総務省トップ > 組織案内 > 地方支分部局 > 中国総合通信局 > 災害情報伝達に関するセミナー 〈災害情報、ICTで「伝える」から「伝わる」へ〉を広島市で開催

災害情報伝達に関するセミナー
〈災害情報、ICTで「伝える」から「伝わる」へ〉を広島市で開催

 中国総合通信局(局長:長塩 義樹)は、令和元年5月29日、広島市南区において、中国情報通信懇談会及び中国地方非常通信協議会と共催で「災害情報伝達に関するセミナー」を開催し、地方自治体及び民間企業等から170名の参加がありました。
 本セミナーは、記録的被害をもたらした平成30年7月豪雨災害の教訓を踏まえ、自治体が発表する避難情報等を多媒体により伝達する仕組み、ICTの利活用により住民が災害の切迫度や身の回りの危険度を適切に把握し避難の必要性を認識できる仕組み等について過去の経験や先進事例の共有を行うなど、防災・減災意識の更なる高揚を図ることを目的に、昨年度に引き続き、広島市で開催したものです。
 また、会場内では、ICT・IoTを利活用した防災・減災をテーマとした機器展示の他、事例発表者との個別相談会も実施しました。
 
《セミナーの概要》
 講師:東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター長 教授 田中 淳 氏
 要旨:平成30年7月豪雨災害では、気象庁の防災気象情報、自治体の避難情報、マスコミの報道など、災害情報
       は住民に十分伝えられていた。しかし、雨量などの数値情報だけでは、必ずしも住民の避難行動に結びつか
      ないため、例えばスマートフォンのアプリに災害の切迫度とハザードマップの情報を重ね合わせて伝えることが
       避難を促すことになると考えている。また、大雨等に関する警戒レベル5段階化は、情報の受け手側の視点に
      立ち、個々に定められていた河川水位情報、噴火情報、土砂災害、危険度分布の情報を共通化するために導
       入されたことなどについて講演されました。
  • 講演
 自治体や国の機関から、平成30年7月豪雨災害への対応と今後の取り組みを中心に講演いただきました。本セミナーは、折しも大雨情報に5段階の警戒レベルが導入された運用開始日と重なったこともあり、講師からは、昨年7月6日の実際の河川水位変化の動画と警戒レベルとを対比させた説明や、リーフレットなどを用いた入念な注意喚起があり、聴講者も熱心に耳を傾けていました。

 講演1  「坂町における災害対応と今後の復興計画について」PDF
      広島県坂町長 吉田 骰s 氏
 講演2  「創造的復興による新たな広島県づくり 〜早めの避難を実現するために〜」PDF
      広島県 危機管理監 危機管理部長 尾崎 哲也 氏
 講演3  「住民自らの行動に結びつく情報共有プロジェクト」
      中国地方整備局 河川部水災害予報センター長 後藤 誠志 氏
 講演4  「平成30年7月豪雨災害の特徴と危険度分布の利活用」
      広島地方気象台 気象防災情報調整官 寺尾 克彦 氏
  • 事例発表
   防災減災を目的としたスマートフォンアプリ、自治体との災害協定の内容、ケーブルテレビネットワークを利活用した定点カメラによる防災減災の取り組み、災害時における自治体職員の業務軽減を目的とした災害情報の一斉送信システム、土砂災害等をVR(バーチャルリアリティ)の技術を用いて疑似体験することが可能な防災教育・訓練システムなどが紹介されました。

 事例発表1 「Yahoo!防災速報アプリの防災・減災への取り組みについて」
                   ヤフー株式会社 天気・災害サービス 企画リーダー 竹内 美尋 氏
 事例発表2 「LINE の防災利用について」
                   LINE株式会社 執行役員 公共政策・CSR担当 江口 清貴 氏
 事例発表3 「ケーブルテレビを利活用した情報カメラ放送」PDF
                   株式会社アイ・キャン 技術部長 吉村 満則 氏
 事例発表4 「CMIDによる防災情報の一斉送信について」PDF
                   株式会社中国新聞社 メディア戦略室 開発部 園部 貴之 氏
 事例発表5 「土砂災害体験VRの開発 〜平成30年7月西日本豪雨災害から学ぶ〜」PDF
                   株式会社理経 新規事業推進室長 石川 大樹 氏
  • 防災・減災をテーマとした機器展示等(敬称略)
   事例発表いただいたヤフー(株)、LINE(株)、(株)アイ・キャン、(株)中国新聞社、(株)理経に加え、アイコム(株)、(一財)移動無線センター、(株)NTTドコモ中国支社、(株)エネルギア・コミュニケーションズ、KDDI(株)、TOA(株)、(株)TD衛星通信システム、西日本電信電話(株)、日本電気(株)、富士通(株)、マスプロ電工株式会社、中国総合通信局の計17社・団体の出展がありました。
 
   中国総合通信局では、今後の災害時における「逃げ遅れゼロ」の実現のため、引き続き防災に対する意識の高揚と知識の向上を図る機会の提供に努めて参ります。
局長挨拶

開会挨拶
中国総合通信局長 長塩 義樹

基調講演

基調講演
東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター長 教授 田中 淳 氏

講演1

講演1
広島県坂町長 吉田 骰s 氏

講演2

講演2
広島県 危機管理監 危機管理部長
尾崎 哲也 氏

講演3

講演3
中国地方整備局 河川部水災害予報センター長 後藤 誠志 氏

講演4

講演4
広島地方気象台 気象防災情報調整官
寺尾 克彦 氏
 

セミナーの様子

セミナーの様子

機器展示の様子

機器展示の様子

個別相談会1

事例発表者と個別相談会の様子

個別相談会2

事例発表者と個別相談会の様子

ページトップへ戻る