り」が縁で、友好交流相互訪問が継続しており、記念植樹やアカシア祭り行事参加を通して相互に交流を深めている。 外国人が住みやすいまちづくりのために、交流の場として「国際交流広場」を整備するとともに、施設案内標識や観光パンフレットなどを和英並記している。 |
○世界鉱山サミット・イン・小坂の開催
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群馬県 おおいずみまち 大泉町 42,250人 17.93km2 |
住民の12%強を外国人が占めているという事情から外国人と共生できる町づくりという意識が生まれ、行政は「地区別三者懇談会推進事業」により、行政・区長・外国人が意見交換を行い、自治会運営の円滑化を図り、一方自治会内には「外国人役員」が誕生し、在住外国人にゴミ出し等地域のルールや行政情報を周知するとともに、外国人の意見・要望を行政側に伝達する役割を担うことで、「外国人に住みやすい地域づくり」が進められている。 ブラジル出身者が多いことから、町ではポルトガル語に対応した職員の配置、小中学校における日本語学級の設置等地域の実情に応じた事業が行われている。 英語指導助手の独自採用による英語教育の充実や、国際交流協会による日本語講座など各種講座に参加することで住民の国際化が図られている。 |
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東京都 きたく 北区 332,024万人 20.59km2 |
平成7年度から、地域住民・留学生・自治体職員の地域に根ざした交流を深めるために区内唯一の大学であり、約30か国、約360人の留学生が学んでいる東京外国語大学との提携事業を実施している。留学生を市民との接点の多い図書館等の区役所の職場に勤務させる短期国際交流員事業は、区民・職員との交流を図りながら、日本の生活文化や自治体行政について理解を深める機会を提供している。 区民による東南アジア保育支援実行委員会を組織して、区民が主体となりつつ、区・NGO・大学が共同で、タイから保育研修生を受け入れた他、保育教材、移動図書館用の自動車文庫の寄贈、区民派遣団による現地での保育指導等を実施した。 北区の国際化推進に協力することを希望する区民をボランティアとして登録し、区が実施する国際交流事業への参加、通訳・翻訳協力、国際交流紙の編集協力、災害時における通訳協力等のボランティア活動をしている。 |
○東京外国語大学との提携事業
○北区国際交流・協力ボランティア事業
○国際交流紙「グローバル・シンキング」の発行 ○区民海外交流事業の実施
○外国語版生活便利帳の発行 ○国際化に関わる意見聴取 |
長野県 ながのし 長野市 360,891人 404.35km2 |
長野市内の小中特殊学校(76校)が、各校ごとに長野オリンピック、パラリンピックに参加した国を一国づつ勉強し交流しようという一校一国運動を実施した。 この一校一国運動は、オリンピック開催時のみの一過性のもので終わらせることなく、現在も数々の取り組みが行われている。 また長野オリンピック、パラリンピック開催時に訪れる外国人選手、役員、観光客を心から歓迎し、長野のすばらしさを知ってもらおうと実施された市民レベルの国際交流活動「ハーティ長野運動」を実施した。 この事業は市内の全26地区がそれぞれ自主的な組織を作り、多くの市民が参加するとともに、各地区の特色を生かした活動は、訪れた外国人に大変好評で、市民一人一人が国際理解を深めることができた。 |
○一校一国運動(平成7年度から)
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鳥取県 ふなおかちょう 船岡町 4,863人 53.67km2 |
船岡町は、海から離れた中国山地の山あいの小さな町であるが、中国吉林省大安市と友好交流協定を締結し、「国際交流による地域活性化」を目指して官民一体で人的交流と物的交流(貿易による経済交流)を同時に進行させるというあまり例をみない交流スタイルで成果を上げている。 人的交流においては、行政が主体となり、児童生徒の絵画交換を行ったり、吉林大学東北アジア研究院に職員一名を留学派遣するなど、将来を見据え、異文化理解、国際化に対応した次代を担う人材の育成に努めている。 また、物的交流においては、船岡町及び大安市で交流の推進のために設立された民間貿易会社が両市町の全面的な支援のもと農産物等の直接取引を行っており、環日本海の経済交流推進に寄与するとともに、農業物資を県内の農家に安価に提供している。将来的には、輸入品を生かした地場産業振興、新産業の創出を目指すなど行政と連携・協力を図りながら、地域活性化に取り組んでいる。 また、国際協力という観点では、吉林省からの企業研修生の受け入れを周辺町村の商工会に働きかけ、4町商工会合同での研修生の受け入れを実現させた。 研修の受け入れ後も、非実務研修の講師に町の国際交流員を派遣するなどの支援策を実施している。 |
○友好訪問団の相互派遣事業 両市町代表団等の相互訪問(H8年度から) ○民間貿易会社の進める地域活性化事業
(平成7年度以降) ○商工会研修生の受け入れ事業
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佐賀県 にしありたちょう西有田町 約1万人 約38km2 |
田植唄を活かした地域づくりを目的とし、併せて田植唄をかけがえのない文化遺産として後世に残すため、「田植唄アジアフェスティバル」等により同じ稲作文化を持つアジア諸国との交流が図られている。 稲作文化を通じた文化交流のなかに「やきもの」を採り入れることで、町の主産業である農業・窯業の意義や尊さを同時に認識するとともに、この企画自体が観光資源となり地域経済の活性化にもつながている。 各プログラムの企画・運営には必ず住民が参加し、事業へ参加する海外ゲストや留学生の受入は全てホームステイで行われており、住民参加と地域の国際化が図られている。 また、平成8年に開催されたジャパンエキスポ佐賀’96「世界・ ![]() |
