「超高齢社会、多文化共生社会に向かう小山において、安全安心なコンパクトなまちづくり」をテーマに、栃木県産業労働観光部経営支援課 課長補佐 大森 豊氏がコーディネーターを務められ、小山市都市整備部 新都市整備推進課長 佐久間 幸男氏、あおぞら歯科院長 水島 洋氏、テレビ小山放送株式会社 放送部次長 加藤 善(ただし)氏が登壇されました。
新都市整備推進課長 佐久間氏からは、まちづくりにおいて「人口」が重要なキーワードであることを述べられた後、「いつから人口減少がスタートしたか」「年何人減ったか」等を聴講者に投げかる形でスタートしました。少子高齢化・多文化共生に向かう小山市の現状と将来をデータで示しながら説明し、地方都市では車社会が進み駅前や中心市街地が衰退していること、コンパクトなまちづくりは、人が減少する中で行政の効率化の観点からもできるだけ施設などを集約させることが肝要であること、健康増進等の観点から、車に依存しないで「歩いて暮らせるコンパクトなまちづくり」を目指す構想を説明されました。
あおぞら歯科院長 水島氏からは、医療費が40兆円を超える今、医療費削減が重要な課題であること、全国で歯科医院が約69,000軒(※小山市内84軒)に対してコンビニエンスストアは約55,000軒というように歯科医院がコンビニエンスストアを上回っているが、コンビニエンスストアは全体で年間10兆円を超える売り上げであり歯科医院の4倍であることも踏まえつつ、今後の地域医療のあり方について説明されました。水島氏は、ご自身の目指すべき歯科医院として、薄利少売、得意分野以外は他の専門の先生に紹介すること、共存共栄、医療機関相互の連携、予防医療が地域の医療や市民の健康増進の観点から重要であること、さらに人と人とが支え合える環境として、「他の誰か」の為に自分の能力を活用するという観点、SNSの活用も重要であること等述べられました。
テレビ小山放送株式会社 加藤氏からは、昨年11月のFM小山「おーラジ」が公設民営で開局、おーラジは小山市を元気にすることが役割であると述べられました。また、おーラジは23歳から70歳までの年齢層の幅のある一般の方が研修を受けられてパーソナリティを務めていることや、地域のFM放送として小山市内の情報に特化して発信できることが最大の強みであり災害などいざというときに役に立つこと、小山市の交通情報や天気予報等を生活者にきめ細かく提供し、住みやすい小山市の一助となるよう務めていきたいと地元ならでは特色を紹介されました。
パネラーからの説明を聞いた後、参加者同士でグループディスカッションが行われました。グループによっては時間を超えても議論が止まらないほど白熱した議論が展開され、KDDI小山送信所から参加された方から、旧国際電電であった昭和初期頃から小山送信所として地域の発展に協力してきたこと、現在“携帯電話”が電話・メールとしての活用だけでなく情報収集や買い物の手段になるなど、市民生活に欠かせないツールであること、これからも便利に使っていただき豊かな市民生活やまちの発展に寄与していきたいこと、また災害時の安否確認等にも貢献していきたいと発言されました。
最後に、参加者から議論の状況について述べられた後、パネラーから改めて本日のシンポジウム全体を通して一言ずつ感想を述べられました。