中国総合通信局(局長:本間 祐次)は、令和元年11月17日(日)、大御堂廃寺跡(鳥取県倉吉市駄経寺町2)等において実施された「とっとり防災フェスタ2019」と小鴨公民館(鳥取県倉吉市中河原772-6)等において実施された「倉吉市総合防災訓練」に参加し、地元自治体やケーブルテレビ、企業等との連携により以下の実動訓練を実施しました。
1. テレビジョン放送用可搬型送信設備設置訓練
訓練は、災害発生によりテレビ中継局が被災したとの想定のもと、大御堂廃寺跡(フェスタ会場)において周波数41ch、空中線電力0.01Wにより、総務省が保有するテレビジョン放送用可搬型送信設備の試験運用を実施しました。
訓練会場内へ搬入されたテレビジョン放送用可搬型送信設備を委託先の(株)NHKテクノロジーズ広島総支社が手際よく機器の設置・調整を行い、日本海ケーブルネットワーク(株)及び鳥取中央有線放送(株)の協力により作成したテレビ救命講習のコンテンツを、試験放送しました。この映像は、中国総合通信局のブース内へ設置したモニターへ映し出されたほか、ワンセグ受信により映像を確認する見学者も見受けられました。
また、本年発生した停電等の台風被害を踏まえ、本訓練の電源は中国総合通信局が搬入した中型移動電源車からこれらの設備へ給電を行いました。
2. 災害情報収集・伝達訓練
訓練は、災害発生により携帯電話や固定電話などの公衆通信網が途絶したとの想定のもと、フェスタ会場の大御堂廃寺跡から見通し外の約4km離れた小鴨公民館(倉吉市小鴨地区)等で実施された災害救助訓練の模様を、長距離無線中継システム(公共ブロードバンド移動通信システム)によりフェスタ会場及び倉吉市総合防災訓練会場へ画像をマルチキャストで伝送しました。
サブ会場で実施された土砂に埋まった車両から人命救助する訓練の模様は、鳥取県職員災害応援隊ドローンチームが上空からドローンで撮影し、その映像を富士通(株)及び(株)富士通ゼネラルの協力を受け、長距離無線中継システムにより小鴨小学校屋上を中継ポイントとする2段中継により、小鴨公民館に設置された倉吉市現地災害対策本部とフェスタ会場の展示ブースの2カ所へ伝送し、それぞれに設置された大型モニターへ訓練の模様を映し出しました。
また、フェスタ会場で実施された警察、消防及び自衛隊等による救助活動の模様は、鳥取県職員が長距離無線中継システムを担いで中継し、訓練会場と200m離れた展示ブースにおいても緊迫感と迫力ある映像が伝送されました。
今後も、中国総合通信局では、情報通信技術(ICT)を活用した防災訓練に自治体や防災関係機関等と連携して取り組み、地域のさらなる安全安心の確保に努めてまいります。