平成23年5月19日
中国総合通信局

消防無線への障害電波を排除

― LEDディスプレイ及びテレビ受信ブースターからの雑音が妨害 ―

中国総合通信局(局長:吉武 洋一郎)は、本年4月に広島県内及び山口県内において、LEDを使用した電光掲示板及びテレビ受信ブースターからの雑音電波による消防無線の通信障害が発生し障害原因の雑音波を特定し排除しました。

 

【LEDを使用した電光掲示板からの障害電波】

広島県内の消防署から消防・救急に使用している周波数に雑音による通信障害が発生しているという申告を受け、調査したところ、LEDを使用した電光掲示板から放射された雑音電波であることが判明し、設置者や製造業者へ排除に向けた対策を行うよう指導し、シールド等の取付けにより障害の排除を行いました。

なお、LEDディスプレイからの雑音により障害を与えた事例は中国管内では初めてですが、全国的には3事例発生しています。

 

○LEDディスプレイ

LEDディスプレイ

 

【テレビ受信ブースターからの障害電波】

山口県内の消防署から消防・救急に使用している周波数に雑音による障害が発生しているという申告を受け、調査したところ、近隣の雑居ビルに設置されたテレビ共聴設備の受信ブースター(注1)から放射された雑音電波であることが判明しました。この雑音電波は、ブースターの異常発振により発生したものであり、措置し障害の排除を行いました。

なお、昨年度の中国管内における重要無線通信妨害 (注2) 47件のうち、ブースターが原因による障害は、携帯電話基地局に与えたものが3件、番組取材中継用無線局に与えたものが1件です。

 

○障害電波を放射していたブースター

障害電波を放射していたブースター

 

(注1):テレビ受信ブースターとは、電波を強める増幅器のことで、電波の弱い地域での受信や、多くのテレビに電波を分配する場合に使用します。 家庭用ブースターの故障や設置上の不注意などで異常発振が発生し、自宅のテレビに障害がなくても周辺のテレビや無線局に障害を与えることがあります。

(注2):重要無線通信妨害とは、電気通信、放送、警察、防災行政、消防、航空、船舶、気象、電気、鉄道に係る無線通信への妨害をいいます。

 

《地上デジタル放送受信ブースターの取付工事について》

地上デジタル放送の電波が弱い地域にお住まいの方や1つのアンテナで複数のテレビでご視聴の方は、テレビ受信用ブースターの設置が必要ですが、受信障害や妨害電波の発射を防ぐため、テレビ受信用ブースターの利得は、必要最小限にしていただくことが重要です。

 

照会先 電波監理部監視課
電話 (082)222−3327
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