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高松市で「小型無人機(ドローン)における電波の利活用セミナー」を開催

 四国総合通信局は、四国地方非常通信協議会と共催で、平成27年12月9日(水)に高松市(e−とぴあ・かがわ BBスクエア)において、「小型無人機(ドローン)における電波の利活用セミナー」を開催しました。
 全国的にドローンと呼ばれる小型無人機が話題となり、四国の各地域でも様々な取組がされていることから、小型無人機の基本的なことや実際の活用事例などから小型無人機に対する理解を深めるとともに将来性を探る機会とするために開催したものです。
 セミナーは、基調講演、三つの分野における活用事例紹介及びパネルディスカッションで構成され、定員を超える応募があり、小型無人機に対する関心の高さが窺われました。

セミナー会場の様子

 

 基調講演は、徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部准教授 三輪 昌史(みわ まさふみ)氏から、「小型無人機の産業応用と将来性」と題して、小型無人機の基本的構造、小型無人機に関する規制の状況等の小型無人機を取り巻く現状解説に続き、産業応用などの研究成果について話されましたが、小型無人機にも長所と欠点があることから、運用に当たってはこれらを理解する必要がある旨を示されました。

三輪(みわ)氏
【講演資料】小型無人機の産業応用と将来性(PDF 2.7MB)PDF

 

 続いて分野別の活用事例紹介として公共分野での事例紹介を、徳島県政策創造部地方創生局地方創生推進課係長 加藤 貴弘(かとう たかひろ)氏から、「徳島県における小型無人機の活用への取組みについて」と題して、徳島県が小型無人機を運用するために策定した徳島県UAV庁内運用指針等の解説、安心・安全な利活用促進のための取組及び徳島県版ドローン特区として指定した徳島県那賀町について紹介されました。

 

 映像分野の活用事例としては、公益財団法人四万十公社四万十ケーブルテレビメディア技術課 森下 克彦(もりした かつひこ)氏から、「地域の空撮映像による情報発信」と題し、小型無人機を用いた空撮映像をいち早く導入、地域を空撮という視点から捉えた取組を行うことで、住民・視聴者からも好評を得て地域の魅力の再発見に繋がったこと、今後は小型無人機を災害時にも活かせるよう関係機関と協力して取り組んでいきたい旨の紹介がありました。

森下(もりした)氏
【講演資料】地域の空撮映像による情報発信(PDF 2.2MB)PDF

 

 民間分野(離島間物資輸送)活用事例紹介は、KamomeAirプロジェクト代表 小野 正人(おの まさと)氏から、「離島間物資輸送、今後の取組みについて」と題して、御自身の体験などから、離島で暮らす不便を解消するため、小型無人機による離島への配送を思い付いたきっかけ、これまでに実施した長距離海上貨物輸送実証実験の報告、現在研究中のテーマや今後の取組について紹介がありました。

 

 講演された四名の講師で行われたパネルディスカッションでは、小型無人機の運用に当たり事前に十分な訓練を受けたこと、最初は思うように操縦が出来ない、野鳥が小型無人機を襲ってくる、更に風の影響により小型無人機を降下させることができない、或いは、地面に叩きつけられるなどの小型無人機を運用する者としての心掛けや気付きのほか、小型無人機の操作・制御は、搭載されているコンピュータソフトに負うところが大きく、完全に手動とした場合の操作は非常に難しくなるなど、実際に運用した者ならではの貴重な体験や情報が披露されました。小型無人機は落ちるものという共通認識が図られた後、新たな機能や構造の小型無人機のモデル案を示しながら、乗用可能な機体など、今後、実現させていきたい活用分野等についても触れられ、各講師の夢を語り、セミナーの最後を締めくくりました。

パネルディスカッションの様子

 

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