総務省は、情報通信分野の競争的資金である「戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)」の電波有効利用促進型研究開発について、平成25年8月2日(金)から同年9月2日(月)まで、平成25年度研究開発課題の公募(第2回)を行い、それに対して52件の応募がありました。
これらの提案について、外部評価の結果を踏まえて、富山大学から提案のあった下記の研究開発課題を含む22件の提案を採択しましたのでお知らせします。
記
【北陸管内の採択課題(電波有効利用促進型研究開発)】
研究開発課題名 | 研究代表者 | 研究分担者 | 概要 | 期間 |
人体と伝搬影響の適応制御によってギガビット伝送容量を達成する腕装着MIMOアレーアンテナとそのOTA評価方法に関する研究開発 | 小川 晃一 (富山大学) |
本田 和博 (富山大学) |
フェーズIでは電磁界シミュレータとMIMO伝送特性モンテカルロ解析を組み合わせて提案アンテナが腕に装着され腕が前後に振られた歩行時の解析を行い、提案する重み付け到来波合成手法の理論検証を行う。フェーズIIでは、フェーズIの成果に基づき、多素子化・高周波化を図り、腕振り電磁ファントムとフェージングエミュレータを組み合わせて人が実際の伝搬環境を歩行している状況においてMIMO OTA評価ができる装置を用いて実験を行い、提案アンテナによってギガビットクラスの超高速通信が可能であることを実証する。 | 1年 |
(参考)
1 戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)とは、情報通信技術(ICT)分野の研究開発における競争的資金です。総務省が定めた戦略的な重点研究開発目標を実現するために、ICTにおけるイノベーションの創出、研究者や研究機関における研究開発力の向上、世界をリードする知的財産の創出などを目的として、独創性や新規性に富む課題の研究開発を委託する事業です。
2 電波有効利用促進型研究開発は、電波の有効利用をより一層推進する観点から、新たなニーズに対応した無線技術をタイムリーに実現するとともに、電波有効利用環境を保護するための技術の研究開発を委託するものです。
3 SCOPEとは、Strategic Information and Communications R&D Promotion Programmeの略です。
4 競争的資金とは、研究資金の配分機関が広く研究開発課題を募り、専門家を含む複数の者による科学的・技術的な観点を中心とした評価に基づいて、提案された課題の中から実施すべき課題を採択し、研究者等に研究開発資金を配分する制度です。
5 総務省の関連報道発表(全国の採択課題)
平成25年度ICT分野の競争的資金「戦略的情報通信研究開発事業(SCOPE)」に係る研究開発課題の公募(第2回)の結果
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin03_02000063.html
参考資料1
人体と伝搬影響の適応制御によってギガビット伝送容量を達成する腕装着MIMOアレーアンテナとそのOTA評価方法に関する研究開発
参考資料2
戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)