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報道資料

平成24年4月17日
四国総合通信局

平成23年度の四国管内における電波監視の概況
≪クリーンな電波利用環境の維持・形成を目指して≫

 四国総合通信局(局長:副島 一則(そえじま かずのり))は、平成23年度の四国管内の電波監視の概況を以下のとおり取りまとめました。
 「誰もが安心・安全に電波の利便性を享受できるクリーンな電波利用環境の維持・形成」のために、今後とも混信・妨害への迅速かつ的確な対応、電波法令違反無線局への対策強化及び未然防止のための周知・啓発活動を積極的におこない、良好な電波利用環境の維持に努めてまいります。

1 無線局等に対する混信妨害等の申告状況

(1) 年度別申告件数
 平成23年度の申告件数は80件で前年度比35%増となっています。ここ数年は申告件数の減少傾向が見られていましたが、アマチュア無線に関する申告が増加したことによるものです。

年度別申告件数

 

(2) 区分別申告件数
 申告件数80件の内訳は次のとおりです。
 一般業務用無線関係の申告が全体的に少ないのは、携帯電話の普及・定着により、業務用無線ユーザーが減少したものと思われます。
 主な電子機器関係の申告は、「コードレス電話の子機に雑音が入る」「FMラジオに外国語の放送が入る」「オーディオにアマチュア無線の声が入る」があります。

 ア 重要無線通信への混信妨害申告  20件
 イ アマチュア無線に関する申告     45件
 ウ 一般業務用無線に関する申告    8件
 エ 電子機器等への影響に関する申告 7件
 

申告件数の推移(分類別)

重要無線通信妨害

 

アマチュア無線局

 
 

一般業務用無線

 

電子機器等

 
 
 

(3) 重要無線通信妨害(注意)
 重要無線通信への混信妨害申告件数は20件で、その内訳は次のとおりです。

 ア 電気通信事業用に関する申告 7件
 イ 消防・防災用に関する申告    7件
 ウ 海上保安用に関する申告    3件
 エ 航空保安用に関する申告    3件

 (注意)「重要無線通信妨害」とは、電気通信業務又は放送の業務の用に供する無線局、人命若しくは財産の保護又は治安の維持の用に供する無線局、気象業務の用に供する無線局、電気事業に係る電気の供給業務又は鉄道事業に係る列車の運行の業務の用に供する無線局、その他混信妨害を受けることによって社会的影響が発生すると認められる無線局に対する混信妨害及び混信妨害に発展するおそれのある電波発射等をいう。
 

重要無線通信妨害申告件数の推移(分類別)

電気通信事業

 

消防・防災用無線

 
 

海上保安用無線

 

航空保安用無線

 
 
 

(4) 県別申告受付件数
 申告者の所在地による分類では、徳島県12件、香川県19件、愛媛県27件、高知県17件、管外5件となっています。
 

県別申告受付件数の推移

徳島県

 

香川県

 
 

愛媛県

 

高知県

 
 

管外(中国、近畿等)

 
 
 

(5) 申告対応・措置状況

 申告80件の対応・措置状況は次のとおりです。

 ア 調査・指導・措置等により解消・結了したもの:68件
  <内訳>(a)電波法令違反に対する措置 26件
        (b)機器の故障・誤操作等    11件
        (c)情報提供・相談等        24件
        (d)自然消滅            7件
 イ 所管局へ移管したもの:1件
 ウ 調査継続中のもの:11件

2 捜査機関との不法無線局共同取締り

 総務大臣の免許を受けずに無線局を開設・運用している不法無線局(電波法第4条違反)の撲滅に向け、管内の捜査機関との共同取締りを12回実施しました。その内訳は以下のとおりです。
 摘発の内容では、不法アマチュア無線が多くなっています。これは、アマチュア無線機の価格が手頃で購入も容易なため、免許を受けずに無線局を開設したり、免許が失効したまま運用するケースが多くなっているためと考えられます。

 
表:捜査機関との不法無線局共同取締り
捜査機関 実施回数 摘発の内容・件数
愛媛県内 警察 2回 不法漁業用無線 2件
不法アマチュア無線 1件
海保 3回
香川県内 警察 3回 不法市民ラジオ 1件
不法アマチュア無線 2件
高知県内 警察 2回 不法アマチュア無線 2件
不法狩猟用ドッグマーカ 1件
徳島県内 警察 2回 不法アマチュア無線 2件
 

共同取締り回数及び摘発件数の推移

 

3 電波法令違反無線局の探査、指導等

(1) 陸上における取組
 アマチュア無線で使用する周波数の電波監視を実施し、電波法令に違反していたアマチュア無線の運用車両107台(局)を確認し、101台(局)の車両の運転手に対して文書による報告を求め文書による指導をおこないました(残り6台は現在処理中)。
 処理した違反の分類は以下のとおりです。

表:波法令違反無線局の探査、指導等(陸上における取組)
違反別 免許の有無 内訳 備考
無線局免許 有り 69台(68%) 無線局無運用規則違反
無し 32台(32%) 不法無線局
無線従事者資格 有り 82台(81%)  
無し 19台(19%)  

 また、移動監視中に通信方法や周波数等の使用区別が適切でないアマチュア無線の通信を確認した時には、規正用無線局で使用周波数の電波により通信の運用者へ直接注意喚起をおこなっています。
 その他、簡易無線について4者、パーソナル無線について9者に対して不法・違反状態の是正のための指導をおこないました。

(2) 海上における取組
 四国管内高知県3地区の漁港においてアンテナ設置の漁船現地調査を実施し、アマチュア無線や漁業用無線に関し電波法令違反の疑いのある59隻を把握し、所属漁協を通じ電波法令違反防止に関する周知啓発をおこないました。

(3) 外国規格無線機排除の取組
 近年、トランシーバ型の外国規格無線機(FRS:Family Radio Service,GMRS:General Mobile Radio Service)の使用が発生しています。この無線機は、放送事業や船舶の通信などの重要な無線通信に妨害を与える恐れがあることから日本では使用が認められていません。
 FRS・GMRSの電波の出現調査を実施した結果、お祭りなどのイベントや歓楽街の飲食業務等での使用が確認されていることから、お祭り関係者や歓楽街内店舗への周知・指導をおこないました。

FRS・GMRSの例

 

(4) 周知・広報活動等
 無線機器の取扱店(アマチュア無線機販売店、ホームセンター、PCショップ、銃砲店等)79箇所、公共工事現場や工事建設業関係の事業所等25箇所を訪問し、電波法令違反防止に関する周知・広報をおこないました。

 

【添付資料】最近の四国の電波監視事例(PDF 349KB)PDF


連絡先
四国総合通信局 電波監理部 監視調査課
担当:近澤課長、柴川上席電波監視官
電話:089-936-5051

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