○田植唄アジアフェスティバルの参画 (平成2年〜)
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北海道 はこだてし 函館市 北海道国際交流センター |
全国の大学・専門学校等に在学している海外からの留学生を対象に道内の数多くの一般家庭の協力を得て、地域の人々との交流を深めるプログラム「国際交流のつどい」を実施している。 この事業は、受入家庭との交流はもとより農業漁業体験、地域の行事への参加等を通して日頃東京等の大都会ではかなえられない日本らしさを体験できる事業である。 本事業は20年前、農家で16人のホームステイを受け入れたことに始まるが、現在では全道86市町村の513家庭の協力を得て約350人の留学生を受け入れるまでになっている。また、最後の4日間は全道から函館に学生が集結し、ホスト家庭を含めた700人規模の国際シンポジウム、日本語スピーチコンテスト、親善パーティーを開催している。 また、このつどいの開始当時、留学生がほとんど日本語を話せなかったことから、13年前から「日本語・日本文化セミナー」を開催している。 この事業では、海外の大学生が夏の2か月間、函館市近郊でホームステイをしながら日本語や日本文化の集中講義を受けるとともに、茶道や華道等の日本の伝統文化に親しみ函館港まつり等の地域行事に積極的に参加している。 |
○国際交流のつどい
○対ロシア中小企業支援事業・水産加工分野の研修受け入れ |
青森県 みさわし 三沢市 三沢国際クラブ |
「三沢国際クラブ」を設立した翌1988年に、日本文化を基地内の米国人に知ってもらおうと、基地内の高校を借りて第一回「ジャパンデー」を開催した。 その翌年には「ジャパンデー」の返礼という形で米軍の協力の下、三沢市民にもアメリカの文化を紹介しようと基地外で第一回「アメリカンデー」が開催された。以来毎年開催し続けて平成10年で「ジャパンデー」11回、「アメリカンデー」10回を数える。 現在では「ジャパンデー」「アメリカンデー」に参加する日本人ボランティアは合わせて約1600名にものぼる。 「アメリカンデー」は三沢市民はもちろん、近隣市町村、県内外から毎年5万人以上の人が訪れる地域の一大イベントとなっている。「三沢国際クラブ」は上記のイベントの実施を中心に、様々な基地内との交流イベントを企画・実施している。 |
○「ジャパンデー」の開催
(以下は平成9年度の例)
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茨城県 いしおかし 石岡市 フレンドシップいしおか |
市内、近隣に困っている外国人の人助けができる組織の必要性を感じたメンバーによりこの団体は結成された。 まず、数種類の言語を使用して、在住外国人のための日本語教室が開かれ、それによりこどもが学校から持ち帰る文書を理解できなかった者が、ある程度の語学力を身につけ職を得るという事例もみられるなど、当初の設立目的にかなった実績をあげている。 また、参加した外国人が会員となることで対応できる国数も増え、許容量も広がり、もともとの事業から更に拡大・派生し、活動の場が広がっている。 会員が増加する一方、会員以外も多く参加して事業が行われており、例えば国際理解教室・国際理解セミナーでは次代を担う小中学生の外国理解の一助を担い、国際ウォークラリーや国際交流では外国人を含めた他団体との交流が図られている。 事業の性格として家族で参加できるもの、在住外国人や他団体と一緒に企画し、楽しめるものが多く、地域への密着度が極めて高い。 |
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埼玉県 くまがやし 熊谷市 熊谷市国際交流協会 |
会員数は個人966名、法人・団体146団体と多く、4つの専門部会(通訳部会、交流部会、広報部会、渉外部会)に所属している方々が中心となり、様々な国際交流事業を展開している。通訳部会では、市民のための各種語学講座や「外国人のための日本語教室」、外国人向けの英文ガイドブックの作成等を行っている。交流部会では、交流バスツアーや外国人による日本語スピーチコンテスト、交流パーティーなどの事業を行っている。広報部会、渉外部会では、会報の発行や会員の増強などに力を入れている。 ニュージーランドのインバーカーギル市と姉妹都市提携を調印して以来、当協会を中心に、「中高生ホームステイツアー」、「親善市民訪問団」、市民コンサートの開催などの交流が行われている。 また、熊谷市の英語版絵はがきと市をイメージしたピンバッチを作成、販売し、海外へのおみやげや海外からのお客様への記念品として活用し、市のイメージアップに役立てている。 |
○ニュージーランドのインバーカーギル市との姉妹都市交流
○交流バスツアー ○年忘れ交流パーティー ○世界の料理教室 ○英語会話、中国語会話講座
熊谷市をイメージした4種類のピンバッチを作成、販売 |
奈良県 かしばし 香芝市 グローバル香芝 |
当団体は主要事業として国際理解セミナーを実施しているが、この事業は「住民参加型」をモットーに、グループ討議や、音楽、演劇を取り入れた、住民が親しみやすいセミナーを目指している。 その結果、開催以来着実に参加人数を増加させてきている。 その他にも、ブラジル・ペルー等の文化とゲームを楽しむイベント等の広く住民が参加することができるイベントも多数実施している。 また、国際協力の一環としてボランティアによる在住外国人の日本語学習支援を行うとともに、日本語指導者育成のためのセミナーを実施し、在留外国人に対する日本語教育の実施体制の強化を図っている。 |
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