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報道資料

平成30年12月6日
北陸総合通信局

北陸放送、石川テレビ放送に立入検査を実施
〜本年1月10日の重大事故に対する再発防止策の実施を確認〜

 総務省北陸総合通信局(局長 山田 和晴(やまだ かずはる))は、北陸放送株式会社(代表取締役社長 京村 英二)及び石川テレビ放送株式会社(代表取締役社長 根布 寛)から、平成30年1月10日に発生した重大事故に対する再発防止策の実施報告(概要は別紙のとおり。)を受け、両社に対し放送法第115条第2項に基づき、下記により立入検査を実施しました。
 その結果、両社が策定した再発防止策がすべて実施されたことを確認しました。


 実施年月日  平成30年12月6日(木)
 実施場所  送信所:石川県金沢市観音堂町チ18番地
 設備名  耐雷及び防火関係設備
 実施理由  平成30年1月10日発生の重大事故に対する再発防止策の実施を確認するため
 実施結果等  両社が策定した再発防止策はすべて実施されたことを確認

 
【関係報道資料】
 北陸放送、石川テレビ放送に立入検査を実施 〜電波の強さが事故前と同レベルに回復したことを確認〜(平成30年8月1日)
 (https://www.soumu.go.jp/soutsu/hokuriku/press/2018/pre180801-2.html

連絡先
情報通信部放送課
担当:東、上川
電話:076−233−4490

別紙】 再発防止策の概要


1.  停波事故に至った原因について
 落雷による火災の発生メカニズムについて、北陸放送、石川テレビ、大学、鉄塔アンテナメーカー及び雷害対策業者で検証。
 落雷の規模及び鉄塔内FPU※1避雷器盤の損傷が激しかったことを考慮し、送信鉄塔を3次元モデル化して雷サージの分流経路推定を目的とした電磁解析を実施。
 解析の結果、FPUレドーム※2またはFPU近傍に落雷した場合FPUのケーブルに絶縁を破壊するレベルの電圧が発生する結果となる。この時に流れる電流は障害前に設置されていたFPUの避雷器の電流耐量以上となることから避雷器を破壊し発火に至ったものであると結論。

 ※1 Field Pickup Unitの略で、テレビジョン放送用の無線中継伝送装置のこと
 ※2 FPUを風、雨や雪などの自然環境からアンテナを保護する構造物のこと

2.  再発防止対策について
 上記1の検証結果を受け、次の対策を実施。
(1) 耐雷対策
 ア FPUへの落雷及び鉄塔全体を保護するため、鉄塔側面からの落雷に対応する避雷針を新たに設置。
 イ FPUの避雷器を耐電流、耐電圧を強化した仕様に変更。
 ウ 鉄塔内の塔内照明、塔内コンセント電源、航空障害灯、温風装置、監視カメラ及び火災予兆システム等すべての回路に避雷器を組み込む。
(2) 防火対策
 ア 鉄塔内に設置してあったFPUの避雷器盤を鉄塔外のFPUレドーム内に移設。
 イ 鉄塔内部2か所に監視カメラを設置するとともに、煙吸引式超高感度火災予兆システムを設置。
 ウ 鉄塔内のケーブルを高難燃性又は難燃性のものに交換。
 エ 送信アンテナの設置部(ゲイン塔)と鉄塔下部の間に鉄製の仕切板を設置。

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